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2008/01/17 パン

サラダパン:マスサキ乃パン

サラダパン

前回書いたとおり、化学調味料だらけの食品群にボー然としながら帰り際、パン屋で買った化学調味料だらけのパンをかじりつつ運転しながら家に帰る。

「添加物だらけなのにこのパンうまいよね?」という意見に嫁も同感。 以前人に聞いた話では、化学調味料には常習性があるのだとか。 彼女曰く、仕事が忙しくて残業続きでテンパりまくり状態になったときは、なぜか一軒の中華料理屋に足を運びたくなるのだとか。 そこで大量の化学調味料を使用して作られたラーメンや中華丼(未確認らしい)を食いながら舌をビリビリさせつつ「あーこれこれ、これよーっ」となるのがクセになっているのだとか……。

「そういえばさ、昔サラダパン?ってあっよね?」と突如ひらめく。 嫁に聞いてみるが知らないという。 うーんなんかさ、緑の文字で袋にサラダパンって書いてあってさ、ポテトサラダがはさんであるヤツ。 あったあった、確かにあったぞ。 うーんそのパンをどうしても食いたい。 しかし近頃売られているのを見かけたこともないし、そもそも存在自体忘れていたわけだからしかし…。 と、この話は終わった。

数日後、嫁が買い物から帰ってきてニンマリとする。 気味が悪いのでオマエがニヤついている訳を述べよ、と聞いてみたところあったらしい、その、サラダパンが。

嫁がセールだからとくだらない衣類を買いにいった店の近くのたまに行くパン屋に、それはあったらしい。 今回初めてそのサラダパンに気づいたのだが前から売られていたのか、それとも最近なのかは定かではないらしい。

マスサキ乃パン

「これでしょう」嫁が紙袋から取り出す。 「そう!これこれこれサー」と喜ぶ。 古い記憶どおりの、やけに薄手の袋には緑のサラダパンという文字。 中身のパンもイメージ通りのようだ。 さっそくパン本体を取り出して、かぶりつく。

なんかこう、昔はもっとこう、ポテト系サラダがあふれ出るほど沢山はいっていたような気がしたのだが…という気がすると同時に、こういう赤耳系安ハムがベロンと入ってたっけな? と疑問を感じつつも、一気に食べ終える。 食べ終えた後、そういや赤耳系ハムは昔、そのポテト系サラダに千切りにされて混ぜ込まれていなかったっけ? という新たな、不確かな疑問が浮かんだのだった。

2008/01/10 飯物

優秀な海苔の佃煮に絶句

海苔の佃煮

次男は離乳食を食べるようになった。

昆布だしでカボチャを煮てペースト状にしたものをやけに美味しそうに食べたり、利尻産の昆布そものもにしゃぶりついたりしている。

最近になり昆布だしを卒業し、カツオダシになった。 こうして徐々に、食品になれさせたほうがよいそうだ。 晩酌中に抱っこして、鯛の刺身を食べさせようとしたらムチャクチャ怒られたのは当然のことだったのだ。

最近やたらと無添加食品が我が家に置いてあるのは、嫁が食に目覚めたからだ。 保育園の講習会かなんかで、給食のおばさんからイロイロと教えてもらったらしい。 ウチの子どもたちが通う保育園でだされる食事はおやつも含めて全て無添加無農薬なのだとか。 へーえ。

嫁と買い物へ行くと、これも添加物たっぷり、あれも添加物だらけ、あーでもない、こーでもないと少しウザイ。 日常使用する食品で無添加のものは少ないということはよく知っている。 息子が大好きなとあるふりかけの売られているコーナーへつれていき、毎日ご飯にふりかけて食べているそのふりかけの袋の裏に記載されている原材料を見せる。

原材料名:わかめ、ごま、食塩、ぶどう糖、砂糖、調味料(アミノ酸等)、酸味料

本来ならば、ふりかけの材料として必要なものは、わかめ、ごま、食塩のみでよいのではなかろうか? ぶどう糖、砂糖、調味料(アミノ酸等)、酸味料は何故必要なのか?

それについてオイはよくわからんが、余計なものと考えられるものが入っているものよりも、入ってないもののほうがよいに決まっていると解釈するが、この辺の問題は深く、複雑なのでその程度の判断基準しかない。

とにかくいつも息子の為に買っているふりかけに添加物が入っていることが気に入らないらしく、ふりかけコーナーをくまなく探して、無添加と銘打ったふりかけを見つけ出し、カゴに入れる。 どうやら無添加のふりかけになると多少割高になるようだ。 しかも種類が少ない。

添加物に対する嫁の反応が面白いので、他にも色んな食品の原材料表示を見てみようという話になる。

娘が大好きなとろろ昆布。 原料は昆布だから、さほど添加物は入っていないだろうと予測しながら袋を裏返す。

原材料名:昆布、醸造酢、たんぱく加水分解物(大豆を含む)、純米酢、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類

うーんすごい。 これじゃ添加物食ってるのか昆布食ってんのかわかりゃしねえ、増粘多糖類って何? と、オイも少しムキになってきた。 数種類あるとろろ昆布をくまなく調べた結果、ひとつだけ化学調味料無添加のとろろ昆布を発見した。 原材料は、昆布と米酢のみ、潔い。 よし我が家のとろろ昆布は今度からこれにしましょう。

オイが大好きな海苔の佃煮の瓶には調味料(アミノ酸等)や安定剤(タマリンド)、カラメル色素等などが入っている。 鯨の冷凍肉なんかは、ただ鯨を茹でてあるだけだと思いきや、思い出すこともできないような化学物質名が記されていた。

肉売り場では、新鮮そうな牛モツが売られていた。 一見原材料表示はなさそうであり、牛モツと書いてあるからには材料は牛モツだけだろうと思いながらもパックを手に取りあちらこちら見てみたら、裏にしっかりと原材料表示のシールが貼られていた。

原材料:牛ホルモン、アルコール

これには嫁とふたりで「えーっ」と驚いてしまった。 何故牛モツにアルコールが入っているのか? そうすることで美味しくなるのかそれとも加工上の問題なのか、謎である。

とにかく化学調味料は大体のものに入れられており、調味料(アミノ酸等)の表示は見飽きた。 化学調味料が使われていない食品のみで献立を考えることは非常に難しいという現実があった。

買い物した後の腹ごしらえに、パン屋に向かう。 お気に入りの卵アンドサラダサンドを手に取り、気にしたこともない裏張りをチェックしてみると、そこにはおびただしい数のおよそサンドイッチには必要ないであろう添加物の数々が記されていた。 あまりの多さに全てを覚えていないが、増粘多糖類やここでもやはり調味料(アミノ酸等)。 これには思わず考え込むしかなかった。

最後にいつもカツオブシを買う乾物屋さんに寄り、羅臼昆布とカツオブシを買う。 カラスミが置いてあったのでそれも買う。 と、その横に海苔の佃煮の瓶が置いてあった。 どーせ調味料(アミノ酸等)なんでしょハイハイと裏貼りを見てみたら、なんと、調味料(アミノ酸等)が入っていないのである!

一瓶600円チョットと、普段買う海苔の佃煮よりは高いのだが値段ではない。 ひとつ買ってみる。 はやく家に帰って温かいご飯の上にのせて食べてみたい。

早速茶碗に山盛りご飯をよそい、海苔の佃煮をのせ、ほうばる。 海苔の風味がほどよく感じられ、美味しい。 うまいうまいとワシワシやりながら、その瓶を手に取り、裏貼りをよく眺めてみる。

調味料(アミノ酸等)や酵母エキスなどで人工的に強く味付けした食品を常食されている方には、当店の製品は物足りなく感じられることがあります。

と書かれてある。 確かめる為に冷蔵庫に常備してあるいつもの海苔佃煮を取り出し、食べ比べてみる。 たしかに味自体はいつもの方が若干濃いようではあるが、海苔の風味があまり感じられない。 したがって、今日買ってきた海苔の佃煮のほうが美味しいという結論になる。 ちなみに原材料表示を記すと以下のようになる。

原材料:だし(水・鰹節・天然真昆布)34.5%、水飴(甘薯澱粉・麦芽)23.9%、醤油(大豆・小麦・塩)23.5%、のり5.7%、青のり5%、酒(米・米麹)3.7%、味醂(糯米・米麹・米焼酎)3.7%

各パーセントはそれぞれ材料の含まれている割合を表示しているものだろう。 多いものから順に列記されているようだ。 そういえば昨年その順番がどうのこうのというお菓子があったっけな。 とにかく原材料自体も無添加のものを使用しているようだ。 すばらしい。 これほど美しい裏貼りは初めてだ。

とろろ昆布もいつものと無添加のものを食べ比べてみた結果、味はかわらない。 賞味期限もほぼ差がない。なのに、どうしてあれほどまでに化学調味料をテンコ盛りしなければならないのか、それを知りたい。

※海苔の佃煮にさほど海苔が入っていないという事実に多少ビックリした。

2008/01/06

某有名店仕様即席豚骨醤油ラーメン

インスタント豚骨醤油ラーメン

正月にご馳走を食べすぎ酒を飲みすぎお年玉やりすぎて調子悪くなった。 なんちゅうかこう、汁物を欲する。

雑煮の汁のみをすすってみたり、年末に作った家系もどきラーメンのスープのみすすったり…。

そもそもその家系ラーメン風手作りラーメンは、予定していた程よい中太麺が手に入らなかったためにちょっと納得がいかずスッキリしなかった。 スープの出来栄えはまずまずだったのだが。

上のラーメンは年末にスーパのワゴンセールで売られていたもので、外箱には某有名店の名前がデカデカと書かれている。 トンコツ醤油系のあの店である。

インスタント豚骨醤油ラーメン箱

オイはこういう商品に弱く、コンビニのカップ麺でも有名店の名前が謳われた商品が発売されると迷わず購入するわけだが「そうそうこの味!似てる!旨!」と感じたことは一度もない。 もはや美味しくないことはわかっており、このような類のものを買うならば欽ちゃんヌードルやチキンラーメンを食ったほうがよっぽどマシだということもよくわかっているのだが買わずにはいられないのだ。

そして今回購入した豚骨醤油系某店仕様のラーメンを食べてみたわけだがその感想はというと、なんと、以外や以外、本物と似てなくもないといっても過言ではなかったのだ。 スープのトロトロ、味、これはたしかにあの店を彷彿とさせるといっても過言ではなかったのである。 欲を言えばもうちょっと麺が太ければよかったのだが。

このくらいの完成度ならば、また買ってもいいかな、と思わなくもないといっても決して過言ではないような気がしないでもないといってもよかろうと思われなくもないかもしれないと考えられる。

2007/12/23 野菜

唐辛子の束ゲット

唐辛子

オイが住んでいる周辺は畑を持つ老人が多く住んでいる。

息子と2人散歩しながら今度の恐竜展にはいつ行くことにするか計画を練っていたところ「オーイ、オイ」と声がかかる。

道路脇を見上げると、太陽光を背に、やせた爺さんが立っていた。 S爺さんである。 このひとは数ある近所の畑のなかでも大々的に色んなものを作っておられる人物であり、収穫したものを季節ごとによく頂戴する。

この前はやさしい酸味のする柚子を沢山もらった。  その前は巨大な甘い、白菜だった。 そして今日は、唐辛子の束だった。

「軒先に吊るしておけーよう効くしぇん」ということらしい。

2007/12/21 菓子

風邪とレディーボーデン

レディーボーデン

師走になると何故か体調を崩すことが近年多く、一年の疲れがドッと出るからなのか、年とっただけなのかはよくわからんが、風邪っぽいなこりゃ。

2、3日前から左耳の鼓膜がゴボゴボいっているような気がしないでもなく、なんだか感じ悪いな、と思っていたところ、腹が痛くなってきた。 さらに口のほうもなんだか……。

今息子の保育園で、上から下から症(詳しく書くと気分を害される方がいるかもしれないのでこう言っておきます) という病気が流行っているらしく、これにかかると上からも下からととめどなくあふれ出てしまうそうな。

そこまではいかないが、なんだか胸がムカムカするし、下はとめどない…。 もしかすると……。 気がめいるというか、生活しづらくて困る。

こういうときはモリモリ食って、ガツンと寝れば直るというもの。 さーて何を食べようか。 カレー。 挽肉のいっぱい入った野菜がゴツゴツの甘い、なんのこだわりもない、普通のカレーをワシワシ食いたい! という欲求にかられる。 アルコールは一切飲みたくない。 どっちかっていうと、ファンタオレンジとかいう炭酸系のジュースを飲みたくなるのだ風邪ひくと何でかよくわからんが。

デザートにレディーボーデン系のアイスを食べたくなる。 とにかく体調を崩すと普段口にしないような甘いのもが欲しくなるのだ。

それらをたらふく食って寝転ぶ。 寝室で寝ればよいものの、何故かそうしたくない。 原因はホットカーペットだ。 ポカポカの上に転がっておくのがやけに気持ちイイのだ(キチンと寝たほうが身のためだという話もわかるのだが)

転がっている病人を前にして嫁はジャマだとか、早く寝床に引っ込めだとかいう暴言を吐く。 子供にうつったら大変だから早く病院にいけとかも言う。 突然、腹の上に息子が大ジャンプしてくる。 だからパパは現在下がアレなのだ。 いつものパパではないのだ。 そういう攻撃方法は現在大変困る。 迷惑極まりない。

顔を青ざめ、横に寝返ろうとするが、体中が痛くて大変だ。 少しずつ体が横になるたびに「よーっこらしょ、うぅ…背骨がイタイ腰が痛い」と口に出さずにはいられないほど体のあちこちがまるで筋肉痛になったかのように痛む。 もしかするとこれは上から下から症ではなくて別のもっとキケンな病気なのではなかろうか?と少し弱気になりつつも、老人になると寝返りだけでもこんだけ大変なのかもしれないな、と先が思いやられる。

夜中に目が覚めるとカーペットの上にひとりポツンと寝転がっていた。 あいにくフトンはかけてもらえてる。 うー、やっぱり具合が悪い。 今度はとくに上のほうが悪い。 どうにかならんかなしかし…首もイタイ。 うー…レディーボーデン食べよ。

その日ひとりで「レディーボーデンパイント(チョコレート)なめらかな口当りと豊かなコク内容量470ml発売地区全国」を平らげて、翌朝起きたら全快していた。 レディーボーデンのおかげなのかもしれない。

2007/12/17 ニュース酒肴

馬刺しと霜降り

馬刺し

嫁とスーパーへ買出しにいく。 最近マイバックを持参するようになったらしく、エルベシャプリエのナイロントート?っぽいのをクルクル丸めてうれしそうに持っている。 「おー、エコっすかエコ」と聞いてみると、それもあるがマイバックを使用してこのスーパーで買い物をするとポイントがついて得だとかどうのこうの…という話らしい。 

このスーパーはレジの男がガムをクチャクチャ噛みながら仕事するところが気に食わないのでなるべく買い物はしないようにしているのだが、マイバック持参でポイントがつくのはこのスーパーだけなのだとかでここで買い物をせざるを得ない。 嫁はかーなーりポイントが欲しいのだ。

さて今晩は何を食べてやろうか…おーっ、豚スペアリブが安い。 塩コショウ振って焼いて食べるかそれともトンコツでも作るとするか、まあどっちにしたって酒の肴になるなしかし。 ふーん、美しい牛スジ肉ですな。 国産ですかそうなんですか、ストーブの上で一日中煮込んでおいたら嬉しいことになりそうですなフフフ。 この牛タタキ、真っ黒けっけじゃん。焼きすぎっていうか、わざと焦がしているのではないだろうな、しかしその真意は謎だ。 いやしかしスーパーって楽しいな。 な、何っ! 精肉コーナーの一番隅に、それは陳列されていた。

馬刺し「半額」

馬刺しのパックに「半額」というシールが貼られている。 馬刺しが半額になっているのを見たのは人生初である。 古そうにも見えないし、その他欠陥がありそうにも見えない。 速攻、マイバックに放り込む。 このスーパーが安売りシール貼付行為を開始するのは普通夕方からであり、それ目当の主婦が殺到し、混みだすのは大体17時以降である。 今はまだ、昼前である。

馬刺し半額の理由は何なのだろうか? やはりあのニュースの影響なのだろうか。 以下、東京新聞Web版の記事を引用する。

脂注入し『霜降り馬刺し』 不当表示で排除命令『白木屋』『村さ来』など

 脂を注入した馬肉を「霜降り馬刺し」などと不当表示し販売したとして、公正取引委員会は十四日、景品表示法違反(優良誤認)で、大手居酒屋チェーン運営会社三社を含む計五社に排除命令を出した。三社は「白木屋」などを運営するモンテローザ(東京)、村さ来本社(同)、「八剣伝」などのマルシェ(大阪市)。

残る二社は業務用スーパー「A-プライス」を運営するトーホー(神戸市)と、食肉加工会社ファンシー(東京)。

公取委によると、居酒屋三社は二〇〇四年十月から今年五月ごろにかけて全国のチェーン店で、馬の脂を注入した加工肉で作った料理を「霜降りとろ桜刺し」「厳選とろ馬刺し」などと表示し提供、計約七億円を売り上げた。不当表示があった店舗数は、モンテローザが五百七十七店、村さ来二百五十一店、マルシェ二百六十五店。

ファンシーは昨年四月から今年八月まで、中国の業者に製造委託した注入加工肉に「極旨霜降り馬刺し」と表示し販売。トーホーはファンシーから仕入れた製品に自社のラベルを張り、全国のA-プライス九十三店で販売した。

注入加工肉は赤身より味が良く、業者間では「馬脂注入」と明示して取引される。価格は赤身の一・五-二倍だが、本物の「極上霜降り馬刺し」と比べると半額以下。公取委は「表示がなければ、消費者は『霜降り馬刺し』が加工品とは判断できない」としている。

モンテローザの村田祥己総務部長は十四日、経済産業省内で記者会見し「『霜降り』『とろ』という言葉は定義があいまいだがイメージが良く、お客さまにご注文いただけると考えた。反省している」と陳謝した。

と、いうことらしい。

肉に脂肪を人為的に加えるという行為が行われていること自体は「お客に言えない食べ物の裏話」という本を読んで知っていたわけだがこれが「牛だけ」に行われているものではないということは知らなかった。 ちょこっと本を引用してみる。

霜降り肉

じつは、安値の霜降り牛肉には、「工場」で加工されたものが混じっているのだ。 その加工法は二とおりあって、一つは赤身肉を薄く切り、それにアイロンがけにした薄い脂身をはさみ込んでいく方法である。 卵白や牛乳などを接着剤代わりにして、赤身肉と脂身を張り合わせ、幾層にも重ねていく。 こうして、肉の塊をつくり、輪切りにすると、霜降り模様入りの“高級肉”ができあがるというわけである。

もうひとつの方法は、、赤身肉の塊に、加熱して液状にした脂身を注射針で注入するという方法である。 全体にまんべんなく脂肪が入るように、長短さまざまな注射針をたくさん並べた加圧注入装置で、霜降り模様がつくられる。 その後、肉全体をよくもんでから、冷やして輪切りにすると、霜降りの牛肉のできあがりとなる。

この工場で加工された”模造霜降り牛肉”は、味も本物そっくりなら、栄養的にもほとんど変わらない。 口に入れても、よほどのグルメでなければ、見分けられないところまで”技術水準”は上がってきている。

だ、そうだ。

オイが2、3日前に食べたすき焼きに使用した牛肉も、もしかすると実は人工的に作られた霜降り肉だったのかもしれない、なんていう話もあるのかもしれない。  とにかく、人造物が出回るくらいに霜降り肉は消費者に好まれるのだ。 だが待て。

実は最近ハマっている美味しんぼに、こういう話があった。

ある人物が海原雄山先生を接待した際に、極上の牛刺しでもてなしたのだが、それを見た海原先生は一口も食べずに怒って帰ってしまった。 その理由は何か?

実は、その牛刺しが、霜降り肉だったからなのである。 日本人は霜降り肉を最高のものと思い込んでおり、どんな料理にも霜降り肉を使いたがるが、刺身に霜降り肉を使うのは最悪のことであり、おそらくマグロのトロと見た目が似ているので同じように刺身で出したりするのだろうが、そもそもマグロと牛では脂肪の性質が違う。

マグロの脂肪は低い温度で溶けるから舌の上でトロケて美味しい。 がしかし牛の脂肪は高温でないと溶けないので刺身で食べると脂肪がろうそくのようにニッチャリと歯にまとわりつくだけで、旨味を感じない。 霜降り肉信仰の愚かしさもそこに極まれり。

という話が、美味しんぼ18巻第一話にある。 なんでも霜降りならば極上、というわけではないのだ。 でもこれが馬にもあてはまるのかどうかはよくわからない。 でも霜降りという言葉に過剰反応するのは考えものだという結論でよいのではないか。

「オイ、ちょっと! 荷物を持ってよ」

おっと嫁から呼ばれてる。 早く行かないと馬刺しを買ってもらえなくなるかもしれないので今日はこのへんで失礼。

2007/12/11 マズい

ツリーとかラーメンとか

焼きそば

友人は最近家を建てたし、子供も生まれたし、酒も旨いしでいいことずくめらしい。 せっかくの忘年会なのに、自分の話ばかりしてやがる。

自慢の新居にはクリスマスが近いからと、電飾を方々に巻きつけて飾り立てているらしく「おたくのイルミネーションはすばらしいですね」と近所で評判なのだとか(後日実物を拝見したが趣味の悪いデコトラ、もしくはパチンコ屋のようにけたたましく煌いていたそのうちジングルベールとかいうお決まりのメロディを周囲の迷惑も考えずに勝手に垂れ流し始めるにちがいない、いやそうに違いないと確信した)。

とにかく今年電飾デビューを果たした彼は、もっぱら付近にある、やはりイルミネーションに力を入れているお宅のことが気になって仕方がないのである。 この時期になると電飾を頑張っておられるお宅を数多く見受ける。 電飾デビュー氏は夜、車に乗ってる最中も、よそのお宅のイルミネーションが気になって仕方がなくて運転に集中できないらしく、やれあの家の電飾はまだまだビギナーだとか、センスが感じられないだとか、あそこの家はサンタがまさに今、家に無断で進入しようとしている瞬間を等身大の人形を使い上手に表現している。 よし、これは来年、いや今年からでも遅くない、是非我が家にも取り入れようとか「まけた~、この家には完敗。 第一家の規模が違うし、イルミネーションも上手い。 あの星型の電飾なんておそらく自作だろうが大したものだ。 是非お近づきになりたい」とかぬかす。 彼以外、誰も、そのことに、興味はないのだ。

しかしオイ家には3人の子供がおり、毎年サンタさんがいらしてくれているわけだから、ほんのちょっとクリスマス臭を漂わせておかなければ失礼だというもの。 玄関入ってすぐのところに、クリスマスツリーを設置している。 このクリスマスツリーのことがオイは大嫌いで、その安っぽさとかチカチカ明滅する電球のことがどうしてもガマンならず、どうせツリーを飾らなければならないのならばいっそのこと、モミの木を一本切り倒してきて、それを飾り立てたいくらいだ。 いや、それならばどうせ毎年必要になるものだし、庭に立派なモミの木を一本植えておけばよいのではないか、と常々考えているのだがならず。

このような電飾ネタでこの忘年会は終わった。

シメはやはりラーメンであり、今日はどこに行こうかなとしばらく考える。 いつも同じところばかりではアレなので、それぞれ意見を出し合ってもらう。 でも大体皆の意見は一致することになる。 美味いラーメン食わせてくれる店ってなかなかないのだ。 でもたまにはあえてマズい、もしくはそれほどでもないラーメンというのもススッテみるべきである。 これもいわゆるひとつの舌の勉強であると半ば強引な展開にもっていく。

そのとある一軒の「そうでもないお店」に初めて行ったのは、かれこれ2、3年前になるであろうか。 「シメに最適なアッサリスープの美味しいラーメン」という説明のもと連れて行かれたハズなのに、マズいなんて代物ではなかった。 食品としての評価はもはや不可能である。 商売云々は抜きにして、こんなラーメンを他人に平気で食べさせることができる人物とは話をしたくない。 人として合わないムリ。 という店だ。 トンコツとか醤油とかナントカ、ジャンルはすでに超越していると思われる。 この店に、突然、無性に行ってみたくなったのだ。 最上のマズーを体験してみたいのだ! 怖いもの見たさなのである! 酒の勢いであることは間違いないのだが。

オイ以外の人間もそこはマズいと知っている。 でもなかなかつぶれないところを考えると、以前はたまたま調子悪かっただけなのかもしれない。 いつもはもっと立派なラーメンを作っておられるのかもしれない。 そういう期待は一切せずに、そのラーメン屋へ向かう。 以前のように、ダルそうな2人がオイたちを出迎える。 今回はシメというか、ひとつのテストなので、皆普通のラーメンを一斉に注文し、様子をみる。

次々に客が入ってきて、満席になる。 厨房内との会話を横で聞いている限り、常連であることは間違いないようだ。 「いつもの」と注文している。

非常に狭い厨房内で男がラーメンを作っている。 オイたちの前に3人の客が入っており、3つのどんぶりをカウンターの上に置き、まずはスープを注いでいる。 次にとなりの男が麺を茹でて、それぞれのどんぶりに茹で上がった麺をあげていくわけだが、まずその作業がスムーズではないところが目に付いて、非常に不安になる。 素人といっても過言ではないその手つきを前に我々は意気消沈する。 やはりこの店に入ったのが間違いだったのだ。

危なげに3つのドンブリに麺を入れ終えた男。 以外や以外、水切りだけは平ザルを用いてしっかり丁寧に行っていたのが印象的だ。 さあ、あとはドンブリの中の麺を2、3回いなしてからネギでも散らし、客に出すだけであろう。 が、その3つのドンブリを客に差し出さない。 いまだ大鍋の中に平ザルを突っ込んで残りの麺がないのかをたしかめている最中である。 それがまた沢山残っているものだから、次々にごく少量の麺が平ザルについてくるわけで……それをご丁寧にそれぞれのドンブリにチョットづつ入れていくわけ。 しかもこの際は水切りをしっかり行わないのでどっちかっていうと、くず麺の量よりもしたたるお湯の分量のほうが丼に入るのは多いくらいだ。 もはやけしからんというレベルではない。

このようなラーメン作りを目の前で見せ付けられてもはや食欲もなくなり、呆然としていたところに我等のラーメンが到着。 湯気はたっていない。 麺は若干太めのストレート。 無論、のびのびである。 スープを一口ススル。 うーん、うーん、やっぱりマズい。 はっきりと言わしてもらおう。 激マズだこれは。 腹が立つほどマズい。 オイはラーメンが好きで一応自作もする。 経験上、このラーメンの作り方ははっきりとわかる。 お教えしよう。

まずはドンブリに湯を張り、麺をノビノビに茹でて投入。 そこへ安い醤油を少なめにまわしかけてうえからネギを散らし、胡椒をふりかけるとできあがり。 化学調味料を入れたいところだが、それすらケチってごく微量投入スル…。 これで間違いなくこのラーメンを再現できる。 実際にオイが試した本当だ。 このようなラーメンを、繁華街で、一杯500円ちょっとで売っているという事実に驚かざるをえない。

夜のみの営業、立地も考慮するとラーメンをすすっている客はほぼ間違いなく酒を飲んでいるハズである。 飲んで酔って味云々よりもちょっと小腹がすいたからなにか入れて帰りたい、という客で満たされているハズだこの店は。 よって味なんかどうでもよいのだ。 おそらく粗利益は480円くらいあるはずだこのラーメンは。 長崎人として、情けなくなる。 観光客がこんなラーメンを食べたら「長崎のラーメンは激マズ」なんて烙印を押されてしまう。 真面目にやってるラーメン屋さんに対しても迷惑極まりない。 非常に残念である。

2口食べて、1口スープをすすって、どんぶりを置いた。 皆口々にマズいマズいと麺をすすった。

「じゃーラーメンもマズかったことだし、帰るか」と解散。

だけどもオイは、全然シマっていないのである。 何せほとんどラーメンを食べていないのだから。 ここからは単独行動だし何をしようと勝手だ。 よし、もう一軒ラーメン屋に行ってから帰ろう。

この店は安心だ。 いつ行っても美味しいトンコツラーメンを食べさせてくれる。 ありがとうございました、とこっちがお礼を言いたいぐらいだ。 いや、事実そうしている。 酔っていようがそうであるまいがいつ行っても美味しい。 「美味しいものを食べると人は幸せになる。 ドウシマスカッ!」とアントニオ猪木が昔淡々と語ったという話はないが、この店のラーメンを食べるとオイは幸せになる。 人によれば、化学調味料が入っているという話もあるが、問題はそこにはない。 化学調味料にたよりきって大量投入している店のラーメンは食えば一発でわかるが、この店が使っていたとしてもアクセント程度に微量なのであろう。 問題は、ないと言ってしまう。

正直にトンコツを煮て抽出したマッタリとした美味しいスープがウリのラーメン屋があったのだが、急遽、突然、こともあろうに、天変地異、いつのまにか、洗濯脱水、化学調味料だらけのラーメンを出すようになった。 その変わりっぷりは大胆かつ巧妙かつ平然、信じられなかった。 ちょうど支店を出し始める前だった。 儲けに走ったのであろう。 

なにしろ真面目に美味しいものを作ってくれるお店を大事にしたいものだ。

というふうなことがあったのだと、次の日嫁に話していたら腹が減ってきたというので冷蔵庫の中を物色すると3袋がひとつになった特売の焼きそばを発見、調理する。 麺は一気に3袋全部使用し、白菜、豚肉の切れ端と共に炒める。 添付の粉末ソースは3袋全部入れると辛くなる恐れがあったので2袋のみ使用することにして、仕上げに醤油をチョロッとたらした。

大皿に盛り、ネギを適当に切ってぶちまけ、行儀悪く2人前の箸を突っ込んで食卓へ。 嫁といっしょに向かい合って、とり皿も使わずに、大皿から直接すすりこんだ。

マズい料理を作るのって難しいとしみじみ思った。

2007/11/28 菓子

GODIVA :ベルジアンダークチョコレート

GODIVAのアイス

ゴディバのチョコ詰め合わせを誰かに送るとかで、嫁についていった。 自家用にも同じ詰め合わせを買えといったらそれはダメだと譲らないのでアイスを買ってもらったウマイおしまい。

http://www.godiva.co.jp/products/ice.php

2007/11/24 飯物

オイ丼

オイ丼

オイは、おいどんは、ついに、オイ丼を発明したのでごわす。

オイ丼とはオイのオイによるオイのためのどんぶりであり、オイの独断と偏見により作り出されたものである。 オイ丼の作り方に関してはいかなる改変も許されず、万が一その規約を破った場合は、オイ丼組合から永久追放されるという厳しい罰則によって、オイ丼は保守されているのだ。

ウソ。

オイ丼は東海林さだおさんが発明したもので、おでんの丸かじりに作り方が載っていた。 オイ丼とはオイルサーディンドンブリのことである。

オイ丼の作り方

  1. オイルサーディンの缶を開けて、火にかける。
  2. 丼に熱いご飯を盛り、上からゆで卵の白身のみじん切り、たまねぎのみじん切りを散らす。
  3. 上からオイルサーディンをあける。
  4. カイワレ菜と梅干のみじん切りを散らす。 完成。
オイルサーディン

結論から言うと、オイ丼はかなりイケる。 オイルサーディンのオイルと梅干の塩気が合う。 卵の白身とタマネギのみじん切りも絶対に必要だ。 ちなみにオイルサーディンの缶を火にかけるときはコンロに網を敷いてその上に缶を乗せてやると安定するし、まずはじめにゆで卵は作っておいたほうが作業がスムーズ。 半熟に作って残った黄身は味噌漬けにすればムダがない。 梅干はカリカリ系を使うと東海林さんはおっしゃる。

是非一度試してみてください。

オイサートーストもどうぞ

2007/11/23 酒肴

くじらの独自ルート

鯨肉

今日のオススメ:鯨」とホワイトボードに書かれてあるのを見逃さなかった。

初めて入った居酒屋さんで、まるで吉田類氏のように、顔を赤らめ半ニヤケで熱燗を飲りながらモツ煮込みを食べていた時のことだった。

しばらくして鯨肉の盛り合わせが届いたが、レベルが高い。 鯨肉といっても質、茹で方で味が大きく変化してくるが、この店のクジラは旨い。 「おいしー」

何度か言葉を交わすうちに判ったが大将は気さくな人だ。 クジラの茹で方についてはかなりこだわりを持っているようだ。 話を聞いているだけで肴になる。

熱いクジラトークを繰り広げる中、大将は口角泡を飛ばしながらクジラは安いとしきりに言う。 いやそんなことはない。 むしろ、クジラは高いと反対する。 「こんな紙のように薄く切られたサエズリによくこんな金だすね」と、クジラを買うときはいつも嫁に文句を言われる間違いない事実だ。

「自分の場合、独自のルートもっておりますさかい、仕入れは大分安いもので」と大将。 自分が独自ルートを持っていることを自慢しているようにも聞こえて、少しムッとする。 「じゃ、どんだけ安いんだ。 じゃ、大将はこのクジラでどんだけ儲けてるのかっ!簡潔に、述べよ」

まるでハカを踊るオールブラックスのような勢いで大将につめよったのだが、それは教えられないらしい。 当然か。 店を出る際に判ったのだが、この店のクジラは安い。 かなり良心的な値段設定なのだ。 大将が自慢していたことは本当だったのだ。

とここまで書いて、クジラを食べたくなったので、冷凍庫から正月用にとっておいたくじらを取り出して、薄切りにして食べる。 合鴨鍋のつけだれで食べると激ウマ。

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