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2010/11/04

筒井康隆 『アホの壁』

ええがな

ある結婚式に出席した時のこと。 控室にいると、別の結婚式の親族がいる向かいの控室から、興奮した年配の女性の声が聞こえてきた。 サスペンダーを忘れてきた男性に向かって、代わりにベルトを締めるように言っているらしい。

「そうやがな、ベルト締めたらええがな。 サスペンダー忘れてきたんやったら、ベルト締めたらええがな。 そのベルトでええがな。 ええベルトやがな。 そうやがな。 ベルト締めたらええがな。 そのベルトでええがな。 そのベルト締めたらええがな。 そのベルト締めんかいな。 そやがな。 サスペンダーないねんさかい、ベルト締めなあかんがな。 そのベルトええベルトやがな。 それ締めたらええねん。 そやろ。 ベルト締めんかいな。」

声高にえんえんとやるのだが、誰もうるさいとは言わない。 結婚式でもあることだし、恐らくこの女性は結婚式だというので興奮しているのだろうが、そんな時でなくてもある程度はこうなのだろうから、みな慣れてしまっていて何も言わないのだろう。

筒井康隆 『アホの壁』より引用

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2010/10/23

塩野七生『男たちへ』

教訓と刺激

教訓は、上の者が下の者に与えるものであり、刺激は、平等の者か下位の者が、上位者に対する時の、優雅で効果的な武器である。

外国人の多いシンポジウムの席にて

よくある日本人の挨拶に「お忙しいですか?」というのがある。 あなただったらどう答えますか? 会場にいた外国人たちは異口同音「不幸にして」と答えた。

ところが日本人は違います。 幸いにして、という意味を込めつつ「おかげさまで」と答えます。

基本とは

基本とは、何かワケがあって確立したものだから、それをくつがえすもうひとつの基本スタイルでも創造しないかぎり、軍配は従来のスタイルにあがり続ける。

スタイルとはなにか

誰も知らない。 が、見ればそれとわかるのがスタイルだ。 『ハイ・ライフ』タキ より

殺し文句について

  1. 殺し文句とは、剣を使わずに相手を殺す方法。
  2. 相手のスキをついてグサリと一突きで殺さなければ効果はない。
  3. 性別は関係ない。
  4. 真偽、100%ではないということを使うほう、使われるほうが認識している必要がある。
  5. 言葉で殺すわけだから、相手が最も欲していることを的確に察知する能力が使い手には要求される。
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2010/10/21

外へ!

家に着き、玄関を開けると、靴が山になっていた。

1歳の次女は今、玄関にハマっている(その前は食器棚だった)。 兄や姉がやるように、腰かけて、靴を履いてみようとする。 でも、なかなか足を入れることができない。

それならばと、並んでいる他の靴を試してみる。 やっぱりダメで、次、そのまた次へと試していった結果、よちよち歩いて今度は下駄箱の中の靴を物色しはじめるのだ。

下駄箱の中から次男の長靴を見つけた。 次女は目を輝かせながらゆっくりと長靴を足元に並べ、そーっと足を上げ、長靴の中に入れようとする。 長靴は履きやすいアイテムのひとつなのだが、今日はなかなか上手に履くことができない。 倒れたり、向きが違っていたりして苦戦する次女。

しばらくして、ようやく履くことができた。 ご満悦の様子。 それでは行ってきます、と言わんばかりにドアに向かって歩き始めるが、なにせ兄の長靴を履いているものだから足を上げた瞬間にスポリと抜けて、つんのめりそうになる。

そこをなんとかこらえて、またゆっくりと履きなおし、ようやくドアにたどり着く。 「ドア、っちゅうもんは、引き手を握ってどうにかすると、開くもんだ」ということは理解している。 だがそれを引くのか押すのか回すのか、それがわからない様子。

その後すぐさまカギに手を伸ばした時はまいったね。

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銀座日記

午後になって、少し足を鍛えようとおもい、地下鉄の駅まで歩く。 往復40分。 息が切れて、足が宙に浮いているようで、危なくて仕方がない。

いろいろな人から入院をすすめられているが、いまは入院ができない。 また、入院したところで結果はわかっている。

夜は家人が所用で出かけたので、鳥のそぼろ飯を弁当にしておいてもらい、食べる。 やはり、半分も食べられなかった。

中略

いま、いちばん食べたいものを考える。 考えても思い浮かばない。

池波正太郎の銀座日記より』

池波さんの小説、エッセーには必ずといってよいほど「死」についての記述がある、と解説をかいた重金敦之氏は言う。

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2010/10/06

飲み方

「高知の人の飲み方ってすごいんだよ」とM氏。

オイ:「へえ、藁で炙った戻り鰹のタタキ食べ放題とかですか? そりゃ最高ですね」

M:「違う。 あのねえ、高知県の有名なナントカという酒が出てきたんだよね」

オイ:「へえ」

M:「それを開けて皆注ぎ合って、では乾杯!というはじまりだったんだ」

オイ:「それ何ていう日本酒なんですか?」

M:「知らん。 うまい酒だなあ、とグラスをテーブルに置いたら、もうひとつグラスがあることに気づいたんだ。 一人につきコップが二つある」

オイ:「だからそれ、何ていう日本酒なんですか?」

M:「知らん。 しばらくすると、隣の人がその空いたほうのグラスに並々と酒を注いでくれるのさ」

オイ:「なんでまた?」

M:「知らん。 その注いでもらったほうの酒は、一気飲みしないといけないというルールだったんだよ。」

オイ:「何ちゅう、うらやましい話!でもそれってその飲み会だけの特別ルールじゃなかとですか?」

M:「知らん。 とにかく、自分のグラスの酒は飲むは、注いでもらったほうは一気飲みしないといけないわでもう、フラフラどころのさわぎではなかったワケ。 ぶっ倒れた。 それなのに高知の人はピンピンしていて楽しそうに飲んでいるのさ」

オイ:「何ちゅう、うらやましい話!でもそれってその飲み会だけの特別ルールじゃなかとですか?」

M:「知らん。」

※以上あくまでもM氏の証言です。

もしもこの話が真実ならば是非高知県に飲みに行きたい。

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新聞「紙」

朝起きてからすぐに新聞を取りに行く。 家族は皆、まだ寝ている。 濃い緑茶をすすりながら、パラパラと新聞を読み進める。 一日の中で一番静かなひととき。

大抵もうすこし読みたいな、というところで「オギャッ」と娘が起きる。 それを合図に子供たちは次々に目を覚ます。 ここで新聞は終了、今日もまた慌しい朝がはじまる。

新聞をずーっと取り続けている。 ニュースはウェブで得られるからと、しばらくやめたことがあったがまた取りはじめた。 その際朝日新聞から日経新聞にかえた。

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2010/10/05 酒肴

トンコツのガラムマサラ風味

ソーキそばを作るのに張り切ってスペアリブを買い込みすぎてしまった。

でも全然困らない。

トンコツを作っておけば、あっちゅう間に消費してしまうだろう。

残ったトンコツの煮汁の底から2カケラのトンコツを見つけ出した。 ラッキイ、今晩ビールのつまみにしよう。

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ハイボール

近頃一緒に飲んでいる人がハイボールを注文することが増えた。 ウイスキーはロックしか飲まないから見向きもしていなかったが、こう度々目にすると、ちょっと飲んでみたくもなる。

隣で友達がチビチビ飲んでいるのをすこしもらってみると、やはりオイにはロックが向いているみたい。

土曜の夕方、近くにラジオがあればサントリー・サタデー・ウエイティングバー・アバンティを聞く。 もう何年もそうしている。

「ウイスキーがお好きでしょ、もう少ーし、お好きでしょ。 ララララー」ここでもハイボールのCMが盛んだ。

スーパーで買い物中、サントリー山崎のハイボールセットを見つけた。 「山崎でハイボール作るとうまいのかもしれんなあ」と考えていたら、自然とそれをカゴに入れてしまっていた。

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2010/10/02 果物

なつめの実

夕食を済ませた後、いつものようにデザートを食べるのかと思えば、

通園リュックからビニール袋を取り出した娘。 ごそごそ中身をまさぐっている。

とりだしたのは、「梅?」

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ハズメシ界のキング

バチバチ・・・ヂヂヂ、ジュー・・・。

香ばしい香りが立ち上る。

熱々をすぐさまタレの中に沈める。

「ジュー」っという音と共に、タレの上にうっすら脂の膜が広がる。

引き上げて、また焼き網の上に乗せ、こんがりと、焦がさないように焼く。

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