クラウン
中華料理屋でたらふく飲んだあと、飴をもらったので何気なく口に放り込んだところしばらくして違和感が。
飴以上に硬い存在が口中に感じられ、これはもしやと吐き出せば、ずいぶん前に治療した、奥歯のクラウン(かぶせ物)がはずれていたのだ。
ゴツゴツと、あらわになった治療跡の歯が気になって仕方がない。 翌朝一番歯医者を予約した。 はずれたクラウンを持ってくるよう言われたのでさし出せば、経年劣化により小さな穴が開いており、これがキッカケとなりはずれたそうで。
クラウン新調にむけて、早速歯の根っこの掃除に取り掛かったわけだがまずレントゲンを撮った際歯科医は首をかしげた。 根の中に、何やら異物が見えるという。
早速「ウィーン」と根を掘り進めたところ「バチンと火花が飛んだので驚きました」と医師は言った。 原因は異物であり、その正体はなんと、チタン片だったという。
10年ほど前になるだろうか。 以前通った歯医者の犯したミスが今明らかになった。 さらに問題発覚。 根の治療が不十分で汚れが残っているらしく、その根の化膿が逃げ場がないからと歯茎を伝わって「ホラ、ここにポチッと小さなオデキがあるでしょう」と舌先で触ればたしかにそれを感じる・・・。
今回クラウンがはずれたおかげで完全なる歯の治療が可能になったわけで、飴をくれた中華料理屋にはあらためて感謝申し上げる次第で。
根の掃除を再度徹底するところから治療を開始した。 歯の神経はすでに無いので痛みこそ感じはしないが、根っこの部分を触られるとゾクゾク違和感があり、歯医者ギライの血がたぎる。 化膿がおさまるまでは、再度クラウンをかぶせる事はできないそうで、しばらく掃除に通う事になる。
治療毎、ぽっかり空いた穴に詰め物をしてもらうのだがこの間はいつもよりも柔らかい、紙粘土風の詰め物をされ帰宅したのはよいが食事をするとすぐにボロリとはずれてしまった。 一時間以上時間を空けてから食べるよう言われていたが、すでにもう三時間は経過している。
即歯医者へ電話を入れると「スミマセン柔すぎましたのでやり直します」との事。 このまま次の診察まで放っておいても良いらしいが、過ごしにくいったらない。 即埋めてもらいに行った。 そして今度は固い詰め物をしてもらったわけだが、今度は歯に違和感を感じるようになった。 治療中の奥歯だけが重く、やや熱をもったように感じられる。 気になって仕方なく、生活に支障をきたす。
そこで電話してみると、「となりの歯との間を詰めてみたんです。 食べ物がはさまらないように。 どうやらそれがよくなかったみたいで治療中の歯が終始押されている状態になっているのが原因かと思われますので何度もすみませんがやり直します」との事。
そして今「マジかー・・・」と意気消沈しつつも一刻も早い対処をと、これから歯医者へ向かう所なのだ。 みなさん、しみじみ歯は大切です。
追記
で、となりの歯との間を開けてもらい一件落着、と帰路についていたが、道中なんとも問題が解決されていないような圧迫感を今もなお歯が持っている気がしたので戻る。
「おかしいなー歯茎はキレイなんだけどなあ」と医者は口にしながらも、詰め物をはずしてみることに。 すると、治療中の根っこは綺麗だったのだが、治療する必要のなかった根っこ(奥歯に根っこは四つあるそうだ)二つから、新たにウミが出てきているという。 「どうりで違和感あるはずです。 今日来ていただいてよかったです。 もしもほっといたら今日の夜あたりからズキズキ痛み始めたハズです」なんて恐ろしい事を云う・・・・・・。
そこでしばし消毒を続ける事になり、ワタをつめて上からフタをし、そのフタの中央に小さな穴を開けて万が一の時の圧力を逃す、という作戦でいくと話がまとまりかけたところで、「でもセンセ、フタ無しのほうが圧かかんないんじゃないですか?」と弱気な提案をしてみたところ、その通りらしい。
なのでフタ無しワタ詰めでとりあえず本日の処置終了。 万が一違和感を感じた場合は、楊枝でワタを取りのぞいたら良いでしょう、との事。 とりあえずホッ。 抗生物質と痛み止めを処方され、いまこれを書いているところ。
明日結婚式なんだよな、なんとか治まりくだされ奥歯様。