ミシュランガイド東京
「そ、それはミシュランガイド!」
飲みにいった際に知人がもってきてくれたものだ。 へーえと関心ありげにパラパラとページをめくってみる。
昨年11月に発売されたミシュランガイド東京については以前から気にはなっていたのだが、長崎在住でありながら東京のお店のことをどうこう言っても仕方がないでしょうと考え、手を出さずにいたものだ。
「オイ、この中で行ったことある店ある?」とイヤミな聞き方をする関東在住のこの男は酒が入るにつれて自分が行ったことのある店を誰も頼んでいないのに紹介し始め、あそこはどーとかこうとか、色んなウンチクを語りだす。
挙句の果てにはミシュランガイドそのものにも注文つけはじめ、あの店のことを書いているこのページのコメントは妙だ、とか断言する。 このときの覆面調査員はフランス人であり、彼の感想を日本語に訳した人が勘違いしているのだこの部分は、とかいう。
オイは酒を飲みながらミシュランガイドをめくるのがすきだ。 その店に行ったことがなくたって、そもそも行く予定がなくたっていい。 ああ、あの有名なお店はこういう店なんだ、とか感心したりする。 帯を読んでみると、
世界中のミシュランガイドで初めて、掲載されたレストランすべてに星がついたミシュランガイド東京。 世界最多となる191個の「ミシュランの星」が東京に輝いているのです。
とある。 ミシュランでは各店の美味しさを「星の数」で評価しており、星の数は1から3まである。 3つ星が最高評価であり、3つ星を与えられた店は多くの来客を見込めるようになったり、オーナーやシェフがマスコミに取り上げられるようになったり、食品、食器メーカーのスポンサー契約なども見込めるそうな。 もうウハウハなわけだ。 一方評価を下げられたことを苦にして料理人が自殺したことがあるという噂もあるらしい。
このようにミシュランといえば「星」なわけだが最近ラーメン屋で読んだ雑誌「一個人」に耳寄りな情報があった。
星の数だけではなく、「スプーン/フォークマーク」に要注目ということらしい。
スプーン/フォークマークは何を表しているのかというとその店のサービス、雰囲気、快適さである。 5段階評価があり、「適度な快適さ」から「豪華で最高級」まである。
ミシュラン東京では3つ星を得ているにもかかわらず、スプーン/フォークマークが1つという店があり、これはミシュランガイドの歴史始まって以来のことらしい。 気軽に出かけてみたいお店を探すには、スプーン/フォークマークが1つの店を目安にするという活用法もある、とのこと。
さてこの知識をいったいいつ使うのか、というのが問題ではあるが。
サラダパン:マスサキ乃パン
前回書いたとおり、化学調味料だらけの食品群にボー然としながら帰り際、パン屋で買った化学調味料だらけのパンをかじりつつ運転しながら家に帰る。
「添加物だらけなのにこのパンうまいよね?」という意見に嫁も同感。 以前人に聞いた話では、化学調味料には常習性があるのだとか。 彼女曰く、仕事が忙しくて残業続きでテンパりまくり状態になったときは、なぜか一軒の中華料理屋に足を運びたくなるのだとか。 そこで大量の化学調味料を使用して作られたラーメンや中華丼(未確認らしい)を食いながら舌をビリビリさせつつ「あーこれこれ、これよーっ」となるのがクセになっているのだとか……。
「そういえばさ、昔サラダパン?ってあっよね?」と突如ひらめく。 嫁に聞いてみるが知らないという。 うーんなんかさ、緑の文字で袋にサラダパンって書いてあってさ、ポテトサラダがはさんであるヤツ。 あったあった、確かにあったぞ。 うーんそのパンをどうしても食いたい。 しかし近頃売られているのを見かけたこともないし、そもそも存在自体忘れていたわけだからしかし…。 と、この話は終わった。
数日後、嫁が買い物から帰ってきてニンマリとする。 気味が悪いのでオマエがニヤついている訳を述べよ、と聞いてみたところあったらしい、その、サラダパンが。
嫁がセールだからとくだらない衣類を買いにいった店の近くのたまに行くパン屋に、それはあったらしい。 今回初めてそのサラダパンに気づいたのだが前から売られていたのか、それとも最近なのかは定かではないらしい。
「これでしょう」嫁が紙袋から取り出す。 「そう!これこれこれサー」と喜ぶ。 古い記憶どおりの、やけに薄手の袋には緑のサラダパンという文字。 中身のパンもイメージ通りのようだ。 さっそくパン本体を取り出して、かぶりつく。
なんかこう、昔はもっとこう、ポテト系サラダがあふれ出るほど沢山はいっていたような気がしたのだが…という気がすると同時に、こういう赤耳系安ハムがベロンと入ってたっけな? と疑問を感じつつも、一気に食べ終える。 食べ終えた後、そういや赤耳系ハムは昔、そのポテト系サラダに千切りにされて混ぜ込まれていなかったっけ? という新たな、不確かな疑問が浮かんだのだった。
優秀な海苔の佃煮に絶句
次男は離乳食を食べるようになった。
昆布だしでカボチャを煮てペースト状にしたものをやけに美味しそうに食べたり、利尻産の昆布そものもにしゃぶりついたりしている。
最近になり昆布だしを卒業し、カツオダシになった。 こうして徐々に、食品になれさせたほうがよいそうだ。 晩酌中に抱っこして、鯛の刺身を食べさせようとしたらムチャクチャ怒られたのは当然のことだったのだ。
最近やたらと無添加食品が我が家に置いてあるのは、嫁が食に目覚めたからだ。 保育園の講習会かなんかで、給食のおばさんからイロイロと教えてもらったらしい。 ウチの子どもたちが通う保育園でだされる食事はおやつも含めて全て無添加無農薬なのだとか。 へーえ。
嫁と買い物へ行くと、これも添加物たっぷり、あれも添加物だらけ、あーでもない、こーでもないと少しウザイ。 日常使用する食品で無添加のものは少ないということはよく知っている。 息子が大好きなとあるふりかけの売られているコーナーへつれていき、毎日ご飯にふりかけて食べているそのふりかけの袋の裏に記載されている原材料を見せる。
原材料名:わかめ、ごま、食塩、ぶどう糖、砂糖、調味料(アミノ酸等)、酸味料
本来ならば、ふりかけの材料として必要なものは、わかめ、ごま、食塩のみでよいのではなかろうか? ぶどう糖、砂糖、調味料(アミノ酸等)、酸味料は何故必要なのか?
それについてオイはよくわからんが、余計なものと考えられるものが入っているものよりも、入ってないもののほうがよいに決まっていると解釈するが、この辺の問題は深く、複雑なのでその程度の判断基準しかない。
とにかくいつも息子の為に買っているふりかけに添加物が入っていることが気に入らないらしく、ふりかけコーナーをくまなく探して、無添加と銘打ったふりかけを見つけ出し、カゴに入れる。 どうやら無添加のふりかけになると多少割高になるようだ。 しかも種類が少ない。
添加物に対する嫁の反応が面白いので、他にも色んな食品の原材料表示を見てみようという話になる。
娘が大好きなとろろ昆布。 原料は昆布だから、さほど添加物は入っていないだろうと予測しながら袋を裏返す。
原材料名:昆布、醸造酢、たんぱく加水分解物(大豆を含む)、純米酢、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類
うーんすごい。 これじゃ添加物食ってるのか昆布食ってんのかわかりゃしねえ、増粘多糖類って何? と、オイも少しムキになってきた。 数種類あるとろろ昆布をくまなく調べた結果、ひとつだけ化学調味料無添加のとろろ昆布を発見した。 原材料は、昆布と米酢のみ、潔い。 よし我が家のとろろ昆布は今度からこれにしましょう。
オイが大好きな海苔の佃煮の瓶には調味料(アミノ酸等)や安定剤(タマリンド)、カラメル色素等などが入っている。 鯨の冷凍肉なんかは、ただ鯨を茹でてあるだけだと思いきや、思い出すこともできないような化学物質名が記されていた。
肉売り場では、新鮮そうな牛モツが売られていた。 一見原材料表示はなさそうであり、牛モツと書いてあるからには材料は牛モツだけだろうと思いながらもパックを手に取りあちらこちら見てみたら、裏にしっかりと原材料表示のシールが貼られていた。
原材料:牛ホルモン、アルコール
これには嫁とふたりで「えーっ」と驚いてしまった。 何故牛モツにアルコールが入っているのか? そうすることで美味しくなるのかそれとも加工上の問題なのか、謎である。
とにかく化学調味料は大体のものに入れられており、調味料(アミノ酸等)の表示は見飽きた。 化学調味料が使われていない食品のみで献立を考えることは非常に難しいという現実があった。
買い物した後の腹ごしらえに、パン屋に向かう。 お気に入りの卵アンドサラダサンドを手に取り、気にしたこともない裏張りをチェックしてみると、そこにはおびただしい数のおよそサンドイッチには必要ないであろう添加物の数々が記されていた。 あまりの多さに全てを覚えていないが、増粘多糖類やここでもやはり調味料(アミノ酸等)。 これには思わず考え込むしかなかった。
最後にいつもカツオブシを買う乾物屋さんに寄り、羅臼昆布とカツオブシを買う。 カラスミが置いてあったのでそれも買う。 と、その横に海苔の佃煮の瓶が置いてあった。 どーせ調味料(アミノ酸等)なんでしょハイハイと裏貼りを見てみたら、なんと、調味料(アミノ酸等)が入っていないのである!
一瓶600円チョットと、普段買う海苔の佃煮よりは高いのだが値段ではない。 ひとつ買ってみる。 はやく家に帰って温かいご飯の上にのせて食べてみたい。
早速茶碗に山盛りご飯をよそい、海苔の佃煮をのせ、ほうばる。 海苔の風味がほどよく感じられ、美味しい。 うまいうまいとワシワシやりながら、その瓶を手に取り、裏貼りをよく眺めてみる。
調味料(アミノ酸等)や酵母エキスなどで人工的に強く味付けした食品を常食されている方には、当店の製品は物足りなく感じられることがあります。
と書かれてある。 確かめる為に冷蔵庫に常備してあるいつもの海苔佃煮を取り出し、食べ比べてみる。 たしかに味自体はいつもの方が若干濃いようではあるが、海苔の風味があまり感じられない。 したがって、今日買ってきた海苔の佃煮のほうが美味しいという結論になる。 ちなみに原材料表示を記すと以下のようになる。
原材料:だし(水・鰹節・天然真昆布)34.5%、水飴(甘薯澱粉・麦芽)23.9%、醤油(大豆・小麦・塩)23.5%、のり5.7%、青のり5%、酒(米・米麹)3.7%、味醂(糯米・米麹・米焼酎)3.7%
各パーセントはそれぞれ材料の含まれている割合を表示しているものだろう。 多いものから順に列記されているようだ。 そういえば昨年その順番がどうのこうのというお菓子があったっけな。 とにかく原材料自体も無添加のものを使用しているようだ。 すばらしい。 これほど美しい裏貼りは初めてだ。
とろろ昆布もいつものと無添加のものを食べ比べてみた結果、味はかわらない。 賞味期限もほぼ差がない。なのに、どうしてあれほどまでに化学調味料をテンコ盛りしなければならないのか、それを知りたい。
※海苔の佃煮にさほど海苔が入っていないという事実に多少ビックリした。
某有名店仕様即席豚骨醤油ラーメン
正月にご馳走を食べすぎ酒を飲みすぎお年玉やりすぎて調子悪くなった。 なんちゅうかこう、汁物を欲する。
雑煮の汁のみをすすってみたり、年末に作った家系もどきラーメンのスープのみすすったり…。
そもそもその家系ラーメン風手作りラーメンは、予定していた程よい中太麺が手に入らなかったためにちょっと納得がいかずスッキリしなかった。 スープの出来栄えはまずまずだったのだが。
上のラーメンは年末にスーパのワゴンセールで売られていたもので、外箱には某有名店の名前がデカデカと書かれている。 トンコツ醤油系のあの店である。
オイはこういう商品に弱く、コンビニのカップ麺でも有名店の名前が謳われた商品が発売されると迷わず購入するわけだが「そうそうこの味!似てる!旨!」と感じたことは一度もない。 もはや美味しくないことはわかっており、このような類のものを買うならば欽ちゃんヌードルやチキンラーメンを食ったほうがよっぽどマシだということもよくわかっているのだが買わずにはいられないのだ。
そして今回購入した豚骨醤油系某店仕様のラーメンを食べてみたわけだがその感想はというと、なんと、以外や以外、本物と似てなくもないといっても過言ではなかったのだ。 スープのトロトロ、味、これはたしかにあの店を彷彿とさせるといっても過言ではなかったのである。 欲を言えばもうちょっと麺が太ければよかったのだが。
このくらいの完成度ならば、また買ってもいいかな、と思わなくもないといっても決して過言ではないような気がしないでもないといってもよかろうと思われなくもないかもしれないと考えられる。
おせちのイクラ、娘。
正月帰省するとおせちが用意されている。
これは自作のものではなく、買ったものだ。 母ちゃんが毎年決まったところに注文しているのだ。 今年のものは「プレミアムおせち」という名に変更されたとかで期待できるそうであり、中身はまだ見ていないのだとか。 どりどり、開けてみようか。
昨年と何の変化もない。 イセエビとか黒豆とかその他諸々…変化なし。 プレミアムという冠がついた分だけプレミアムなのだおそらく。 いやまてよ…去年はローストビーフが入っていたのイワシ明太に入れ替わっていないか。 そういえばなんだか全体的に殺風景になっているようなきがしないでもない。 もしかするとプレミアムという冠がついたにも関わらず、ショボくなっているのではなかろうかんもー新年早々調子狂ー!
隣では親戚がイクラをつまみながらはてこれはニセモノなのか本物かという議論を繰り広げている。 竹を模倣した容器に入れたれたそのイクラはいつものよりもチョット粒が大きいみたいだ。 経験上、このイクラは人造イクラであり、本物のイクラが鮭の卵であるのに対し、人造は海藻から抽出した多糖類で作った薄皮でサラダ油を包んで作られている。 口に入れるとやけに軽く「プチリ」と皮がはじけるハズである。 そもそもプレミアムと言っておきながらおそらくそうではないおせちなのだ。 人造が妥当であろう。
イクラといえば年末のクリスマス、娘に欲しいものは何? と訪ねたところ「リカちゃんとバービーとイクラ」と即答した。 娘にとってイクラとバービーは同等なのだ。 そこで早速冷凍庫のイクラを解凍し、温かいご飯にのせて差し出す。 以前ならばご飯の上のイクラのみを器用につまみとって食べていたのがキチンとご飯と一緒に食べている少し大人になった娘に顔がほころぶ。
腹いっぱいいくらご飯を食べたせいか、三が日はずっと顔がムクんでいた…。 人前に出ることが多いというのに。
※新年あけましておめでとうございます。 今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。