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2022/06/12 雑記

女将の胆管がん闘病記録

2020年9月の出来事

昔よく通った酒場の女将さんの娘さんから連絡があった。

体調がすぐれないらしいオカミの。

あまり詳しく聞くのもアレかと思いきや、殊のほか誰かに話を聞いてもらいたいような娘さんの訴えに、黙って耳を傾けたのであった。

健康診断

九月のあたま、オカミは定期的に通っている病院で、健康診断を受けたらしい。 いつも通り異常は無く、安心して院を後にしようとしたところ、そういえば最近忙しかったせいか、背中が凝るのでついでに診てもらう事にした。

そこでレントゲンを撮ってみると、何やら影が写っていたらしい。

もう少し詳しく検査をするために別の病院を紹介してもらう事になり、本人はおろか娘さんもまさかの展開にア然としたのだった。

たぶん原因は

検査の結果、胆管周辺に異常が見つかったらしい。 背中の痛みにも影響する臓器らしく、もしかすると癌の恐れもあるらしく、精密検査をする運びとなった。

胆管から肝臓につながる周辺に腫瘍がある事が判明。 そして間をおかず胆管癌が発覚。

胆管がんの治療にむけて

癌が見つかったから即手術、というワケにはいかないらしい。 まずは手術に耐えられる体力があるか、そして肝臓の大半を切除する事になってもそれに持ちこたえる事のできる肝機能が存在しているのかを調べる。

そしてそれらの要素を無事クリアできる事が判明し、いざ手術の準備となった。

手術までの道のり

胆管と肝臓のつながっている部分をせき止めて、肝臓の成長を、待つ。 そして肝臓が十分大きくなったところで肝臓の大部分を切除し、そしてまた肝臓の成長を待つ。

鎖骨あたりから管を入れて、そこから栄養成分を摂取する。 しかし、その管付近は細菌感染の可能性があるので長期間そのままにしておくわけにはいかない。

抗がん剤を使うと、あたかもつわり時期のように食べ物の好みが変わってくる。 これまで大好きだったものが食べられなくなったり、逆に嫌いだったものが欲しくなったり。 そして頭では「これが食べたい」と思っても、実際口にしてみるとまったく欲しくなかったり。

この現象は、抗がん剤の効果が切れる頃顕著となり、一方打ちたてはすこぶる体調が良い。

抗がん剤治療のために二週間に一度何日か入院し、その後帰宅して過ごす、という生活を続ける。

思わぬ事態:暮

その矢先、まだ入院は先だというのに、何か体調が悪く、強いて言えばお腹の調子が悪い感じがして急遽病院へ向かった。

結果、赤血球の数値が何故かほぼゼロの状態であり、集中治療室に入る事になった。

医師たちは原因を探るが、なかなかそれが見つからない。 オカミは眠らされ人工呼吸器をつけて、原因究明の道を進む事になる。

この状態で14日以上経てば、また別の手段を考えねばならないという。

何日かして今回の症状の原因らしきものが判明。 鎖骨から入れている管あたりから、細菌が入った可能性があるという。 そこでそれに向けた治療を行う事となった。

2021年2月

詳しく調べた所、今回の原因は実は敗血症だった事が判明。 しかし、なぜそうなったのかは不明であり、それ故これまで通りの癌療法を行う事ができなくなった。

本人は自宅に戻り、時折散歩等をして体力をつけようと努力を送る日々。

以降

散歩を続けたり、体調がすぐれない時は通院したりする日々を過ごす。

2022年3月

腹水が貯まってどうにもままならないので抜く事に。 結果3.5リットル強の水を抜き、いくらか楽になった。

4月

これまで服用していた痛み止めが効かなくなり、別の薬(貼り薬)も使用する事に。 しかし、薬が強すぎる為、貼り薬は半分に切って体表へ貼る事にした。

5月

夜中起きてトイレに行こうとするが、起き上がる事ができずに家族に助けてもらい用を足した。 以降、床から起き上がれなくなる。

妄想

薬が強く効きすぎた日は、どうやら妄想を見る模様。 元々柔和な性格なのに、荒っぽい物言いを突然始めたり、「ヨーロッパに行こう!」等脈絡のない会話が突然はじまったりする。

床ずれ

ベッドから起き上がる事がほとんどなくなったので、床ずれができはじめた。 そこで家族は体の向きを時折変えてやるようになる。

血圧

毎日計測しているが、時折下が50近くになる事があり、医者に「覚悟を決めておいてください」と家族は告げられる。

看護師

看護師さんが毎日来てくれ体を拭いてくれたり下の世話をしてくれるが、肛門が開いているらしい。 これもよくないサインだそうで血便が出るように。

危篤

諸々考慮して、家族は遠方にいる身内にも連絡をし、最後を看取る手配をした。 皆それぞれ意識のもうろうとする女将にエールを送り、見守っていた所、血圧は上昇し、肛門は閉じ、意識がハッキリと戻った。

6月

奇跡的な回復にみな驚く中、女将はハッキリした事を話したりもする。 朝と夜で性格が急変したりはするものの、峠を越えたと皆喜んだ。

吐血

喉がゴロゴロして具合が悪そうなので家族が補助をすると、紙コップに吐血をした。 その血はコーヒーみたいに濃かった。

血圧

血圧が計測不能になった。 手を握っていると、その部分の血色が無くなる。 相当血圧が下がっている模様。

別れの時

早朝、痰がからんでいる様子なので補助をすると、少量吐き出す事ができた。 すると次第に呼吸が弱くなってゆき、やがてそれが止まってしまった。


以上が私が聞いた全貌である。 女将の葬式に出席しお別れを告げた後これを書いている。

もしもご家族が同じ状況になった際の、わずかでも参考にしていただけたら幸いである。 女将もきっと、そう考えている。

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