【長崎】桃太呂のぶたまん【夜の手土産】
フト気づけば父ちゃんの姿の見えん。 母ちゃんに聞くと「まーた飲みに行った」ていう。 少年やった私は、父が飲みに出かけたて聞けば、なんかうれしくて、寝るとのいつもより一時間遅くなりよったとよ。
なんでそげな興奮したとか?
それは、おみやげのあるけんさね!
長崎ぶたまん桃太呂
朝起きて炊飯器の蓋を開くと、ご飯の上に包みが乗っている。 その中には「ホカホカのふたまん」が入っているのはもう知っている。 たまらずつかみ上げてかぶりつく。 もはや何個でも食べることができるおいしさ。
このぶたまんは、長崎銅座が本店の桃太呂という店のもの。 長崎人なら誰でも一度は食べたことのあるおみやげの定番品である。
ひとつの大きさは大福ぐらい。 アンはひき肉ではなく、肉々しい薄切りの豚が使われている。 この1個60円の口福に対して「高い」という人もいるが、「10個で600円」と言えばなんとなく納得してもらえる価格帯(昔はもうチョイ安かった)だと思う。
食べる側から提げる側へ
今では我が子へのおみやげとして提げて帰る立場に。 不思議と、どんなにガブ飲みしてヘロヘロになっていても、タクシーに乗った事も、最後はどの店で飲んだのかも、ジッポーはどこに置き忘れたのかも覚えていないが、手にはきっちり桃太呂のぶたまんを提げているのだった。
飲んだらおみやげに桃太呂を買うという行動が体に染みついているのだ。
朝、玄関先で目が覚める…頭痛が…右手には桃太呂の包み。 無造作に開いて口の中にほうり込む。 冷えていて本来の良さがない。 妻は「ご飯に臭いが移る」との理由で炊飯器で温めておく事を嫌がる。 いっぺんに15個頬張るにも関わらず、だ。
もひとつ有名な長崎みやげに「雲龍亭の一口ギョーザ」ってのもあるとばってん。