ぶら下げては
朝ゴミ捨てに向かっていると、近所のおじいさんが両手にゴミ袋をさげてヨロヨロ歩いてきた。 手を貸すと「すまんね」とおじいさんはつぶやいて、ゴミのひとつをオイに渡した。
ボーリング玉でも入っていそうな、肩が抜けるほど重たいゴミだったので、一体何が入っているのか尋ねようとしたところ、おじいさんはもうひとつのゴミ袋を道端に残して去って行った。
仕方がないので置かれたゴミ袋を拾うと、これがまた漬物石がゴロゴロ入っていそうなほど重たかった。 3つのゴミ袋をさげ、釣り合っていない天秤みたいになりながら、ゴミ置き場までようやくたどり着いた。
「朝っぱらから汗だくだよまったく」なんて言いたかったが、近頃はもう、朝夕涼しい。
八月の子供たち
次女
どういうわけか、次男から恐竜フィギュア一式を譲り受け、それで遊ぶのにハマっている三歳女児。 乱暴に扱うものだから、頭をポキリと折ってしまった。 次男ですら破壊することはなかったおもちゃなのに。
「なおしてー」と手に持ち駆け寄ってくるのだが、果たしてこれがくっつくのかどうか・・・アロンアルファで接着を試みるも、くっつかないのであきらめた。 新しいものを買ってあげるしかない。
さておき、うっかりアロンアルファを指にたらしてしまい、右手の人差し指と中指がぴったりくっついて離れなくなってしまった。 しばらくぶりに感じるこの焦り。 こうなると、しつこいんだよなあ。
子供達に指を見せ、「ホラ、指がくっついてとれなくなっちゃった、これじゃあもう、一生チョキできないなあ」とボヤいてみると、それに食いついたのが長女であり「ウソ!一生とれないの、嫌だー!」と激しく心配してくれた。 そこで急いで風呂に浸かり、ふやかしてとった。
(more…)観察
「オイー、洗濯物がプールに落ちて濡れてるー」とベランダの次男。 「あ、そー。 あげといてね」とオイ。
次男はベランダで水遊び中。 オイはガレージで洗車中という構図だった。 ガレージからはベランダの次男がかすかに見えるが、次男はこちらから見られていることには気づいていない。 手を止めて、しばし彼を観察する。
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