職人
あれほど好きだった恐竜やトランスフォーマーのオモチャには目もくれず、黙々と新聞紙で創作活動に励む次男。 ある日突然はじまった行動で、作っているのは「武器」である。
新聞紙を折り、丸め、ガムテープで巻いてイメージしている形に造りあげていく。 神妙な顔をして作業に没頭する姿は、この場面でしか見せない一面だ。
武器が完成したら、それを手に姿見の前へ移動し、実際に使ってみる。 「てやー!」のかけ声と共に、一心不乱に武器を振る次男。 自らのフォームを鏡で確認しつつ、見えない敵と戦っている様子。
造形をを見ると、おそらく武器のネタモトは、長男がたまにやってるゲーム「戦国BASARA」だと思われる。 どうして武器作りをするようになったのかを家内と話していたら、どうやら保育園で新聞紙を使ってモノ作りをする遊びをやっているらしい。
「武器収納カゴ(かさたて)」の中には、これまでに作りためた無数の武器が刺さっている。 作者本人に、その中からとっておきのものだけ選んでもらってみた。 各武器の使い方も詳しく教えてくれたが、そのすべてを書き記す余裕がないので、画像だけを掲載しておく。
近頃は飽きてきた武器を三つぐらい合体させて大作を作り上げるという技もあみだした様子。 とどまることを知らない創作意欲は大いに結構なのだが、新聞紙には限りがある。 底をついたら、園から分けてもらうようにしている。
ガムテープとセロハンテープも欠かすことができないアイテムである。 先日うっかりガムテープを切らしてしまったところ、怒り出すのならばまだしも、しょんぼり半ベソをかいてしまうという次男らしからぬ反応をみせた。 その姿に心が痛んだから、山ほどテープを買ってきた。 存分に励んでほしい。
きょうだいたちの反応はというと、長女は一連の様子を引き気味に静観している。 長男は相手をさせられる事があるので困惑している。 次女が難敵で、誰にも邪魔されたくない創作活動に無理やり参加してくるので次男としては気が気でならない。
さてこの活動、一体いつまで続くのやら。 ひとつだけ次男に注意しておきたいのが、武器で遊んだあとは、ちゃんとしまうという事だ。 客人に「何これ!」と驚かれることも、しばしば。