【レビュー】元祖長浜屋協力 豚骨ラーメン【マルタイ】

思い返せば私に「豚骨ラーメンとは何か?」を教えてくれたのは元祖長浜屋だった。
二十歳目前に初めてススったそれは、素朴ではあるものの、これまで食べたどのラーメンよりも豊かな豚骨の薫りがして、一見細身なストレート麺の意外な程力強い食べ応えに、思わずヒザを打ったのだった。 以来開眼してしまい、自作ラーメンを研究する日々を過ごすようになった。
そんな長浜屋のインスタント麺があるのをついこないだ量販店で見つけてしまった。
発売したのはかのマルタイ。 何十年も棒ラーメンの世話になっている身としては、期待しか存在しない。 早速カゴに入れ、急いで家に帰り作ってみた。
元祖長浜屋協力 豚骨ラーメン レビュー
出来たての丼のフチに口をつけスープをズズズと吸ってみる。 瞬間立ち昇ったのは、リアル長浜屋の豚骨香である。
しかし、本家のそれは食べ終わるまでずっと続いているものだが、一瞬で消えてしまった。 その香りを追いかけるかのよう麺をススり込めば、インスタントとは思えぬストレート然とした麺で、一気に半量程がたちまち胃に収まった。
唐突に思い出して紅生姜をトッピングしてみると、こうやるほうが本家の味に近づく印象はあったが、個人的な好みで言えば、これを入れるとスープ本来の旨味を楽しめなくなる気がするのでお勧めはできない(本家もインスタントも)。
炒りゴマを振るのは大いにアリだ。
瞬く間に丼は空になり、思わずもう一袋を開封して麺だけ茹でて替え玉をした。 すると「醤油だれ」が必要となるが、用意がないので薄口醤油をたらすだけにした。
まとめ
- スープの一口目は本家を彷彿とさせる豚骨香がある。
- 麺はかなり良い感じであるが、もう少しゴワゴワした小麦粉の力強さが欲しい。 もちろん規定時間より早めに茹であげるのが雰囲気。
- トッピングはこだわりすぎず、ゴマを散らす程度のほうが良さげ。
- ラードをたっぷり溶かして仕上がりにたらすと一気に本家風に。
家に常備しておいて損はない美味しさ。
