いなごの佃煮
「ほぉーこれが例の」
缶詰コーナでやっとめぐり合えた、いなごの甘露煮。
「イナゴは食べれる」ということは知っていたが、なかなか現物を見る機会がなかった。 買うしかない。
まさにイナゴの姿煮だ。 箸で一匹つまみとり、しげしげと眺めてから口に入れた。 「パリリ」とした食感。 味付けが甘辛すぎてイナゴの風味を堪能するのは困難だ。 目を閉じて食べると味の濃い目なごまめだ。
子供たちを呼んで、何も伝えずとにかくひとつまみ食べてみてもらう。 うまい!と言う。 そこで「今食べたの何だと思う?」 と聞いてみると皆考え込んだ・・・次男が開口一番「エビ!」と叫んだ。 たしかに良く似た食感だ。 この前食べさせた桜えびの記憶が残っていたのだろう。
そして長男が「バッタだ!」と言い当てた。
一同辟易するのかと思ったらやはりオイの子、そんなことはない。
方方から箸が伸びて、瞬く間に空になってしまった。