豚骨のドロドロ
一度でも自らゲンコツを煮出し、豚骨スープをとったことがある方ならばご存知だとは思うが、寸胴鍋の底には微粒子になった髄が、スープを漉すと、スジや脂のドロドロが残る。
牛のストックをとる際は、骨の中身から髄をズッポリと抜け出させることがコツであるが、これは豚だって同じではないのか。 いっそのこと、漉さずにスープの中に混ぜてしまおうかとも考えたこともあるが、何十時間もかけて抽出した美しい乳白色のスープを汚したくない気持ちもある。
要はこのドロドロ、もしかすると尊いのではないか、という話。
(more…)豚骨鍋
年越しラーメンは好評を得た。 あれこれ思案したが、結局シンプルな醤油ラーメンを作った。 魚介系の濃いダシとトンコツスープを合わせ、醤油だれは生醤油にした。 のりを洛二神のように立てて、極太のメンマを横たえたラーメン。
笑ってはいけないホテルマンで腹かかえたいところだが、次々にラーメンを作っているとそんなヒマはない。 キッチンをラーメン専用厨房体系に整え、ザルを振る。
ひと段落したところで、酒を飲もうと座ってみると酒の肴がほどんど残っていなかった。 酒を飲まない人が今回は多かったので、手当たり次第に平らげて腹を満たしたのだろう・・・。
急遽トンコツスープを鍋にとり、白菜、豚コマを放り込んで小鍋仕立てにした。 これぞ豚骨鍋! まず間違いない。 鶏鍋があんだけ旨いんだから豚だって旨いのは当然。 まずは醤油をたらしてつまんだ。 ラーメンと同じだ。
2杯目は塩を振って食べた。 純豚骨スープの味。
3杯目はポン酢で食べた。 あっさり味で人気が出そうな予感。
年末の楽しみがまた増えてしまった。