フォント
昨年秋、新しい事に手を出した。
結果はどうあれ得るものは多々あったので良しとしているが、その際知識を深めようと買った本がまだ何冊か残っていて、今でもたまにページをめくっている。
400ページを超えるこの本は、1980年代に出されたものだが版を重ねて現代まで読み続けられているというもの。 古い本は、目に厳しい。 文字が小さく行間も狭いため、目で追うのが疲れてくる。
一体いつ頃から現行の本みたいな文字サイズと行間になったのだろうかと、いつの間にか本の内容よりもそちらが気になって仕方がなくなり、とっさに調べてみるも、めぼしい事実は見つからなかった。
分厚くて小さな字でびっしり埋め尽くされた本。 はっきり言って読みにくいのだがそれをたった今読了したという事は、その内容が素晴らしいからである。
思えばこの10年、大きすぎる文字でやたら行間の広い、内容スッカスカの本が増えたよなという印象を持っている。 これはどこかの誰かの思惑なのか、それともそういう風に製本しないとみんなに読んでもらえないからなのか。
これから読むのは『街道をゆく』の古本。 これもまた思いきり文字が小さく、プチ老眼の我が目にとっては修行の旅になりそうだ。