その他の最近のブログ記事

危篤?

「今回ばかりはもうダメかもわからんよ。」

と母から連絡があった。 じーちゃんだ。

じーちゃんは93歳でついこの前ビールを一緒に飲んだばかりである。

そのじーちゃんが病院に運ばれ、今回ばかりはヤバいらしい。

もう聞き飽きた。 これまでも、じーちゃんは幾度となく危篤、危ないと言われ続けており、初めのうちは真に受けてあわてたりしたが、なんてことはない、面会するとピンピンしているではないか。 周囲が大げさすぎるのだ。 すこし風邪をひいたりするとすぐ危ないと言われてしまうのだ。

そりゃ93歳だし、体のあちこちがどうかあったりもするが、本人が元気だと言うんだから。

この前会った時も朝から晩までカマをといでいたし、話をしてもしっかりしていいた。 だから今回も大丈夫だろうと安心して病院へ向かう。

「おー、オイか。」

とじーちゃんは迎えた。 ホラやっぱり危なくない。 母によると、ここ何日か食事を残すので、もしかしたらと思って...という話だ。 あーめんどくさ。

結論。 じーちゃんはまだ大丈夫、以上。

ビビリ王

彼は飛行機に乗る前にウイスキーのダブルを一気する。

そして手当たり次第に雑誌を買い込み、機内へ。

シートベルトを着用したあと、キョロキョロしたり、雑誌を手に取りパラパラめくり、置いて、また別の雑誌をパラパラ…。

「雑誌の向き、逆だよね」と教えてやるとあわてふためく。

離陸前でエンジンの回転数が上がると「もう俺の人生シューリョー」という顔をしている。

このとき耳元で「実は飛行機がどうして空を飛べるのかは実際のところよくわかっていないという話もあるらしいよ」とささやくと、浅黒い顔が一瞬で絹ごし豆腐のようになった。

飛行機が滑走路を突っぱしり、離陸した直後はまさに座席にへばりついている。 まるで彼だけが周囲の数倍の重力を受けていて、もうすこしで「プチッ」とつぶれてなくなってしまいそうなぐらいへばりついている。

機内サービスがはじまる頃には落ち着きを取り戻し、いつものように99.8%はウソだと自ら豪語するくだらない話を延々と語り始める。

「この前飛行機に乗ったときにさ、添乗員さんが新人だったのよ、そんでさ、いろいろとぎこちないわけ。」

「おの、おのみ物はな、何にしますか?」とか頻繁にかんだりして。

「んでさ、オレの横に座っている客に飲み物を尋ねる際に「お飲み物は何になさるか?」と言ってしまったわけ。 そしたらその客もよくわかっているヤツでとっさに「かたじけのうござる」とあわせたわけよ。 それを横で見てて思わずフイてしまったっちゅーわけよ。

らしい。 似た話をテレビで見たし、そのもっと前に「読むクスリ」で読んだ。 やっぱりこいつ、ハッタリ野郎。

着陸態勢に入る頃には離陸時同様の状態になる。

そんな彼とこの前ビール飲んでたら、血液型の話になった。 このテの話はあまり好きではないので取り上げないが、血液型を非常に重視するそうだ。 その流れから手相、人相と話は広がり、オイと彼共通の人物を例に、彼は目元がこうで、口元がこうだから受難の相である。 とかもっともらしく言う。

どうしてそう言いきれるのかというと、昔そのテの先生の付き人をやっていたのだとか。 先生は占い師であり、霊能者であり、家具職人なのだとか。 先生はその驚くべき能力からあちこちお呼びがかかる多忙な人で、一緒にいるうちに自分も色々とわかるようになったと彼は言う。

ある日、ある裕福な家庭の人形にトリツイタ悪霊をお祓いするために、先生、その他テレビで知られる有名な霊能者一同があつめられたそうな。 しかしその悪霊は強力であり、名だたる霊能者では歯が立たなかった中、先生だけは対抗する力を持っており、結局先生がお祓いを済ませたのだとか。 謝礼として莫大なお金を手に入れ、彼もそのおこぼれを頂戴したらしい。

彼は先生の付き人であるから悪魔と対する際もその場におり、その人形も見ている。 ドアを開けるとそこは異様に重たい空気が流れ、真ん中に置かれた人形には結界が張り巡らされている。 人形自体から発せられる威圧感に彼はたじろいだが、先生は立ち向かい、勝った。

家の主人に感謝され、謝礼とともに何故かバナナをもらい、そのバナナを手にした彼が家を出た瞬間、そのバナナはボロボロと灰になったのだとか。

「どう? すごい話でしょ」と彼は言うがどうせハッタリだし、そもそもオイはそのテの世界を一切合財信じてはいない。 素直にそう伝えると、彼は少しつまらなそうに口を歪めた。

久しぶりに彼に会うと、やけにやつれている。 聞いてみると、眠れないらしい。 なんでも、ウトウトしてくると目の前に斧を持った大男が現れ、追いかけてくるそうだ。 必死で逃げるが追い詰められ、まさに斧を振り上げられたところで目が覚めるという状態がもう何日も続いているのだとか。 午前2時と、5時に必ず目が覚めるらしい。

こうなったのは、オイに悪魔の話をした日の夜からであり、オイに何ともないかと聞いてくるが、なんともあるワケがない。 逆に寝つきがよい。 食事もうまい、健康そのものである。

これからは聞く人が喜ぶ素敵な話をすればすればその症状は改善されるんでないの、といかにも物知り顔で助言した。

エコ?

はじめはポイント目当てのマイバッグ持参だった嫁は、最近マジでエコに目覚めたようだ。 小麦その他の値段が上がったことも全部環境破壊によるものだと解釈したらしく、環境破壊は敵そのものだと息巻く。

息巻いたついでに最近あったムカツク事シリーズをベラベラとじゃべりまくる。

保育園で娘の服がないと思ったら別の園児がそれを着ていて、さらに襟首にその子の名前まで書いてあるいったいどーなってんの!とか、

「軽くパーマかけてくださいと言ったらグリグリにかけやがったヤツは!」とか、

いつものようにマイバッグ持参で買い物をしたらその日は少し大量に買いすぎてマイバッグに全部入りきれなかったらしく、仕方がないので「ビニール袋をひとつください。」とレジさんに伝えたら快くくれたのはいいが、その日のエコに対するポイントは抹消された、なんでか、だって入りきれなかったんだしじゃあどうすればよいの? キーッとかいう。

そんなにビニール袋を使うことが悪いのならば、肉や魚を買ったときにいちいち透明なビニール袋に入れてくれるあのサービスはやめれ、それこそエコではない、という。 それはいえてるかもしれない。

今度美味しいものでも食べに連れていってやろーっと。

ニンニク皮むき器

ニンニク皮むき器

包丁、まな板、オタマ等、基本的な調理道具以外は極力使用しないように心がけている。 買えばどんどん増えて、キリがない。 そう毎日使うものでもないし、あまりいい仕事をしないからだ。

しかし、このニンニク皮むき器は今までのキッチンアイテムとはレベルが違う。 すごく便利なのだ。

およそ半年前ぐらいからホームセンターで売られているのを知っていて、気にはなっていたのだが買わずにいた。 なぜならば、くだらなそうだからだ。 白くて薄っぺらいゴムホースを切っただけのようなこの姿を信用できなかったからだ。 こんなヘナチョコに、あの強情な、ニンニクの皮をむくことができるわけがない。 こんなもん、500円ちょっと出して買って、家に帰りさっそく使用してみて、やっぱり使えずに金輪際永遠にキッチンの引き出しの奥にしまわれるか、もしくは絶叫しながら窓からおもいきり投げ捨てられるのがオチだ、なんて思っていた。

それでも半年間もずっと頭から離れなかったのは、ニンニクの皮をむくのがとても面倒だからだ。 なにかと便利なために常備しているニンニクの醤漬けを作るには、一度に山のようなニンニクを用意して、それをバラし、ひとつひとつチマチマと爪を立てて皮をむかねばならない。 割合簡単にむけるものもあれば、いくらやってもむけないものもある。 どっちにしろ指がだんだんと疲れてくることは確かで、あげくの果てには深爪状態になりヒリヒリしたりもする。

この問題を一気に解決してくれるのが、この白いシリコンゴムの菅なのだ。 バラしたニンニクのヘタを切り、ゴム管に入れるそして手のひらで若干圧をかけながらコロコロと転がすと「ワキャ」とキレイに皮がむける。 ツルリとしたニンニクがゴム管から出てくる。 この光景をはじめて目の当たりにした時はおもわずマジで「おおぉー」と感嘆の声をあげてしまった。 あまりにも効率的でかつ作業が早いのだ。

次々にニンニクの粒を入れてコロコロやる。 おもしろいように皮がむける。 いっぺんに3粒入れて強引にコロコロやってもむける。 ヘタをとらずにそのまま入れてコロコロやってもきれいにむける。 興奮せざるを得ない。

しかしこのニンニクむき器にはたったひとつ弱点があり、そうなるとまったく機能できなくなる。 それは水だ。 ゴム管の内部に水分があると、うまく摩擦力が生み出されずに、皮がむけない。 コロコロやりすぎてニンニクを潰してしまい、ニンニクの汁が内部に漏れてもそうなる。 なのでゴム管の内部は常に乾燥状態でなければならない。 ぬれていると、腹が立つほど皮がむけない。

その点さえ注意しておけば、これほど便利な道具はないと思われる。

ブログ覚えたてのおっさん

彼は自称チョイワル親父である。

彼は自称食通である。

彼は自称本物のわかる男である。

彼は萩原健二をこよなく愛す男である。

そして彼は、味オンチである。

彼(以下ショーケン)が最近ハマている事、それはブログである。 流行の最先端をゆくブログなのである。 チョイワルで食通で本物がわかり、萩原健二を愛する男であるからネタは事欠かないわけで、モットーは『ブログを毎日更新すること』らしい。

ブログの面白さを覚えてからというもの、文章を書くことの面白さ、写真を撮ることの妙味を覚え、寝る間を惜しんでブログの更新に励んでいるらしい。

「オイってブログ持ってないの? 何系? アドレス教えて? リンクして? SEP対策にもなるんだよ?」

SEP対策っ!?とにかくワケがわからんので関わりたくない。 とかなんとかいいながら、オイはこのテの面白みのあるヒトが好きで、観察したくなる。 もう少し話を聞いてみようか。

「ブログのテーマは何なんですか?」と聞いてみると

「テーマなどないねん。 自分の書きたいことを書くだけやねんねんか。 そしたらアスセスがあがってきて、もはや40アクセスやー!」とかいう。

すでに名刺にサイトのアドレスが刷り込まれており、渡される。 数日後、オイは飲んだ勢いでそのブログを尋ねてみることにした。

いきなりショーケンの自己紹介というか、生い立ちからはじまる。 子供のころの白黒写真をスキャナで読み取って載せている。 食い物屋レビューというカテゴリがあり、彼お気に入りのラーメン(3回食ったらヤミツキとかいう例のラーメン)を超接写でデカデカと載せている。 「世界の皆さんはじめまして!」というサブタイトルからして、このブログは全世界を視野に入れながら日々更新を続けているらしい。 よくわかったのでページを閉じる。

後日、ショーケン氏とバーで会談したときにブログを見たかどうかを聞かれ、正直に見た、面白かった、と、伝えた。 すると彼は、オイがブログを訪れたことが手に取るようにわかったのだという。 なんでか? それはアクセス解析を覚えたからであるそうだ。 「この前、来てたな」と。

彼はルイ・ヴィトンからVAIOのTYPE Sを取り出した。 電源を入れ、自分のブログをひらく。 そして、アクセス解析のページへむかう。 「ほら、ここで…誰がきたか…わかるんや。 そしてココから……アレ? おかしー…あ、ここや。 ココでどんだけどのページが見られたかわかるんやー」と、いちいち説明される。 彼、パソコンの挙動、共におかしい。

他人のブログの、面白くもなんともないアクセス解析を、延々と見せ続けられながら、夜は更けていくのだった。

オヤジ、ズブロッカもう一杯ちょうだい。

海鮮丼のハズが……

海鮮丼が美味しい店があるという記事を読んで、早くも午前中からその店にいきたくてウズウズしていた。

こんな日に限ってお誘いの声はかかるもので、一緒にメシでも行かないかと誘われる。 断れる場合とそうでない場合があるのが社会であり、今回の場合断ることができなかった。 まあ、しゃあない。 海鮮丼は明日に持ち越すか。

メシをどこに食べにいくのかはまだ決まっていないらしい。 とりあえず、3人はタクシーに乗り込みあっち方面へ向かう。

「メシってどっかなんかイイ店でも見つけたんスか?」

と聞いてみると「うーん、今日は遅いからどっかで軽く済ませて帰ろうや」という。 どっかで軽く済ませる程度の食事をするのに人を誘わんでもよいのではないか。 悩みでも聞いてほしいのか。 yesと言ったオイは失敗だったのではないか、という思いが頭をよぎる。 そもそも「軽く済ませて帰ろうや」の「軽く」とは一体どの程度軽いのか? 生ビールを一杯飲んで、それからうどんでも食って帰るのか、それとも焼酎2、3杯飲るのも「軽く」の範ちゅうに入るのか。

そもそも「一緒にメシでも行かないか」と一口に言っても、それは言う人によって若干意味合いが異なる。 本当にメシだけを食いにいく人もいれば「一杯やろう、てか飲むぞ」メシ=飲むという意味合いの人もいる。 いや少なくともオイの周りはそうだ。 今横にいる人物のいうメシは「酒ぬきで晩御飯を食べに行こう」という意味に違いない。

「うーんどの辺がいいかなーどっかいい店しらない?」彼はいいだしっぺにも関わらずオイにフル。 「実は旨い海鮮丼を食べさせてくれる店があるんですよ」と強引に都合のよい展開にもっていこうと考えたが、ここからは遠い。 「うーん、その辺でいいんじゃないですか?」と答えるのが精一杯である。

「んじゃーそこに入るか」と指差す方向には、何の変哲もない一軒のソバ屋があった。 店から醸し出されるオーラが「ウチはマズいですよ」と訴えかけてくる。 でもオイに選択の余地はないていうかもはやどうでもいい。 早く帰りたい。

早く店に入ればいいものの、店の前に並べられたサンプルを見ながらどれを食べようか悩んでいる。 「どれを選んだっていっしょだよ、まあ早く入ろうや」とココまで出たのを飲み込む。 ようやく店内に入る。 ダルそうなオバチャンに奥へと案内される。

「さぁー何を食べようかな、鍋焼きうどんかなそれとも天ソバかな…」と言いだしっぺ氏は大いに悩む。 オイは……しれーっと生ビールを注文する。 「あーオイくん、ビール飲むの、じゃ、俺らも一杯注文しようか。 それで明日も早いしソバでも食って帰ろうや」という。

「ビール飲むならばつまみがいるよね。 オイくん、何か注文しないの?」というので「つまみも何も、ビール一杯飲んでそば食って帰るんでしょう。 ビール一杯飲むのにツマミは要りません、一気です一気」とココまで出たが「じゃ、枝豆でも頼みますか」と収める。

「オイくんが枝豆ならば私は冷奴。 で、あなたは?」ともう一人に注文を促す。 彼はモツ煮込みを注文した。

しばらくして3杯の生ビールが運ばれてきた。 続いてボロボロの湿ったザルに入った枝豆が届いた。 マズそうである。 「ささ、枝豆でも食べましょうよ」とオイが言うと「それはオイくんが注文したのでしょう。 オイくんが食いなさい。 冷奴はやらんよ」とかいいだしっぺ氏は言う。 それを聞いてあきれる。 枝豆、冷奴、モツ煮込みを皆でつついて生をグッと飲み干すのかと思えば、注文したものは各自で処理しろ、ということらしい。 こんな人物と食事をしたことは今まで一度もない。 なんてヤツだ、アッタマきた。 ビール一杯飲むのに枝豆が一盛りも要るか。 ビール一杯飲むのにモツ煮込みが一皿要るか。

今日ほど枝豆がマズイと思ったことはない。 こんなに早く枝豆を食べたことはない。 早くソバ食って帰ろうと、鴨南そばを注文し、ビールを一気飲みし、枝豆を一生懸命口に運んだ。

モツ煮込み氏はひとりでチョボチョボとそれをつつきながらおそらく発泡酒であろう生ビールをちびりちびりとやってる。 いいだしっぺ氏のことは知らない。 この場は全部オイのおごりでいいから一刻も早く店をでて家に帰りたいなという思いで鴨の細切れの浮かんだノビノビのソバを一気にすすりこんだ。 そして残る二人がソバを食べきるのを待ち「さあ、帰りましょうか」というと食後の一服をしたいといいだしっぺ氏はいう。 どこまで身勝手なヤツなんだ。 モツ氏とオイは彼が一服し終えるまで待つ。

早く吸い終ればいいのにやれ仮面ライダーを見て育った子は攻撃的になるだの、ウルトラマンを見て育った子はそうでなくなるだの面白くもない話を酒を飲んでもいないのにダラダラと語りはじめ、城が好きだとか、戦闘機が好きだとかどうとかこうとか言ってる途中で、モツ氏がヤケに「戦闘機」という言葉に反応したのがその眉毛のつりあがり具合でわかった。

戦闘機というキーワードに異常な反応をみせたモツ氏は「わたしはゼロ戦が好きなのです」とボソリと、まるで相手の知識の深さを測るかのようにつぶやいた。 それを聞いたいいだしっぺは「ゼロ戦ならどこそこに展示してあるよ」と答えた。 「うほっ、お詳しいですね。 もしかして結構好きなんですか?」とモツ氏がニシャーと笑う。 「好きもなにも、戦闘機のプラモデル作らせたらボクにはかなわないよ。 エアブラシはどこのメーカーのがいいか知ってるかい? 戦艦も好きだよボクは」といいだしっぺ。 会話に花が咲いた瞬間である。 それから数十分にわたり戦闘機についての対話がはじまり、

そうな気がしたので、オイは焦り「じゃボクは帰ります金は払っておきます」と言い席をたとうとすると、いいだしっぺは「ワリカンでいきましょうや」と言う。 あたりまえだがや、ダレがお前のメシ代をおごるか、バーカと思いつつも、にこやかな笑みを浮かべながら彼らをおいてソバ屋を去ったのだったのであった。

お知らせ

美味かもん雑記帳を若干リニューアルしました。 最近記事が滞りがちだったのですが、また細々とやっていこうかと思います。

それと食い物以外も掲載していこうかと考えております。

そのような余裕はない:チンを待てない男

butadon

うー、もうガマンできねえ。

でもなー、何かあったかな。 と、空腹に耐えかねて冷蔵庫をあさる、がなにもない。

炊飯器の中にかろうじて茶碗2杯分のご飯があることは確認できた。 が、おかずになるものが冷蔵庫内になーんにも無いのである。 シマッタ!

飢えきったオイは、ターゲットを冷凍庫に変更し、いきおいよくドアを引き出した。 するとそこには大量のチューチューが横たわっていた・・・・・。 チューチュー以外には何も見当たらない。

少しムカついたオイは、チューチューを一本取り出してバキッと折り、長いポッチのあるほうをくわえた。 そして、チューチューの山をほじくりながら、下になにか食い物が隠されていないかを調べ始めた。 冷凍のイカやクジラ、よくわからない塊なんかがゴロゴロ発見されたが、どうも今の気分とマッチしないし、すぐに食えるものたちではない。 うーん、もはやこれまで、塩ムスビでもこしらえてガッつくかとあきらめかけたその瞬間、レトルトの豚丼を発見したのだった。

この豚丼は、角煮まんじゅうで知られる岩崎本舗から新発売されたというもので、新発売モノが大好きな嫁がとりあえず購入し、冷凍庫に入れておいたものである。 とにかく、レトルトの封を開けて、レンジでチンすればすぐに食えるわけだ。 切羽詰っている今にちょうどよい食い物があったわけだ。

早速丼にご飯を盛り、豚丼の袋を電子レンジに入れ、ボタンを押す。 あとは電子レンジが勝手にちょうどよい頃合を判断して「ピピピ」と教えてくれるのを待つだけである。

待つだけである。 が、いっこうにピピピと鳴らない。 こっちはすでに丼にご飯を盛り、待ち構えているのにピピピと言ってくれないのである。 腹が減っている分、いつもよりもよけいに腹が立つ。 あーもねーと、レンジ内を覗くと、封を開けられて、体裁よく立てかけられたレトルトのパックがクルクルと回転している様子が見受けられる。 「なに悠長にグルグル回ってんだよ! 早く温まれよ」

最早ガマンの限界、タイムオーバだ。 まだピピピと鳴っていない電子レンジのドアを開け、豚丼の袋を取り出す。 電子レンジの判断は正しい。 まだ十分に温められていないのが手に持っただけでわかる。 しかし時間がないのだ。 勢いよく丼の上に豚丼をぶちまける。 所々はまだ凍っているようでもあるが、こっちはテンパってんだよね。 そのうちご飯の熱でどうにかなるだろうし、食おう。

完成した豚丼を両手でかかえ、急いでテーブルに座る。 そして、ついに、まちにまった、待望の、食事となったわけだ。 ワシワシと食い始める。 しかし非常に冷たい。 豚丼の豚がシャリシャリとありえない音をたてる。 温まっていないどころか、十分に解凍すらできていないのである。 ワシワシどころではない。 「ワ」ぐらいしか食えない。 冷たい丼がこれほどマズいものなのかということが、初めてわかった。 こりゃチンしなおしである。

少し食べたので若干落ち着きを取り戻した。 今度は丼ごと電子レンジに入れ、ボタンを押す。 温まるまで十分待つ計画である。 レンジ内で回転しながら温められていく豚丼の様子を眺める。 「電子レンジ、おまえの判断にまかせようではないか。 もうあせったりはしない。」

やはり時間がかかるようなので、豚丼の袋の裏書きを見る。

電子レンジの場合(ラップ不要)

  1. 袋上部の口を、2~3cmほど切り取ってください。
  2. どんぶり等の器に、袋ごと立て掛けてください。
  3. 袋のまま、電子レンジで加熱してください。

と書いてある。 なんだ、はじめオイがやった通りではないか。

時間目安

  • レンジ700Wの場合/冷凍から3分・冷蔵から2分
  • レンジ500Wの場合/冷凍から4分・冷蔵から3分

と、書いてある。 そうか、冷凍からだったらやっぱ3~4分かかるわけだ。 どうりで凍っていたわけだ。 と納得する。 さらにお湯で温めることもできるわけだが、お湯を沸かしている時間などない。 どにかく、今は豚丼がほどよく温まるのを待つだけである。

しかしウチのレンジは一体いつまで温めるつもりなんだろうね、これじゃお湯をわかして温めたほうが早かったんじゃないのか。 電子レンジ、オマエの仕事は一体何なのだ。 というふうに、電子レンジに対しての不信感がこみあげてくる。 

うーんもはやこれまで、これ以上は待てるハズがない。 信じられん。 「ガチャ」とまたもや電子レンジがお知らせをするまで待てず、豚丼を取り出す。 今度は丼がかなり熱くなっているので期待できる。 ちょうどよく温められているはずだ。 丼をアチアチと両手でかかえ、急いでテーブルに運び、ワシワシと食べ・・・・、ようとしたが、熱くて食えたもんじゃない。 こんなの食った日にゃ、病院行きである。 豚丼の豚がジリジリと音を立てている。 温まったどころか、温まりすぎなのである。 ワシワシどころではない。 これでは「ワ」も食えない。 熱すぎる丼がこれほどまでに危ないものなのかということが、身をもってわかった。 こりゃ冷めるまで待つしかない。

なんなんだ我が家の電子レンジは。 すぐ取り出せば凍っているし、少し待てば熱すぎるし、一体どういうつもりだ、考えられん。 と、今にも電子レンジに飛び掛ろうとしているところ、2階から嫁が現れた。 「何してんの?」

事の経緯を話すと、我が家の電子レンジの「おまかせモード」はあまり信用することができないらしく、温める食品の袋に記されているように、3分ならば3分と、時間をちゃんと手動で設定してから温めなければいけないそうなのである。 ケッ、そんなメンドクサイことやってられっか。

腹が減って目の前に豚丼があるにも関わらず熱すぎて食えないという拷問に耐えかねたオイは、冷凍庫からチューチューを3本取り出してしゃぶりながら、じっと豚丼が冷めるのを待った。 これがまた全然冷めないというところがまたムカツク。 電子レンジはスカン。 あー腹減った。

岩崎本舗:ちゃんとチンすれば美味しいです。

台風4号:MAN-YI(マンニィ)

今年の梅雨はよく雨降るな一体どうなってんだ。

去年の梅雨のことをよく覚えているわけではないが、なんだか今年は雨ばかりしかも割と大量に降っているように思われる。 ジメジメジメジメあーうっとおしい。

洗濯物が乾かないだろうが。 お、雨が上がったな、なんてスキに洗濯物を干したと思ったら降ってきやがる。 洗い直しだこのやろう。 しかたなし屋内に干すがよく乾かないし、洗濯物がなんだか若干臭う。 やはり太陽に当てて乾かさないとイカン。

こう何日も雨ばかり続いては、部屋中洗濯物だらけになる。 子供の汚れ物の量はハンパではないし、洗濯機フル稼働で洗い上げるもすでに干す場所がもうない。 干せないのに洗濯物はどんどん増えるし一体どうなってんだ、考えられん。

いくら6月だからってヤリすぎだぜ梅雨よ。 そっちがその気ならこちらにも考えがある。 大々的に、洗濯物を干すスペースを構築してやろうではないか。 屋内に洗濯物を干すスペースがもう残っていないというのはあくまでも常識的範囲内の事柄であって、ムチャすればまだいくらでも干せる。 たしかビニール紐がどこかにあったハズだ。 寝室にも、居間にも、キッチンにも、何ならトイレにも張り巡らせて、干せるだけ干してやろうではないか。

そう張り切って、たまっている洗濯物をすべて洗い上げ、ビニール紐を手に、さあ居間にクモの巣のようにビニール紐を張り巡らそうとしたその瞬間、嫁から待てがかかった。

「あんた、人が来たときどうすんだい。 それに洗濯物というのはただ吊るせば乾くというものではない。 乾燥機なり何なり必要なのさ」

という。 いーじゃねえか。 家中のエアコンをすべて稼働させて除湿に設定すれば。 もうね、ここまできたらそこまで徹底して梅雨に打ち勝たねば気がすまないのだよ。 干したいのだオイは。

そうしてもはや夫婦喧嘩勃発かという時、テレビで台風接近とかいう。

たぁいふぅう? この忙しい最中台風とはどういうことだこのやろう。 こっちは今洗濯物で忙しいんだ。 このままじゃ、洗濯物にキノコが生えてしまうのだ。 すでにバスマットの隅にカビが生えているのが確認されているのだ。 こっちはセッパ詰まってんだよ。 んで、しかしどっちから来てんだい台風は? と画面を見ると「最強台風九州上陸か!?」なんて字幕・・・。

サンサンのこともあるし、ちょっと気象庁の台風情報でも見てみるか。

中心付近の最大風速45m/s。 なんでえ、大したことネエじゃねえか。 予想進路をみると、長崎県の若干下側を通る。 コース的にも問題なさそうじゃねえか。 生まれてこのかた長崎県にずっと住んでる付近のおじさんがいうには、下側を通る台風はさほどでもないらしく、一番ヤバいのは、五島沖から来て上側を通る台風なのだそうだ。

しかしどのへんが一体最強なのかいまいちよくわからない。 気象庁のページにも最強なんて書いていない。 テレビに目を移し、どこが最強なのかをよく聞いてみる。 すると、7月に来る台風の中では、最強クラスに当たるらしいという風なことを言っている。 なんだよ、最強っつっても7月でかよ。 こっちはね、あのサンサンをしのいできたんだぜ。 サンサンに比べたら、今度のなんだっけ、マンニィ?(またふざけた名前付けやがってせめて日本名ぐらい命名しろ二郎とかにしろ) 大したことはないはずだ。 もしもサンサンがアジア最強だとするならば、そのマンナントカは町内最強クラス程度であるおそらく。

と、テレビを見ながらマンニィの批判をするオイの横で嫁は「怖い」とつぶやく。 台風にはめっぽう弱いのだこの女は。 ゴキブリとかムカデとかを発見するとスリッパでもってハタきたおすのに台風はニガテらしいのだ。 台風が得意だという人もいないだろうが、やけに台風にビビルのだ。

いやだからコース的にもアレだし、そんなにデカくもないから大丈夫だこの前ほどはない、と言ってるハナから雨戸を閉めはじめ、部屋中が薄暗くなる。 そして「進路によっては子供共々実家に帰らせていただきます」なんてホザク。

どうもこの前のサンサンを経験したせいで、いっそう台風を怖がるようになっているらしい。 「もう風とか吹いてきているし、外にでたら瓦とか飛んできて頭にあたったりするかもしれんバイ。 なので帰るならば今のうちにどうぞ自分だけでどうぞ」とおちょくると、オイをにらみつけた。

あ、そういえば洗濯物問題が解決していないんだったっけ。 台風もどうしてまたこんな忙しいときによりによってまったくもう・・・・週末だし子供らは遊びに連れて行けとゴネるし、せっかくの連休だったのに一体どう責任をとってくれるんだマンニィさんよ。 ばあちゃんとこに遊びに行くと、子供らと約束してたんだよね。

台風が来てるし念のため危ないので家にいよう。 なんて言っても子供らは何のこっちゃ、まず理解してくれるはずがない。 雨も降っていないし、ダダコネルこと必至である。 んもー。 「そうだ、魔女の宅急便を撮ってたでしょう。 見ましょう!」というと、すんなりおとなしくなった。

子供らは魔女を見て、オイと嫁は洗濯物問題にカタをつけようとやり合っているうちに台風がジリジリと接近してきた。 「ゴトゴト、ゴォーヒューゥ」と風がうなる。 嫁はPCの前に座り逐一台風情報をチェックしている。 そう度々見てみても、台風情報は数時間おきにしか更新されないんじゃないの?

オイはヒマなので、外に出てみる。 雨は降っていない。 というか、時折晴れ間がのぞく。 風は吹いているが、それほどでもない。 うーんこれは大丈夫でしょう。 そうだ、晩飯の買出しに行こう。

しばらくしてテレビの台風情報を見てみると、アレ? すでに長崎通り過ぎているじゃないか。 え?

あまりのあっけなさに拍子抜けし、嫁に「台風過ぎてるよ」と伝えると「わかってる! でも吹き返しがくるかもしれないので油断はできんっ!」という。 ふーんそうか。

連休の予定をつぶしてくれた台風に腹がたったオイは、思い切り雨戸を開け放つ。 雨も降っていないし、これならば洗濯物を外に干すことができるのでは? と考え、夕方から洗濯物を外に干し始めた。 すこしは風が残っているが、洗濯物が飛ぶほどの風ではない。 とにかくダーッとたまりにたまった洗濯物を干す。 少しすっきりした。 まだ6時でないの。 うーん他にやることはないし、ビールでも飲もか。

※被害に遭われた方々の一刻も早いご回復を心よりお祈りしております。

う、梅だウメ

ume

うーん・・・、何か忘れているような気がする。 でもそれが何なのか思い出せない・・・。 えーっと、何か録画し忘れたのかな? 「幸せのちから」はamazonで予約したし、出生届も出したし、土曜日は8時からの約束だし・・・・。 あ、うめっ!

このところのゴタゴタで、梅干を漬けることを忘れていたのだ。 ヤバい。 間に合わないかもしれない。 時代に乗り遅れる。 さっそく野菜屋に電話し、南高梅とやらを20kg確保する。 「あー、オイくん、もうギリギリだよね~」なんて言われる。

梅を取りに行ったら、ちょうどよい頃合に熟していた。 半日間水没させておいて、ヘタ取りに精をださねば。 でも最近は、息子が手伝ってくれるんだよね。 楽。

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