八月の子供たち
次女
どういうわけか、次男から恐竜フィギュア一式を譲り受け、それで遊ぶのにハマっている三歳女児。 乱暴に扱うものだから、頭をポキリと折ってしまった。 次男ですら破壊することはなかったおもちゃなのに。
「なおしてー」と手に持ち駆け寄ってくるのだが、果たしてこれがくっつくのかどうか・・・アロンアルファで接着を試みるも、くっつかないのであきらめた。 新しいものを買ってあげるしかない。
さておき、うっかりアロンアルファを指にたらしてしまい、右手の人差し指と中指がぴったりくっついて離れなくなってしまった。 しばらくぶりに感じるこの焦り。 こうなると、しつこいんだよなあ。
子供達に指を見せ、「ホラ、指がくっついてとれなくなっちゃった、これじゃあもう、一生チョキできないなあ」とボヤいてみると、それに食いついたのが長女であり「ウソ!一生とれないの、嫌だー!」と激しく心配してくれた。 そこで急いで風呂に浸かり、ふやかしてとった。
次男
「もっと強い帽子が欲しい!」と主張する。
「強い」とは一体どのへんを指すのかが不明だったので、一緒に買いに行った。 選り好みが激しいので、単に買い与えるだけでは被ろうとはしないのだ。
ズラリ並んだ帽子を前にしばらく立ち尽くした次男が手に取ったのは、マリオのイラストがある帽子だった。 なるほどマリオは強いといえば強いよな、とひとり納得していたら、彼の言う強いとは、どうやらそういう事ではないらしい。
本人の説明によると、帽子の形状に強さの意味があるようだが、理解してあげることができなかった、謎。
長女
夏の仕上げとして海に連れていったら、急に曇って肌寒くなった。 結果少しだけしか泳がなかったが、砂浜を歩き、打ち上げられた無数の貝殻を集めはじめた。
気に入ったものを次々とカバンにしまう。 次女へのプレゼントにするらしい。 娘をモデルに砂浜で「浮遊写真」の練習を何度もやった。
長男
学年が上がってくると宿題が増え、自由研究やら工作のために時間を割くことが難しくなってきた。 だから慌てて工作作りに取り掛かる。 本当はカリンバを自作してもらいたかったのだか、材料を入手できなかったので、ありがちな「ティッシュケース」に行きついてしまった。
普通に作っても面白くないので、ヒノキを原料に、徹底的にヤスリがけをしてスッベスベ肌のティッシュケースに仕上げた。 オイと息子、二人で費やした紙ヤスリは実に8枚。 これにて今年の夏休みの宿題は終了。
