近況121108
ちゃんぽん
長崎は三重にあるちゃんぽん屋「セイラーマン」に行ってきた。 店の存在自体は以前から知っていたものの、入ってみる機会がこれまでなかった。
正直、あまり期待はしていなかったのだが、この店のちゃんぽんはかなり高レベル。 長崎市中心から少し離れてはいるが、観光客の方々にもオススメできる味。
(more…)十月をふりかえり
慌ただしかった十月の回顧録を。
なじみのお茶屋へいつもの知覧茶を買いに行った。 店主のおばさんは「やっと新茶の季節になりましたよ、ようやく」と三度繰り返した。 大事に飲ませていただきます。
続いてスーパーへ向かい献立の材料を揃え、レジの大行列に並び、ようやく自分の番が来たと思えば「ちょっとカゴを取ってきます」とレジさんはその場を離れた。
「カゴならレジ横に山積みされてるじゃないか」と内心思ったのだが、カゴの束を持ち戻ってきたレジさんを見て納得。 決済前と決済後の商品を入れるカゴの色が違うのだった。
確認をとってみると、やはりそのような取り決めがあるそうだ。 もう何年もここで買い物していてまったく気がつかなかった。
(more…)台風第16号 :サンバ
「最大瞬間風速80メートルだってああ怖い、避難しよう」といつものように反射的に娘たちを連れそそくさと実家に帰ってしまった嫁。
「80メートルってこたないだろう」と予報を見ると、確かにその文字が。 普段「最大風速」は気にしても「最大瞬間風速」は気にしないもので、これがいったいいつもの大型台風とどれぐらい規模的に違うものなんだろう・・・と悩んでいたところ「今度の進路は長崎的に最悪コースばい」と語る町の長老のひきつった顔を見て、急いで雨戸を閉めて回った。
(more…)トカモツカワレルンデスカ

久しぶりに家内と二人で買い物に出かけた。
腹ごしらえの後いざ買い物へ。 この買い物に付き合わされるのが苦痛なので同行したくないのだが、ポーターとして駆り出されてしまう。
相変わらずひとつの買い物が長い。 物を買いに来たというよりも、店員さんとおしゃべりをしに来たというほうが妥当。 まだ長引きそうなのでここはひとつ、ちょっとその辺をお散歩に…。
セレクトショップの店頭に別注スニーカーとやらが置かれてあり、やけに発色が良かったのでつい近寄って手に取った。 ためつすがめつしていると、奥から店員さんが近づいてきた。
店員氏:「スニーカーとかも履かれるんですか?」
若い男性店員は爽やかな笑顔でこう尋ねながら、やや腰を落として両腕をハの字に開き指先をピンと伸ばして掌をこちらに向けて頭を20度向かって右に傾けている。
「ええまあ(履かなさそうに見えるのかな)」
(more…)タッチョーダイ

デパートの海産物売場でカラスミを物色していた時のこと。 贈り物にするのに型の良いのを探していたが、いかんせんカラスミであるがゆえサイズによって値段が違う。 大きいのもになればもう、手が出ない。 なんとか予算内で、型が良いものを……。
突如そこに現れたのは、買い物カゴを押しながら短パンにドクロの黒いTシャツを着たパンクなおじさん。 悩みこんでいるこちらをしり目に、さらりとカラスミを眺めてから「○◆×☆△■!」と言った。
(more…)-195.82℃
何気に腕をさすると掌に当たるものがある。 目を凝らしてみると、小さなイボがあった。
珍しさから家内に見せたら「そんなの皮膚科に行けばポロよポロ」という。 早速病院へ行くと「ああイボですね、他の場所にうつったりもするので取っちゃいましょう」と先生。 イボに効く薬は無いので焼いて取らねばならないのだという。 「え、焼くてどうやって!?」
「焼く」という言葉にかなり反応したが、何もイボを火あぶりにするのではなく、液体窒素を使うらしい。 液体窒素といえばアレだ。
その液体窒素をイボにくっつけて、ヤケド状態にして息の根を止めるそうだ。 「じゃ、液体窒素持ってきて」と先生が言うと、こなれた様子で紙コップを手に棚の下にあるメタリックな球体へ歩み寄る看護師。
そして紙コップを床に置き、球体を持ち上げて中に液体窒素を注ぐ。 瞬間白煙が立つ。
もうもうと白煙のあがる紙コップのフチを親指と人差し指ではさみ持ち、何気に椅子に座るオイの真横を通り過ぎていく。 もしも看護師がくしゃみでもして中身がオイにふりかかってきたらどうなるんだろうか、という恐ろしい妄想をする。
先生は綿棒の先を液体窒素に浸し、イボにチョンチョンとくっつける。 初めは冷たく、次に鈍痛がして、次第にヒリヒリしてくる。 これで治療は終わり。 そのうち皮がむけるが、それにくっついてイボもとれてしまうらしい。 いや勉強になった。
ぶら下げては
朝ゴミ捨てに向かっていると、近所のおじいさんが両手にゴミ袋をさげてヨロヨロ歩いてきた。 手を貸すと「すまんね」とおじいさんはつぶやいて、ゴミのひとつをオイに渡した。
ボーリング玉でも入っていそうな、肩が抜けるほど重たいゴミだったので、一体何が入っているのか尋ねようとしたところ、おじいさんはもうひとつのゴミ袋を道端に残して去って行った。
仕方がないので置かれたゴミ袋を拾うと、これがまた漬物石がゴロゴロ入っていそうなほど重たかった。 3つのゴミ袋をさげ、釣り合っていない天秤みたいになりながら、ゴミ置き場までようやくたどり着いた。
「朝っぱらから汗だくだよまったく」なんて言いたかったが、近頃はもう、朝夕涼しい。
映画『タンポポ』よりラーメンに関する部分のまとめ

(more…)ある晴れた日、僕は一人の老人にともなわれてふらりと町へ出た。 老人はラーメン暦四十年。 これから僕に、ラーメンの正しい食べ方を伝授してくれるのだという。
僕:「先生、最初は、スープからでしょうか、それとも麺からでしょうか?」
老人:「最初はまず、ラーメンをよく見ます」
僕:「は、はい」
老人:「どんぶりの全容を、ラーメンの湯気を吸い込みながら、じみじみ鑑賞してください。 スープの表面にキラキラと浮かぶ無数の油の玉。 油に濡れて光るシナチク。 早くも黒々と湿り始めた海苔。 浮きつ沈みつしている輪切りのネギたち。 そして何よりも、これらの具の主役でありながら、ひっそりとひかえめにその身を沈めている三枚の焼き豚」
老人:「ではまず箸の先でですね、ラーメンの表面をならすというかなでるというかそういう動作をしてください」
僕:「これはどういう意味でしょうか?」
老人:「ラーメンに対する愛情の表現です」
僕:「ははぁー」
老人:「次に、箸の先を焼き豚のほうに向けてください」
僕:「ははぁーいきなり焼き豚から食べるわけですか?」
老人:「いやいや、この段階では触るだけです。 箸の先で焼き豚をいとおしむようにつつき、おもむろにつまみあげ、どんぶり右上方の位置に沈ませ加減に安置するのです。 そして、これが大切なところですが、この際心の中で詫びるようにつぶやいてほしいのです。 『あとでね』と」
とうさん
【カラス】空中戦【トンビ】

よく晴れた日、草っぱらに寝転がって京の町屋の写真集を眺めていた時の話。 少し目が疲れたので空を仰ぐと、突如視界にカラスが入ってきた。 続いてトンビがやってきた。 どうやら両者はケンカをしているらしい。
トンビのほうが体が大きく優勢な様子。 カラスは下から突き上げられそうになり、思わず体を反らす。 すると今度は背後に回られ上から押し付けられそうになる。 防戦一方の展開だ。
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