美味かもん雑記帳 > 池波正太郎の銀座日記
銀座日記
午後になって、少し足を鍛えようとおもい、地下鉄の駅まで歩く。 往復40分。 息が切れて、足が宙に浮いているようで、危なくて仕方がない。
いろいろな人から入院をすすめられているが、いまは入院ができない。 また、入院したところで結果はわかっている。
夜は家人が所用で出かけたので、鳥のそぼろ飯を弁当にしておいてもらい、食べる。 やはり、半分も食べられなかった。
中略
いま、いちばん食べたいものを考える。 考えても思い浮かばない。
『池波正太郎の銀座日記より』
池波さんの小説、エッセーには必ずといってよいほど「死」についての記述がある、と解説をかいた重金敦之氏は言う。
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