4人目の子供
4人目の子供ができた。
女の子の予感がするとカミさんは言う。 その根拠としては、まずうどんを食べたくなること。 次に、油モノがダメになったことを挙げる。
一人目、男の子の時は油モノは全然大丈夫であり、かんしゃく魂ラーメンのチャーシュー麺を替え玉しつつ全力ですすり、おまけにおにぎりにもかぶりついていた。(妊娠するとすごく腹が減るそうだ)
二人目、女の子の時は揚げ物その他油系は一切ダメでつわりがひどく、あんまり苦しいもので産婦人科の先生に一体どうやって一日を過ごせばいいのか相談したほどである。 カツオダシのよく効いたうどんを夜中黙々と食べる姿が思い出される。
いずれもこれまでの経験に基づいたことである。
三番目の息子は妊娠をいち早く察知したらしく、いわゆるひとつの「シケ」状態となり、ワガママがひどくなった。 母親を独占できなくなったことに腹を立てているのだ。 町内一のオテンバといわれる娘にあれこれ命令したり、髪をひっぱったりできる唯一の人物は彼だ。 今度よりいっそう荒れてくると考えられる。
前回妊娠した際つわりがオイにも移ったけれど、今回はなんともない。
つわりということ。 出産ということ。
つわりとは、よほど大変なものらしい。
ヨメは、妊娠が判明してからというもの、ウエオエと毎日つわりで苦しんでいるわけだが、何も苦しいのはヨメだけではない。 ツワリって、移るのである。
具体的に言うと、嫁さんが妊娠してから、ツワリで苦しんでいると、そのツワリのムカムカが、旦那さんにも伝染するらしいのだ。 ウソくさい話ではあるが、現に今こうして、ツワリに似た症状が時折おしよせるオイの体としては、信じざるおえない。
ひとりめが男、ふたりめが女と、上手に産み分けたヨメの経験からすると、どうやら今回お腹にいる子は、男の子のような気がするらしい。 「なんでそうおもふのであるか?」と尋ねてみると、「トンコツラーメンが難なく食えるから」なのだそうだ。 ふたりめの女の子がお腹にいるときは、トンコツラーメンの匂いがたまらなくイヤで、豚骨ラーメン店の半径10メートル以内には近づきたくなかったというほどだったからある。
人間の体って面白い。 そうそう、もうひとつ、不思議な話を。
ヨメが産婦人科から借りてきた本がある。 タイトルは、「おぼえているよ。 ママのおなかにいたときのこと – 池川明 著」
この本の内容は、タイトルのとおりで、2~3歳の子供に、母体の中にいたときのことを尋ねてみると、的確に答えるというのだ! 胎児の頃の、記憶があるという驚愕の事実! 「おなかのなかは、あたたかかった。 できればずっと、いたかった。」なんていう話が沢山書かれてある。 さっと一読し、早速ウチの3歳の息子にも尋ねてみると、ハッキリと、お腹の中の様子を語るのだ。
「おなかのなかは、あたたかかった。 赤かった。」「ぐるぐるとまわりながらでてきた」とか言う。 うわーホントなんだと、オイはビックリした。
さらに。 実はヨメの妊娠にいち早く気付いたのは、息子である。 「ママ、お腹に赤ちゃんがいるよ。」と、ヨメに言ったらしい。 その頃は、つわりもまだなかったので、「んなバカな」とヨメも思っていたらしいのだが、しばらくして、妊娠が判明した。
子供には大人にはない能力があるようだ。 ちょっと感動した。 是非小さいお子さんに、お腹の中にいたときのことを尋ねてみてください。
妊娠のはじまりは異物?
そんな場合は、おなかの子が女の子であるある可能性があるという話を聞いた。
マジか? という議論から発展して、そもそも「ツワリ」ってどうしておきるの? という議論に発展したのである。 するとウチの嫁が言った。
妊娠初期は、おなかの中の子供を親の体が「異物」と認識し、それを体外へ排出しようという働きのひとつでツワリのムカツキがあるという。
え、マジで。