悪くなってない? さる居酒屋のリニューアル例
「久しぶりに覗いてみっか」
と向かった居酒屋はリニューアルにつき臨時休業していて腰クダケです。 キチンと営業日まで調べて来たのに・・・まあ仕方ありません。
それから三か月ばかりして、そのリニューアル店に行ってみたんです。 そしたらまあ・・・「どうしちゃったの?!」という改悪ぶりにうっかり呼吸困難に陥りまして。
店がリニューアルする時
居酒屋に限らず、そもそも店がリニューアルを決行する時というのは、いくつか理由があるんです。 たとえば、
- 業態変更
- 経営者が変わった
- 店の売り上げが落ち込んだ
- 店主の気分でなんとなく
- 業者の口車に乗せられて
等ですね。 ハッキリ言って、リニューアルとはこれまでと変わるワケですから難しいものがあります。 新規客には良いとしても、固定客が難色を示す例がままあります。
某居酒屋のリニューアル事例
照明
さて件の居酒屋です。 扉を開くなりまず真っ先に、照明がだいぶ明るくなっています。 きっとオシャレ感を醸し出したかったのでしょう。 これまでのボワンとした灯りをはずし、いわゆるカフェ的な照明器具へと変えられています。
ここは南国のビーチか!といわんばかりのまぶしさで、酒を飲むのもハバカラレるほどです、飲み屋だよなあここ・・・。 健康的過ぎても酒は進みません。
座敷
あわせて座敷にはクルクルまくり上がるロール式の間仕切りを設置して、各席個別感を出すよう工夫されています。 が、座敷が埋まっている時ならばまだしも、空いている時はキチンとまくり上げておいてほしいんです。
ポップな色のダランとしたのが5つも6つも垂れ下がっているんですもの自然とそちらへ視線が向きます。 結果チカチカしてくるんですね、目が。 もっと静かに飲ませてください。
カウンター
カウンターが好きなんです。 その店の醍醐味を味わうには、板場のよく見えるカウンターが最高です。 酒をチビチビやりながら、フと顔を上げれば店主が刺身を引いており、さらに視線を上げればメニューがズラリと壁に掛けられていて「よし次はハンペンでも注文してみるか」と悦に入るワケです。
ところが、
木の板に墨書きされて、カウンター上空に並んでいたメニューが全部、取り外されております。 代わりに何があるのかといえば、黒板です。 そこにはチョークの手書きで「飲むのも良し、食事もまた良し」的なターゲットを見失っているのではなかろうか感あふれる謎のキャッチフレーズが記されており、
「一等地に何ちゅう事をするのだキミ!」と、まるで自分の店の事みたいに怒りが込み上げてきましてね。 せめてメニューを書けと。 妙なキャッチフレーズはトイレの壁でも良かろうかと。 ていうか、チョークを使うなカウンターの真上で! つい鼻息荒くなってしまいまして恐縮です。
椅子
超重要なのが椅子なのに、むしろないがしろにされている光景をよく見かけます。 座り心地の悪い椅子で飲む酒くらい進まないものはありません。 足を組みかえても、座面に浅く座ってみても、そもそもカウンターの高さと座面の高さが合っていないんですもの、そりゃ人である以上、身長高低あるにしろ、座りにくいというものです。
ですから店主は、自らが客になりきりカウンターにて椅子に腰かけてみるべきなのです。 ホラ、座面が高すぎたり低すぎたりしていませんか?
とこの店の話に戻ります。
以前の椅子は、うどん屋等で見かける木製の黒漆的背もたれの高い、角ばったフツーの椅子でした。 座り心地は悪かったです、高すぎて。
さてリニューアル後はといいますと、まず鉄製の椅子になり、より座面が高くなりました。 190近くある私が座っても、地面に足がつかず宙ぶらりんです。 カウンターとの間がないため足を組めません。 なにより座面の前後が伸びたので、背後の手狭な店内通路をより歩きにくくなり、用を足すのにも大変です。
しかもこの椅子、固定されているんです・・・。 と書きましたが、実はそうでなく、非常に重たい椅子だったのです・・・・・・。 片手で引き出せないほどなので、20kg以上はあるでしょう。 固定されているのと同じですね最早。
なんでも知り合いに作ってもらった自慢の椅子だそうですが、居酒屋云々の前に重すぎる椅子なんてはじめて遭遇しましたよ。 マイクロソフトウインドウズ並のウザさです。
メニュー
品書きに若干の変更点が見られましたが、これといって特筆すべきところはありませんです。 ただ、どうして刺身につける山葵を安物ワサビの漬物に変更したのかは、はなはだ謎ではありますけどね、初めて見ましたこんなの。
フツーの粉ワサビで構いませんから、即刻戻したほうが吉です。
以上さる店のザンネンなリニューアル例でした。 色々書きましたけど、人も含めて好きな店なので、ぜひ頑張って繁盛していただきたいと願っております!
個人的な想い
なんで飲食店さんは自社サイトを作らないんですかね。 ユーザーが、タベログやグルナビに記載した情報だけで満足しているのでしょうか? そんな事は無いハズです「お客さんに、もっとお店の良さを知ってもらいたい!」と考えているハズです。
店内を目的意識なしにリニューアルするぐらいなら、サイト構築へお金を費やしたほうが、きっとお店の為になります。 「フェイスブックページ作ったから大丈夫!」それも大きな間違いなのですが、また別の機会に記したいと思います。