小銭詐欺に遭った話
車で移動中、フと切らしていた食材の事を思い出してスーパーに寄った。
正直好きでない店である。 なら何故別の店に行かないのかといえば、今日のスケジュール上、どうしてもコチラが一番合理的なルートにある店だったからだ。
切らしていた食材とは、粉山椒だった。 ついでに竹輪をカゴに入れてレジへ。
代金811円。
入金機の前に立ち、小銭入れを開いて一掴み取り出し穴へ入れた。 するとジャリジャリ小銭は吸い込まれていったがとたん、見慣れないエラー表示が出た。
対処不能なので店員さんに声をかけたらその人も対処不能だったので現場の責任者を呼ぶ事に。
そして氏は現れ機械を開いて私が入れたであろう小銭を私に手渡した。
が、どう考えても枚数が合わない。 枚数をもっと多く入れたハズなのだ。
小銭は両替が面倒な時代になったし、マメに使わないと溜まってゆくばかり。 だから適宜キャッシュレスと合わせこういった買い物の際小銭も積極的に使うようにしており今回の件に遭遇した。
倍の量の小銭を投入したハズである。 それを指先の感覚が覚えている。 金額を確認せず入れた私にも責任はあるが、そのエラーの原因は店員氏にも不明だという。 ただ、私に手渡した枚数の小銭が排出されたから、入金したのはこれだけの小銭だろうという理屈だった。
私は何も小銭が惜しくてたまらないのではない。
キチンと入れた分の小銭を全額返金してもらいたいだけなのだ。
すでに随分時間を食っており、先もあるので「もう結構」と伝え、今度はお札と小銭を合わせて支払いをする事にした。 まず機械に千円札を一枚吸い込ませ、続けて小銭口へ11円を投入した。
するとまたエラーである。
店員の対応態度も酷いなんてもんじゃない。 これだから田舎の店はなっちゃいない。 買う予定だったものを放棄して、お金を返金してもらい店を出た。
気が進まない店に行くのは心身ともに良くない事を改めて悟った。 残りの人生はそういう風に生きてゆこうと思う。
粉山椒は別の店で無事購入した。