【レビュー】博多祇園鉄なべの餃子はこんな感じ【ニンニク~】
目当ての店へ向かっている途中、たまたま通りがかって聞いたことのある店名でありかつオープンしたてで空いていたので暖簾をくぐる事に。
博多祇園鉄なべの雰囲気
空いていたのはカウンターだけで、テーブル席や座敷ではもう宴会が始まっていた。
壁面にはおびただしい数の芸能人の写真、サイン色紙が貼られておりかなり昭和感を醸し出している。
それらの展示物に関しては「撮影禁止」と注意書きが添えられているが、それならばベタベタ貼らずに大切に保管しておけば良いじゃないかというのは心の声。
博多祇園鉄なべの餃子
店に入る前から決めていたのは、餃子一人前とビール一杯を飲んでサッと移動する事だった。
なにせ目当ての店へ行く道中に寄ったのだから。
仲居のおばちゃんに「餃子一人前ください!」と言うと即答されたのが「えー、一人前で良いの?」という問いだった。
小ぶりな餃子なのは分かっているが、とにかく次の店があるから腹を膨らませたくない。
だから「一人前で結構です」と返事すると、「ホラとなりのお兄さんが食べているのが二人前よ、一人前じゃその半分よ」と至極当たり前の事を言う。
どうしても一人前では気が済まないらしいからここは折れて二人前を注文する事に(白目)。
ビールは餃子が焼けてから持ってきていただくようお願いした。
餃子を焼く様子を観察しながら待つ。
「なるほどそうやって焼くんだ」と感心していたら焼き手の方と目が合って「あまり見ないでね」と内心思ってる様子だったので目をそらした。
ひとつあくびをすると、それを見ていたのがこの店の女将で、松平健さんと沢山写真を一緒に撮っているパワフルな感じのお方である。
「あくびの出よるたい。 餃子だけでよかとね。 まだ焼けんばい餃子は。 何か注文せんでよかとね?」
と追加オーダーを求められてしまい。
だから、なにせ目当ての店へ行く道中に寄ったものだしキッパリ「結構です」とお断りした。
焼き上がった餃子は鉄鍋に8個が二列並んでいる。 つまり一人前は8個なのだ。
「ビール一杯にゃ8個で十分なんだけど」と思いながらまずは何もつけずに餃子の味を吟味しようとひとつつまみ上げて口に入れようとすれば「そのタレと柚子胡椒をつけてどうぞ」との助言が。
気にせずそのまま口に入れたらンー!ニンニクが超効いている。
かつてこれほどまでにニンニクの効いた餃子を食べた事はない。
そしてタネの成分の8割はタマネギで構成されている模様。
申し訳程度にニラの存在を感じられ、肉に関してはつなぎ程度にしか用いられていないのだろう、空気みたいな存在である。
さておきパンチがあって皮もカリッと香ばしく、人気の理由はうかがえる。
でもしかし、これはひとりで二人前食べるには強烈すぎる味である。
まず生ビール一杯は3個も食べれば消費してしまうほど強い味がついている。
この餃子にポン酢と柚子胡椒をつけて食べたら味がクドすぎて全然ダメである。
皮のクリスピーさも失われてしまう事だし。
だからそのままの状態でかじりつつビールをグビガビ飲むのが正解。
8個食べ終わる頃には口の中がヒリヒリするほどニンニクが効いている。
どう考えたって一人前だけ注文するのが正しかった。
ビールのおかわりをし、先もあるので流し込むように胃袋に収めて店を後にしたが、それにしてもこの一人前の注文を二人前に無理じいする行為はたぶん、店の潜在的ファンを減らす結果につながっている事かと思われる。
気軽に一人前のオーダーに応じるよう改心すれば、もっと盛大に流行る店だと思うし、たしかに美味しい餃子だけど、たくさん食べると食傷する味でもある。
博多祇園鉄なべの総評
次行くときは、ぜったい一人前しか注文しないんだかんね。