ふでばこ
明日の登校準備をしていた長男が「ナンダコレッ!」と声をあげた。 行ってみると、筆箱を開いて顔をこわばらせている。 覗いたら、中には綺麗に研がれたピンク色の鉛筆がびっしりと並べられていた。 ちなみに普段長男が使っているのは青色の鉛筆である。
(more…)鯵素麺
昔、恩師につれられ長崎の某料亭に行った際、出てきた「鯛素麺」に度肝を抜かれた事があった。
巨大な鯛の姿煮が大皿に横たわっており、その所々に素麺が盛りつけられている。 甘辛煮汁でヒタヒタになった素麺を、鯛をむしりながらいただくのである。
話だけ聞いてもピンとこない不思議な料理だが、たちまち大皿が空になってしまった事を思い返せば、相当旨かったんだろうと思う。
(more…)職人
あれほど好きだった恐竜やトランスフォーマーのオモチャには目もくれず、黙々と新聞紙で創作活動に励む次男。 ある日突然はじまった行動で、作っているのは「武器」である。
新聞紙を折り、丸め、ガムテープで巻いてイメージしている形に造りあげていく。 神妙な顔をして作業に没頭する姿は、この場面でしか見せない一面だ。
武器が完成したら、それを手に姿見の前へ移動し、実際に使ってみる。 「てやー!」のかけ声と共に、一心不乱に武器を振る次男。 自らのフォームを鏡で確認しつつ、見えない敵と戦っている様子。
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