うめめ
梅 佳代は1981年生まれの写真家で、写真集『うめめ』で第32回木村伊兵衛写真賞を受賞した人である。
「よくもまあこのような決定的瞬間を」と思わずじっと、見入ってしまう写真を量産する才能を持つ素晴らしい女性だ。
『うめめ』はいつも手の届く場所に置いてパラパラと眺めている。 中でも赤ちゃんの写真が気になって仕方がない。
(more…)アドヴェントカレンダー2010
気がつけばもうすぐ師走。 ひとつだけ大事なことを忘れていたことに気がついた。
アドヴェントカレンダーである。 2、3日前に娘から今年のアドヴェントカレンダーを用意するように言われていたものの、忙しさにかまけてその件がスッカリ抜け落ちていた。 今日は11月30日。 まだ間に合う。
(more…)後ろが透けないアクリルコレクションボックス
無印オンラインショップをウロついていたところ、欧米で販売されている商品が売られている事に気がついた→MUJI Europe商品。 数点購入。
つい寄り道をしてしまった。 本体の目的は、アクリル製のコレクションボックスだ。 縦横さいのめに仕切られているもので、具体的に何をディスプレイするのかはまだ決めていないが、何か良さげな気がして購入。
(more…)NEW BALANCE M1300Cl
佐藤雅彦『毎月新聞』
(more…)「~じゃないですか」と言われたら(言った本人がそこまで意識しなくても)そのことを知ってて当然、というニュアンスまで生むことも多い。
つまり、誰かがその言葉を言ったとたん、そのことが、既成の事実と化してしまう、実に巧みな言い回しである。
NIKE+プラスNIKEiD
毎日走っていることだし、どうせならばそれを記録しておこうと思って導入したのがNIKE+。
(more…)今 東光『毒舌 身の上相談』
ベスト10
相談者:「和尚がこれまで読んだ本の中からよかったものを10冊あげてみてください。」
今東光:「いい加減にしろよ、この馬鹿野郎! まずてめえが何冊か読んで、毎年のベスト10を選び、そのを積み重ねていった方が利口じゃないか。 そのベスト10の表を何年か経ってから見ると、自分が最初に決めたベスト10が割合幼稚だったなあということがわかるもんだ。そういう勉強の仕方をしろ、この薄馬鹿野郎! このオレに、八十歳のオレつかまえて、おめえの読んだ本のベストだって、畜生、いい加減にせい!」
(more…)筒井康隆 『アホの壁』
ええがな
(more…)ある結婚式に出席した時のこと。 控室にいると、別の結婚式の親族がいる向かいの控室から、興奮した年配の女性の声が聞こえてきた。 サスペンダーを忘れてきた男性に向かって、代わりにベルトを締めるように言っているらしい。
「そうやがな、ベルト締めたらええがな。 サスペンダー忘れてきたんやったら、ベルト締めたらええがな。 そのベルトでええがな。 ええベルトやがな。 そうやがな。 ベルト締めたらええがな。 そのベルトでええがな。 そのベルト締めたらええがな。 そのベルト締めんかいな。 そやがな。 サスペンダーないねんさかい、ベルト締めなあかんがな。 そのベルトええベルトやがな。 それ締めたらええねん。 そやろ。 ベルト締めんかいな。」
声高にえんえんとやるのだが、誰もうるさいとは言わない。 結婚式でもあることだし、恐らくこの女性は結婚式だというので興奮しているのだろうが、そんな時でなくてもある程度はこうなのだろうから、みな慣れてしまっていて何も言わないのだろう。
筒井康隆 『アホの壁』より引用
塩野七生『男たちへ』
教訓と刺激
教訓は、上の者が下の者に与えるものであり、刺激は、平等の者か下位の者が、上位者に対する時の、優雅で効果的な武器である。
外国人の多いシンポジウムの席にて
よくある日本人の挨拶に「お忙しいですか?」というのがある。 あなただったらどう答えますか? 会場にいた外国人たちは異口同音「不幸にして」と答えた。
ところが日本人は違います。 幸いにして、という意味を込めつつ「おかげさまで」と答えます。
基本とは
基本とは、何かワケがあって確立したものだから、それをくつがえすもうひとつの基本スタイルでも創造しないかぎり、軍配は従来のスタイルにあがり続ける。
スタイルとはなにか
誰も知らない。 が、見ればそれとわかるのがスタイルだ。 『ハイ・ライフ』タキ より
殺し文句について
- 殺し文句とは、剣を使わずに相手を殺す方法。
- 相手のスキをついてグサリと一突きで殺さなければ効果はない。
- 性別は関係ない。
- 真偽、100%ではないということを使うほう、使われるほうが認識している必要がある。
- 言葉で殺すわけだから、相手が最も欲していることを的確に察知する能力が使い手には要求される。
銀座日記
午後になって、少し足を鍛えようとおもい、地下鉄の駅まで歩く。 往復40分。 息が切れて、足が宙に浮いているようで、危なくて仕方がない。
いろいろな人から入院をすすめられているが、いまは入院ができない。 また、入院したところで結果はわかっている。
夜は家人が所用で出かけたので、鳥のそぼろ飯を弁当にしておいてもらい、食べる。 やはり、半分も食べられなかった。
中略
いま、いちばん食べたいものを考える。 考えても思い浮かばない。
『池波正太郎の銀座日記より』
池波さんの小説、エッセーには必ずといってよいほど「死」についての記述がある、と解説をかいた重金敦之氏は言う。
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