ビールというかバナナ
発泡酒と第3のビールを合わせた割合が、ビールの割合を上回ったとかいう生地を新聞で読んだ。 ビール類のざっと半分が「ビールではないビール」になったと。
ビールは考えているかもしれない。 いままで地道にコツコツひとりでがんばってきたのによくもぬけしゃあしゃあと新参者の発泡酒や第3に乗り換えるなんてさ。 消費者、マジで? と。
昨晩(というかさっき)、賛第3発泡酒のメンバーが集まる集団内でビールを飲んでいたときのこと。 「ビールよりも発泡酒のほうがクドくなくて飲みやすい。 」という意見で盛り上がる。 普段「ビールはキリン。 キリンのビールしか飲まん。」なんていう姿勢を貫くオイは、「モルツ」は日本食に合うとかやっぱりエビスだとかなんとかカントカいう話の中でも一貫して同ブランドのビールしか飲まないという姿勢を長年続けてきたわけだ。
昨晩の一席で圧倒的なシェアをほこっていたのが、キリン「のどごし生」である。 少し早いような気もするが、大ポリバケツに水を張り、氷を沢山入れてその中に色んな銘柄のビールをほうり込んでいるという夏たけなわビール満喫スタイルの中の7割は「のどごし生」だった。 あのグッさんがCM出てるヤツ。
まあビールも少なくなってきたし、よく見るとのどごし生はキリン製だしということで、一本飲んでみることにした。 「パシュ、グビ。」
バナナの味がする。 おかしい。 もっかい飲んでみる。 やはりのどごし生はバナナの味がするわけである。 ビールを飲んでまさかバナナの味に遭遇するとは思いもよらなかったオイはいささか辟易し、一旦缶を置く。
その後一気飲みすると、バナナの味を感じないということをハッケンし、もう何十本目かもワカランぐらいビールを飲んでいるのに、ここからのどごし生の一気飲みを始めることになってしまったのである。
もう腹いっぱい。
田植えの資格
運転中、田んぼに遭遇したので一枚。
田植えには適さない体があるとか。 それは「足のデカさ。」足がデカいと田植えして歩いた後にできる穴が大きいから、その穴を埋めていかねばならぬという追加作業が発生するからだとか。
このような理由でオイは田植え体験をお断りされたことが過去にあるわけです。
美味すぎてもダメ
カップラーメンはウマイ。
コンビニなんかで新製品を目にするとほとんど買って食べてみる。 後乗せ式かやくだの、フタの上に置いて温めておいて、召し上がる直前にお入れくださいだの、「やけにコブクロがいっぱい入っていて、いちいち入れるのメンドクサイし。 全部一まとめにしろ。」なんて考えながら食うんだけど、昔と比べて随分美味くなってきた。
がしかし中には「正気かこれ?」なんて思う激マズカップメンなんていうのもチラホラ。 そこで今日はなんと、メーカーが美味しすぎる製品を発売しても売れないという日清食品部長の某氏のお話。
同社では試作品が出来ると下の肥えた社員がモニターになり試食をするのだそうだが、満場一致で「ウマイ! こりゃ売れるゾ! ウヒャ。」なんていう製品ほどダメなのだそうだ。
発売と同時にTVで大々的に宣伝をするわけだ。 そうしてそのCMをみた消費者達が試しに買ってみる。 「とりあえず買ってみよう」という試し買いのピークは発売から3週間目にくるとのこと。 7週目あたりになってリピート客「ウマカッタ。 もう一回買お。」という行動の波がくる。
発売前の試食でウマイと太鼓判を押された商品はこのあたりまではよく売れるとのこと。 7週目をすぎて売れ行きのカーブが上を向くか下を向くかが、カップメンの寿命を占うカギとなるらしい。 ヒット商品となるものはここから上昇カーブを描くわけだが、絶対売れる、といわれたものほどここから下降していくそうな。 そうして一旦下降を始めたら、いくら宣伝費をかけても回復しないという結果になる。
日清の会長、安藤桃福氏はこうおっしゃったそうな。
味がおいしすぎて、あるいは量がたっぷりとあって、十分満足すると、消費者に余韻が残ると。 口と腹の満足感が続く。 だから次に買おうと思うまでの時間が長くなる。 つまり2度目3度目のリピートにつながりにくくなる。
対して、「うーんウマイけどもうちょっとなんかこう・・。」とか、「ウマかったんだけど少ねぇーなコレ。」と、ある種の飢餓感を消費者に抱かせると、「次は満足できるかも。 よし。 もっかい買ってみよう。」と考えてリピートにはしる。 この積み重ねが爆発的なヒットにつながるというわけ。
つまり、「この値段ならばこの程度のお味でしょうな。」という消費者の中にいわるるひとつの尺度があるわけ。
-「読むクスリ」より-
口の肥えた飽食時代の消費者ではあるけれども、満足させすぎてはいけないと。 なるほどね。 でも消費者的には安かろう美味かろう量多かろうのほうが助かるよねウン。
天むす
なじみのバーにてナントカカントカ調子にのって飲んでいたら、小腹がすいた。 そして天むすを配達してもらったわけです。 先程隣に座るスキンヘッドの巨漢強面客にシャンパンをおごってもらったので、お返しに天むすを少しおすそ分けしたわけです。
天むすのほどよい大きさやウマサなんかよりも、その巨漢の携帯着信音が マイムマイムだったことには逆に恐怖を感じたわけです。
飲み会の一席
飲みに誘われるのはイイけれど、そんなに急に言われても都合のつけかたというものがある。 ましてや先輩に誘われた場合、お断りするなんていう行動はそもそも選択肢にはないわけで。 そうして10人ばかりの飲み会に 同行したのである。
10人程度がぞろぞろと店内に入る。 座敷にすわる。 さて。 ともかく生だ。 ビールだ。 「えーっと生の人。」 8人が手を上げ、2人はウーロン茶。 ということで生8つちょうだいよ。
店員:「あいにくジョッキを切らしておりまして、8つもジョッキがありません。」
「は? ジョッキ無いてか。 んもうじれったいなふんとにもう。 とんかくビールを飲みたいので、ピッチャー3つよこしてくださいよ。」 とにかく喉が渇いているのである。 入れもんなんてなんでもイイからとにかく一刻も早くよく冷えたビールをくださいよ。
なんて思っているのに、とにかく速攻料理を注文したがるヤツがいるものである。 あとで注文すればよいものを、グジグジあーでもない、こーでもないとメニューとにらめっこしているやつが、奥に3人。 こいつらがまた注文決まらないの。 のどの渇きは怒りに変わりつつあり、「姉ちゃん、あのね、このメニューに載ってる料理全部もってきて。 あと手場先だけは一人2人前ずつでおねがい。」と、勝手に注文してしまう。 カンタンな居酒屋に来てるのに、そんなにつまみを厳選する必要もなかろうに。 全部注文したって頭数で割りゃーなんてことない。 さあ、ビールをもってこい。
そうしたらその3人、こんどは焼酎を注文したがる。 のび太大人版みたいな気の弱そうな外見のそいつが、やけにエラそうに「焼酎何があんの? 麦芋米? んでどれが一番ウマイの? あ、グラス?4個。いや5個。ていうか焼酎飲む人だれ?」なんて聞きやがるし。 「だから生を8つ持ってきてと、注文してるだろうが。 まあ待て、待たれよ。 生飲んでから焼酎頼めばイイじゃないか。 どれがうまいのなんて、好みにもよるだろうがしかし。」と、心の中でそいつに忠告し、リアルに「じゃ、焼酎麦芋米、それぞれ一升瓶3本もってきてちょうだい。 グラス20個に氷とお湯もおねがい。 それよりとにかくビールを持ってきてよ。」と告げる。
ピッチャーが到着。 ささ、と隣近所のグラスに注いだ。 飲むよ。 そうしたら今度は挨拶がどうのこうのとか言い出すヤツがいるぞ。 もう飲んでからでイイじゃないかまったく。
そうしてたまりにたまったうっぷんも加勢して、ビールを一気に5杯ぎゅーっと飲み干す。 新しいピッチャーを手に取り、のび太の横に座る。 そしてのび太に有無を言わさず注ぎに注ぐ。 そうして焼酎セットも用意して、のび太に焼酎の水割りを作りまくる。 のび太は「レモン汁」なるものを持参しており、これを焼酎に数滴たらせば悪酔いしないとかいうので、のび太のグラスにそれをドボドボ入れて、焼酎を注いで飲ませる。 飲ませてばかりじゃあんまりなので、オイもそのレモン汁を数滴入れて、焼酎ロックで飲んでみると、マズい。 こりゃかえって悪酔いするね。
とにかくそのレモン汁を持参した張本人のび太のグラスに焼酎のレモン割りを幾度となく作り、飲ませ、30分で潰した。 おやすみ。 のび太はやはりのび太なのである。
W杯男2
いよいよ今晩の日本戦が気が気でないわけだが、またいたのだW杯男が。
対面からカップルが歩いてくる。 男のほうが小さい。 そのカップルとの距離が10mm程度に近づいたとき、W杯男2の全貌が明らかになった。 その男は目の細いだるまさんのような顔立ちで小太り。 うっすらと汗をかきながら微妙に笑みを浮かべている。 首は無い。 髪型も奇をてらう。 これがジャパンブルーのadidasのフルジップのジャージをむっちりと着ており、左胸には自分で貼り付けたのであろう日本の国旗。 すれ違い様に確認すると、背中には「JAPAN」のロゴ。
イイんですよべつに服装は。 しかしその男のどこから沸いて出てきたのかもまったく想像すらできない奇妙な自信というか自慢げな顔つきがもうなんちゅうかおかしいというかなんというかムショーに腹立ったわけである。
こんなお店
そんなお店のウワサを聞きつけた女の子2人が尋ねてきて、運良く座れたという。 そうして料理を楽しみつつ、酒を楽しんでいたわけだ。 しばらくして女2人は大将との溝が少し埋まったかな? なんて思い、軽い気持ちで聞いてみたわけだ。
「大将、その網焼きしている肉に今振りかけたものは何ですかー?」
この質問が、大将と女2人に大きな深い、決して埋まることのない溝をこしらえたのである。 とにかく大将の仕事に口をはさんではいけないわけだ。「あんだこら、え、オレの仕事がそんなに信用できないのかい。 帰れ。 帰れーっ!」と一喝。
一人の女の子はビックリして一瞬にして酔いは吹き飛び、大泣きしながら店を飛び出した。 その女の子の走り去る姿を見ながら、「もう来んなよコラ。」と追い討ちをかける大将。 一人取り残された女の子。 こっちも泣き出すまでは時間の問題か。 ああ恐ろしい。
いくらどんだけ常連の男でも、女連れで入店し、「オレこんな隠れ家的穴場職人風厳選美味酒処知ってるんだもんね。 どうだカッコイイでしょ。」なんていう下心が大将に見抜かれると入店できないらしい。
とにかく純粋に食を酒を楽しむため以外の入店は、お断りなのだ。 こんなお店、いかが?
女について
とある有名ラーメン店へO氏と行く。
オイ的には「エイサ、エイサー。」とかなんとか言いながら麺の茹で湯をジャボジャボこぼしながら水切りをし、とにかく店のスタッフ全員でわめきちらす店の、カツオの効いたスープを味わいたい気分でもあったが、連れのO氏のたっての希望により別の店にいくことになった。
あいや、行列ができてる。 しかしそれほどの行列でもないし。 最後尾に並び、入店後は「とりあえず生2」を注文する予定なので、肴のつもりで餃子を2人前あらかじめ注文しておく。
さてようやく入店できた。 さ、生を注文して餃子も体よく運ばれてきた。 ラーメンを食べる前に一杯やりましょうよ。
O氏は語る。 O氏の話の9割は女の話である。 なんでも気のある女というものが、必ず問いかけてくる質問があるそうだ。
「女いっぱいいるでしょ?」
と。
とりあえずこのように聞かれた場合、自分が落としたい女であればあるほど、「いーや、女なんていないよ。 オマエだけだよ。」あんて自分の実直さをアピールせんがために言ったりしがちだかこれは誤りだと。
O氏の場合はこう答える。
「うんいっぱいいる。 山ほどいる。」
これはなぜかというならば、上の様に答えてもついてくる女というものは、「自分は山ほどいる女の中の一人」だと解釈しているということ。 これはフランクな大人の遊びができるということらしい両人一致で。
女:「女いっぱいいるでしょ?」
男:「いやキミだけさ。」
なんて答えた場合。 ついてきた女は相当執念深く独占欲が強いので、遊ぶにはリスクが強すぎてキケンだということらしい。
このようなあくまでも0氏の考えだが、ウンウンうなずいて話を聞いていると、なんだか他にも変なことを話しだしそうなので、面白がって調子にのせてみる。 「すいませーん。 生ビールおかわり。」
昔O氏がいれこんだ銀座の女が出世して、店をもった。 招待をうけたので出向くと、なんとそのお店は100坪ほどの広さであり、カウンンター3本。 この広さにテーブル6席。 敷き詰められたじゅうたんの毛の長さは6cm。 とにかく座っただけで15万円。 こんな店らしい。
ここまでの話を聞くのに小一時間。ラーメン有名店に来て、ラーメンを注文せずに1時間ほど経過しているわけだ。 もはやO氏の話はとどまることをしらない。 なんかもうしゃべりたくてウズウズしている様子。
「ここではこれ以上しゃべれん。 ウォッカ専門店に行こう。」というO氏の誘いに乗らざるをえず、結局ラーメンを食べずに店を出たのでありました。
F氏と再会
しかしそのF氏に一年前の面影はなく、話しかけられてからF氏と理解するまでおよそ15秒程度は要したかと思う。 以前は中肉中背プラス腹ぽっちゃりという感じの体型だったのが、もう激ヤセではすまされないほど痩せ細っている。
「Fさん、痩せましたね~。 かなり走りこんだ? 最近飲むの控えた?」なんて言ってみようかとも考えたんだけど、もしかするともっと重大な何かがあって痩せているのかもしれんということで、触れないでおいた。
しかしF氏は元来大っぴらな性格であるために自ら話し出した。 「オレ病気なのよ。」と。 そう話されて返答に困り、とりあえず近々飲みに行きましょうか。 と、約束して別れた。
うーんさて。 困った。 原因が病気だと言っても食あたりとかだったらイイんだけどさ。
ホタルへ
ホタルシーズンだということで、山奥へ出向いた。
この場所には久々に来たんだけど、なんだか雰囲気違うなとか思ったら、 河川がコンクリートで舗装されていまっているわけだ。 なんとさらに上流 にはダムが作られているとか。。 慣れ親しんだ自然を破壊するな。ボケ。 なんて考えながら、日が落ちて、ホタルの発光する様を観察できるように なるまでしばらく散策してみることにした。
オイと息子で「あーやっぱ山ん中は空気が違うな。」とか上質な空気を 吸いこみながらしばらく歩いていると、現地住民と遭遇した。 その現地 住民(以後K少年)は、尋ねたとこと、カエル取りに没頭している最中だとか。 そんなK少年に、我々は、ホタルを観察しにきたという趣旨を伝え、さらに この辺でなにか面白いところはないか?と、聞き出してみたのである。
「あるよ~。」と、K少年。 (以下K少年の証言があまりにも難解だった ので、オイ要約)
川に沿ってずっと上流へのぼってゆくと、獣道がある。 そこからさらに5分ほど山のなかに入っていったところにアーチ状になった 大きな岩があると。 そこをくぐると小さな広場があると。 そしてその広場 は昔平家の落人が逃れ隠れた場所なのだと。 だから地元の住人はその場所を まつり、K少年が生まれる大分前までは年に一回お祭りが開催されていたと。 しかし今ではそれもすっかりすたれ、地元民にも忘れられた場所になろうとしているらしいのだと。
「お、面白そー!」ということで、K少年を我らガイドに任命し、K少年、オイ、息子の3人で、いざその場所を目指した。 オイと息子はビーサンに単パン半そでという夏たけなわスタイルで、このような格好で山の中に入るなんであまりにも無防備すぎるわけではあるが。
木々が茂り、おそらく年中湿っているのであろうコケがびっしりと張り付いた歩きにくい山中を息子を小脇に抱えながら登るオイであったが、その場所がこんなに遠く、また道が険しいとは思いもよらなかった。(すでに20分は歩く) しかしこのK少年、ホントにその場所わかるのだろうか? 遭難したらどうしよう。 なんて不安もよぎるなか、ようやくたどりついたわけだ。
K少年が言う通りそこだけ木々がなく、ちょっとした広場になっている。 そして奥にはほこらのようなものがあり、なかにはこんなものがまつられていたのである。 ↓
少し不気味だなと思いつつも一礼し、落ち葉を少し払い、一枚撮らせていただいた。 あたりも少し暗くなってきたし、そろそろ下山しようか。
3人泥だらけで元の場所に戻り、いそいでヨメにこの世紀の大発見を伝えに走る。 えーいこの際、K少年も連れて行こう。 ヨメは我々を見るなり、オイと息子が何故泥だらけなのかということ。 そしてK少年という人物がくっついていることにビビり、それが後に怒りへと変化し我々に降り注いだのでした。
その後無事ホタルを見ることが出来たのだか、写真をとる気力はもはや無し。 家路についた。