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2006/09/21 雑記

ALWAYSをみて、少年時代を思い出した

みなさんはalwaysという映画をご存知だろうか。 

「日本アカデミー賞受賞」といううたい文句につられて、みてみた。

昭和33年が舞台でそれをとりまく人間模様あれこれくわしくは公式サイト →へ。

昭和33年なんて、生まれていないわけだが、その時代の持つ空気の素晴らしさがなんともいえないわけである。 ALWAYSを見終わった後、なぜか思い出したオイの少年時代の記憶をメモ。

林坂

オイが小学校1、2年生の頃。 ひとつ上の学年に林くん(仮称)という男がいた。  強めのチリチリ天然パーマで、同学年のコと比べても、背が非常に小さかった。 特徴的な、少年である。

ある日そんな彼にもうひとつ特徴が増えた。 額の傷だ。 傷といってもそんじょそこらの傷ではない。 左額の髪の生え際からコメカミまで全長15cmはあろうかという大傷である。 いったい林君の身に何が起きたのか?

いつものように林くんは、自宅近くの坂道を自転車で駆け下りていた。 林くんの自宅は山のちょうど中腹にあり、その目の前の坂を自転車で一気に下ることが当時小学校内の一部の生徒の間で流行っていて、小学生でも気軽にダウンヒル気分を味わえるということで、人気を博した。 オイたちもよくそこで遊んだのだが、なにしろ林くん家の目の前からスタートして坂を下り下りるので、誰もがおのずと林くん家を覚える。 林くんは林くんで、自宅前がメッカであるとちゃんとわかっていて、林家前にいると、急に態度がデカくなるという人物だった。

林坂(林くん家の前の坂をこう呼ぶ)の全長は100m程度ではあるが、ちょうど半分ぐらい下ったところにヘアピンカーブがある。 車も時々事故ルのでカーブに設置されたガードレール脇には、お花が供えてあったりもする。 そのヘアピンをいかに巧みに自転車で駆け下りるか、それが近所の子供たちのもっぱらの楽しみであった。

当然オイらもそれぞれのマイ自転車に乗り、林坂を下るわけである。 林くん家からスタートし、100mを一気に下り降りたら、登りはシンドイので自転車を押して上がる。 途中に手を奥まで突っ込んだらお金を入れなくても出てくるやさしい自動販売機があり、つぶつぶジュースを取って飲む。 そしてまた下る。 こんなことを午前中から夕方まで延々と繰り返していたのだから、もっと「時間を有意義に使いましょう」と忠告してやりたいと思わないでもない。 そこで林くんの登場。 林くんはオイらよりもひとつ年上。 チビのクセにチョット偉そうにしたがるところがこ憎たらしい。 そんな林くんをおだててみることにした。

オイらは確かに林くんの実力には一目置いていた。 あれほどのスピードを出しながら、ノーブレーキでヘアピンカーブを曲がれるヤツなんてそういない。 小学校内でも小さなウワサになるほどだ。 しかし、エラそうな所が気に食わない。 少々お灸をすえないといけない。 そこで林くんに簡単な提案をしてみた。 「あのさ、林くんさ、もっとさ、スピードは出せないの?」と。 それを聞いた林くんの目の色は変わった。

飛び出しからしていつもと全然違った。 妙な緑色に自分でペイントしている林くんの変速機無しの自転車は、コースなかばで観客と化しているオイらの目の前をあっというまに通りすぎていった。 「は,速かっ!」 あっという間にヘアピンカーブにさしかかり、熟練のスルドイコーナーリングを見せたその時、林くんはカードレールに突っ込み、大空を舞った。

林くんなりに攻めすぎたのである。 ボクらはあわてて林くんの元へ駆け下りた。 「死んでるよ。。」それが第一印象だった。 これまた現場に居合わせた近所の正ちゃんが、お母さんを呼びに走る。 正ちゃんのお母さんは林くんを見る。「ヒイェァー!!!」と、雄たけびを上げ、速攻救急車を呼んだ。 ピクリとも動かない林くんの悲惨なありさまをオイらは指と指の間から覗く。 なんかね、もうバックリと頭が割れている。 あの白いモノはたしかに頭蓋骨だったと、今でも記憶している。 「あー林くん死んだな。」

林くんは生きてた。 そのくらいで死ぬような林くんではない。 3週間ぐらいして小学校に戻ってきたが、まだすごくデカイ、頭の半分は覆い隠れるようなバンソウコに、包帯グルグル巻きというスタイルだった。 クラスメイトは多少心配していたらしく、林くんは生まれて始めて自分の周りに人だかりができて、少し嬉しそうに顔をほころばせていた。

ごく一部の少年らがやっていた林坂くだり遊びは、事件後、朝の全校集会で問題になり、禁止令がだされたのだが、オイたちは相変わらず続けていた。 でもそこに林くんの姿はなかった。

-おわり-

例の記憶術のナントカさんがいってた。 衝撃的な事柄ほど覚える。 なので、物事を記憶するときは、その覚えたい事柄を、衝撃的な事件としてストーリに仕立てて、覚えるのだと。 いえてる。

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