月例報告1711
サカエな価格
しばらく名古屋に滞在した。 いつものごとく酒場巡りに精をだした所、まだ未開発だった栄地区を重点的にウロつくことにした。 「地方の人は錦も栄の一部だと思ってるみたいだけど街の雰囲気は全然違うんだよね」とタクシーの運転手。 オススメの店は矢場町の辛い台湾ラーメンだという。
某所で評価の良い海鮮酒場に着いた。 店内よく賑わっている。 スタッフの動きも迅速。 酒、肴の品揃えもまあまあ。 ではまず軽いつまみと熱燗を、とメニューを手にとったら、もう一枚手書きのメニューがある事に気づく。
「今日のオススメ」でも記してあるのかと思いきや、一枚目のメニューとほぼ同じ内容が記されている。 が、所々微妙に違う品書きがある。 その結果、微妙な差分を探すのに一苦労し、飲む気力が急激に失せたから、この店では軽く一杯ヤッて、次の店へと旅立とうと決心したのだった。
極めて軽く飲んだにも関わらず、その会計の豪快な事に思わず吹き出した。 二度とこの暖簾をくぐる日は来ない、と固く誓って店を出たら、向かいのビルに数年前、好評価をたよりに入店し、エラい目にあった「おばんざいや」を発見。 そうかこのあたりは、そういう文化のひしめくノーエントリーな場所だったのだ。
Sashi つ Sasaretsu
駅で電車を待っていたら「コノデンシャでナゴヤエキにツキマスカ」と外国人の青年に声をかけられた。 「はい、着きますよ」と答えるやいなや電車が来たので乗りこめば、彼も同じ車両に入ってきた。 ナゴヤエキに着いたので下りれば、彼がすぐ目の前を歩いている事に気がついた。
突如きびすを返してあらぬ方向へ向かった彼を目で追えば、なんとここにも出口があったんですね、何日間も謎だったホテルまでの最短ルートに気づかせてくれた、黒々とした髭を入道雲のようにアゴヘ生やした青年に、感謝。