ふたつのロール
少し早いがひな祭りのお祝いをするということで、知人宅に招かれた。 手ぶらでいくのも何なので、ロールキャベツを持参して皆につついてもらうことにした。
ロールキャベツを選んだのは、材料全てが冷蔵庫の中に在る気がしたからだったが、いざ開いてみると、ひき肉はほんのわずか、キャベツは半玉しかないということが判明した。
でも「ロールキャベツを持ってくから」と先ほどメールしてしまったので、何とか作るしかない。
ひき肉が少ないので、豚のこま切れを包丁で叩いてミンチにし、合わせた。 さらにタマネギのみじん切りを多めに加えて増量した。 これでひき肉問題は解決。
(more…)落書き
夕食を終えた長男が教科書の朗読をはじめた。 これも宿題のひとつらしい。 朗読を聞き終え「ちゃんと読んだ」というサインを済ませてから教科書を借りてみた。
アーノルド・ローベルの『お手紙』。 この物語、たしか昔の教科書にもあった気がする。 読んだことがあるように思えるし、絵を見たことがあるような気もする。 教科書の中身ってあまり変わらないものなのだろうか。
つい熱中して読みふけっていると、あるページに息子の描いた落書きを見つけた。 キングギドラ風の、レトロな外見をした怪物を描いている。
(more…)ビンテージ・ジーンズ
501XX、ビッグE、赤耳、505、503、517・・・lot213、ファースト、セカンド、サード・・・ウエスターナ・・・・・・これ以上思い出せない。
10年以上も前になろうか、ヴィンテージジーンズにハマっていた時期があった。 美しいインディゴの色合い、縦落ちに魅せられた。 古着屋をめぐり、掘り出し物に出会えないかと血眼で捜した。 旅をしたこともあった。 でも掘り出し物なんてものはなく、それなりのものは、その価値に見合った値段がつけられていたもんだ。 せっせと金を貯めては、つぎ込んでいた。
鬼のような蒐集家に出くわした事もある。 ワーゲンのベンツマスク(だったかな)に乗り、家中ビンテージデニムだらけ、風呂上りにデッドストックのセカンドとXXを着込んで散歩するような人だった。 スウォッチで一部屋が潰れていて「カチカチカチ」という音がうるさく寝られないと嘆いておられた。
(more…)玉茶
「酔い醒めの水は甘露の味」とはよくいったものだ。
頭をクラクラさせながらもう少し寝ていたいところ喉の渇きに負けて無理して起き上がり、蛇口から水を注ぎ、一気飲みしたときの水の旨さったらない。
でもこれは、作り置きのお茶を切らしている時の事であり、オイの場合は「酔い醒めの緑茶は甘露の味」ということになる。
毎日緑茶をいれて2リットルのポリ容器にため、冷やしておく。 これがアルコール以外でのオイの主な飲み物である。
呑みすぎた翌日の、冷たく濃い緑茶の旨さといえば他に並ぶものがない。 一時期水出しにも凝ったが、やはり湯でいれたもののほうが早く煮出せて生活のリズムに合う。
(more…)アカバラ
アカバラという名の魚だ。
外見はブリのようでいて、ヒラスのようでもあり、いつ見かけても小型だ。 これが大人の大きさなのか、まだ子供のなのかはよくわからない。 おろしてみると、ヒラスのようでもあり、ブリのようでもあり、脂が乗っているようでもあり、乗っていないようでもある。
刺身にして食べてみると、天然ヒラスのようでもあり、どこかイシダイを感じさせるようなところもなきにしもあらず、脂が乗っているようでいて、そうでもないような味がする。
(more…)ほとんど大事なところ
「今から教科書の大事な部分を読んでいくから、その部分に線を引いていってください」と言いつつ読み上げていくのだが、教科書のほとんどが線で埋め尽くされてしまうという恐るべき先生がいた。 「全部大事じゃないか、もっと厳選してよ!」と喉元まで出かかったことも何度かあった。
(more…)続・夫婦喧嘩ば食らう
(※夫婦喧嘩ば食らうの続き)
旦那:「ちわ」
オイ:「いやー、それにしてもデカくなったねえ。 ささ、中へどうぞ」
ひと月10キロ増はウソでない様子。 首の後ろにあるシワがひとつ増えている。
オイ:「あのー、梅干の件なんだけど、梅干食べたからって、太らないワケではないからさあ・・・」
旦那:「あ、そうっすか」
簡単に引き下がった。
(more…)カリンバでまったり
BSで絵本に関する番組が放映されていた。 絵本好きとしてはなかなか面白い内容で、うちにある絵本もチラホラ紹介されていた。
番組中、朗読がはじまり、そのバックでは「ポコペコポコポコ」と、どこか聞き覚えのあるような、ほのぼのとしたメロディーが流れた。 画面を見ると、男性が何やら手の中で楽器をはじいている。 それが、カリンバという楽器だった。
カリンバはアフリカ、タンザニアの鍵盤楽器で、別名「親指ピアノ」とも呼ばれるらしい。 どうしても触ってみたくて、アマゾンで検索したら、すぐ出てきた。
(more…)夫婦喧嘩ば食らう
また家族が増えた、といってもカミさんが妊娠したわけではない。 4人もいれば、さすがにもう大丈夫だろう。
増えたのは一気に二人で妹、そしてその息子である。 なんでも旦那とケンカしたそうで、顔を見るのもイヤだから泊まりにきたのだとか。 つまり夫婦喧嘩。
夫婦生活の先輩として、いやっちゅうほどよくわかる状況だ。 オイもこれまでにカミさんと何度ケンカしてきたことだろう。 男と女は違う。 何故結婚してしまったのだろうと考えたこともあった。 でも最後は何故か、うまく収まってしまうのだ。
「子はかすがい」という。
(more…)牡蠣のネギ油風味