萩焼で酒が旨くなる

三代続く、竹職人さんの手があまりにも魅力的だったので、会話をしながら凝視してたんです。 そしたらご本人が「見てるだけじゃわかりませんよ。 さ、握手しましょう!」と言われたので「シメタ!」とばかり勇んで手を差し出しましてね。
そうですねえ「人の手」を握っているというよりも「イセエビ」をつかんでいる感覚に近かったですね。 普通だと、そこに突起なぞあるはずのない部分がゴツゴツ隆起したつまりタコになっており、すぐさま握手を解いて、手のひらを両手でつかんでしげしげ観察させていただいたのでした。
この無骨な手が生み出す繊細な竹細工・・・作品だけでなく、作り手さんと合わせて鑑賞すると、感動は三倍になります。
さてその足で、てどの足だ! となりますよね急に言われても。 伝統工芸展に行ってたんですよね。 そしたらもう観たいものばかりで一日では回りきれずに途方にくれたというワケでして。
(more…)カガミクリスタルのロックグラス
至福の盃

盃で呑む酒はめっぽう旨いが、イチイチ、チビチビ注ぐのが面倒になってくる。
そう考えていたところに出会ったのが、至福の盃。 飲み口の直径が10センチちょっとあり、見た目以上に酒が注げるのでグイッとやれば結構な量の酒が口に流し込まれる。 オイが捜し求めていたのは、こんな盃だ。 これでまた晩酌が楽しくなった。
ちなみに至福の盃は随所にこだわりがある。
- 広い飲み口:飲み口が広いと酒と一緒に空気も含む故、香りや味を引き立てる。
- 飲み口:シャープ故口当たりがよい。
- ダイヤ型高台:持ちやすく安定感がある。
サイズもいくつかあるようだ。
(more…)香酒盃(こうしゅはい)

あるバーで飲んでいたときのこと、目の前の棚にズラリとディスプレイされているカップのひとつに目が止まった。 陶製品で、表面に大きくワタリガニが描かれている。 チューリップの花のようにモコッとしていて胴に筋が二本走る。
焼酎を注文したら、バーテンダーはその棚からカップをひとつ取ろうとした。 ワタリガニが選ばれることを望んだが、残念ながら、虹色のグラスを彼は手に取った。
「あのー、できればその、カニが描かれているグラスで飲んでみたいのですが・・・」とお願いしてみると、すんなり了承を得た。
近くで見ると、なおさらいいカップだ。 ズシリと重く、カニは細密に描かれており、中身の焼酎はどうでもよくなってきた。 すぐさま飲み干して、カップをなめるように見回した。
「それ、有田焼なんですよ」とバーテンダー。 大分前に有田陶器市で購入したものらしい。
(more…)