メニュー

美味かもん雑記帳 > 雑記 > 禁断のドア
2019/01/07 雑記

禁断のドア

年明け早々飲食店を営む友人から連絡があった。

なんでも年末、大変なクレーマーが現れたらしい。

営業最終日の閉店間際に現れた四十代の女性は、席に着くなりワインを注文した。

その後ものすごいペースでグラスを空けていき、どんどん陽気になっていったという。

隣の常連男性に声をかけはじめた頃から異変が。

最初は常連もニコニコしながら応じていたものの、次第にやり取りがしつこくなってきたので距離をとろうとしていたのだが、その女性はガツガツ向かってきて、ついに常連はおあいそする事になったらしい。

それを逃がさんと引き止めようとする女性。 明日予定があるからと振り切ろうとする常連。 やりとりがしばらく続いた後、衝撃の展開が待ち受けていた。

なんとこの女性、常連に自分の会計も持つよう強要しはじめたのだ。

仲良くなって楽しく話をしたのだから、男だったらレディの飲み食いした分も持て、と。

魂胆を知った常連は顔を真っ赤にして「ふざけるな!」と言い残して自分の会計だけを済ませて帰ったという。

機嫌をそこねた女性はその後すぐに会計を済ませて店を出た。

額の汗をぬぐう友人。

翌日常連へお詫びの電話を入れたら「ああいう客は大変だね。 まったく気にしてないしもう済んだ事だし、キミが謝る事ないよ、また行くね」とあとくされない様子だったとか。

誰もがこれで一件落着だと思うだろう。

ところが新年営業初日、女は再び現れて、入ってくるなり鬼の形相で、こう怒鳴ったという。

「こないだアンタの店で食べたもので食中毒になって正月大変だったのよ、どうしてくれるの!」

と。

このクレーマーはひとつだけミスを犯している。

わが友は、日頃は柔和で笑顔の素敵な女性であるが、若かりし頃は触るもの皆傷つけまくった元・セミプロなのであった。

暮れにあなたに出したものは全て覚えております。 まずちりめん山椒。 そしてアンチョビ。 最後にビーフジャーキー…どれも皆、今も在庫のある品で、毎日つまんで確かめております。

あなたが食中毒になったのなら、どうして私は毎日食べているのにならないのでしょう? 今から誰かを呼んで、これらを食べてもらいましょうかね?

それともなんです、もしかしてウチの店をたかろうっていうおつもりなんですかね。

現場に居なかったが、想像するのはたやすい。 女はさぞ怖かったであろう。 後ずさりして走って逃げたという。

別に脅してはいないんだけどね(笑)。

と、爽やかに笑う、わが友だった。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

ぷちぐるが本になりました

ぷちぐるが本になりました『オーイ!つまみできたぞ』

最近の記事

江東堂の生地缶フタ 2024年8月31日 new!!

月例報告2408

体調を常に整えておかないとな…

続きを読む

2024年8月18日 new!!

【盲腸】娘・虫垂炎となる【手術】

健康の有難みを身に染みて感じる

続きを読む

爆竹 2024年7月31日

月例報告2407

東京出張 案件の為久しぶりに東

続きを読む

GlobalStyle 2024年6月30日

月例報告2406

有り難い話だとは身に染みて感じ

続きを読む

2024年6月7日

NTTフレッツ光・接続不安定な時はこれを確認すべし

こちらでも書いてる通り、一度不

続きを読む


月別アーカイブ

カテゴリー
メモ
最近のコメント
タグクラウド
インスタグラムやってますー フェイスブックページへ ツイッターへ RSS 問い合わせ

ページトップへ