すき焼き肉とぼんじり
次男三歳の誕生日をすき焼きでお祝いした。 ぼんじりも食べたいというリクエストなので、すき焼きを仕込み、ぼんじりを開き、炭火を起こし、ひとりベランダで煙まみれになりながらぼんじりをイソイソ焼いた。
家族の楽しそうな声が聞こえる。 オイも中に入ってお祝いしたいが、焼き手はただ一人。 暗くなり、蚊が飛びはじめたので蚊取り線香をつけた。 蚊は、ぼんじりの煙ではまったくたじろがない。
「ぼんじりまだー? 遅ー。 煙ケムー。 ちゃんと窓閉めて!」とか、勝手なことばかり中で言う。 手元が見えなくなってきたのでLEDライトをつけた。
一度に4本ずつ焼いても食べ手が同じ数だからとてもじゃないが追いつかない。 やってらんなくなり、ビールをもう一本開ける。 ぼんじりぼんじりうるさいので「きょうのメインはすき焼きだ! すき焼きを食え!」と窓を開けて言い放つと「煙が入ってくるので早く閉めて!」と怒られた。
ぼんじりの火を吹き消しながら、空いてる場所でハマグリを焼いた。 中が静かになったので覗くと、一段落してケーキの準備に取り掛かっている。 ようやく、ゆっくりできる。
中に戻った頃、すき焼きはほとんど残されていなかった・・・たしかに食えとは言ったがしかし。
だから少しだけ残るすき焼き肉を鉄板焼きにして食べた。 旨いけど、薄くてかみごたえがないから何枚つまんでも物足りない。 これだけで飲むってのもなかなかツラい。
プレゼントを開けて大騒ぎしていた次男が肉をめがけて飛んできた。 ご飯をくるんで肉巻きおにぎりにしてあげたら2つペロリと平らげた。