イノシシ肉
こないだシシ肉について書いたら、なんと食えました。 イノシシの肉。
それは先日檀流クッキング完全再現メニューの、タケノコの竹林焼き を食うために、山に入ったときのことでした。 タケノコを掘らせてくださいと、その山の持ち主に頼みにいくと、「イイヨ」とあっさり了解を得て、クワを片手に息子と二人で山の中へ乗り込もうとすると、山の持ち主のおじさんが、「でもイノシシでるよ。」とボソっとつぶやく。
イノシシと聞いただけでオイは興奮し、なおさら早く山に入りたくなったのだが、息子もいるしあぶない。 そこでまた山の持ち主のおじさんが「ついていってあげようか?」と、言ってくれたのでした。
息子とオイとおじさんの3人は、竹やぶの中に入って行き、先日の雨のせいで地面がぬかるんでいるので滑るということで、オイは息子を小脇に抱え、おじさんはクワをもち、獣道すらない山の中を切り進んでいくと、あったのです。 タケノコがひょっこりと先っぽだけ地面に顔を覗かせているのでありました。 その感動たるや、釣りに行って浮きがスーット沈み込み、HIT!! となったあの瞬間(どがん瞬間や)のようなトキメキだったのでした。
とりあえずおじさんにザックザクと掘り返してもらい、タケノコ1個入手。 そうすると、まだこの付近に何本かあるぞ、というおじさんの言葉にうれしくなり、息子をおろして地面をザーッと見回すと、あるのです、ニョキニョキと先っぽが突出しているのですよ。 いつのまにか自然に役割分担がきまっていて、オイが見つける。 おじさんが掘る。 息子がカゴに入れる。 という非常に統制のとれたタケノコ掘り集団に成長した我々でありました。
まだ出始めたばかりのベストな状態のタケノコもあれば、これはタケノコと呼ぶよりも、もはや小竹ではないか?というすこし伸びているものもあり、みるみるうちにカゴはいっぱいになりました。 おじさんも少々掘り疲れたようなので、腰をおろして一休み。
ボーッとあたりを見回していると、八メートルぐらい先に、オリを発見。 そのオリが、イノシシを捕獲するためのオリだったのです。 その時はあいにくイノシシはオリに閉じ込められてはいなかったんだけど、しょっちゅうひっかかっているらしい。 イノシシはタコノコが好きなので、しょっちゅうタケノコを掘りにこの辺にきているらしい。 そしてタケノコを食べることに夢中になり、ついついオリに閉じ込められて、捕獲されるらしいのであります。
捕獲されたイノシシは、猟師さんが持ち帰り、食べたり、近所にタダで配っているらしいといううらやましい話を聞き、やっぱりどうしてもイノシシを食いたくなったオイでしたが、幸運にも、その田島さん(猟師さん)が別の場所でイノシシを捕まえたとの連絡が、山主のおじさんにはいり、その田島さんのお宅へイノシシの肉をもらいに向かうタケノコ掘り三人衆でした。
田島さん宅に到着したときはすでにイノシシは解体されており、オイはモモ肉ひとつと、アバラのブロックを頂戴することができたというわけです。 お礼に掘りたてのタケノコをプレゼントしようと申し出ましたが、「そんなもんはいつも食っとる。 いらん。」と言われ、「そりゃそうだ。」と納得し、家に飛んで帰り、まずは早速七輪で焼いて食ってみたのでした。
身は赤くてなんだか豚というよりも牛肉のようで、実際食べてみても牛肉のスペアリブを食べているような味食感でした。 よろこんで食らいついているオイと息子をよそに、ヨメは結局一口も口にせず、やれキタナイだの、毛が少し残っているからコワイだのと、終始くだらないことばかり言っておりました。
さて、モモ肉はどうやって食らおうか。
猪肉
実家が長崎の離島の友人がおり、彼が帰省の際ついていったことがある。
のどかな自然が広がり海あれば山もあるという身体共に、かなりの好影響を与えるであろう場所に、彼の実家はあった。
到着するやいなや、若干大きくなった子猫ぐらいのサイズの丸いヤツラがいっせいに「ドドドドーッ」と駆けていくのが目に入り、唖然とするのと同時に、それがイノシシ(ウリボウ)だということが瞬時にわかった。 だってまんま小さいイノシシだったんだもの。
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