パナソニックのエコキュートは10年に渡り多くのお客へお湯を供給し続けて絶えたのだった
五月沖縄に出かけた折、友人が手配してくれた宿は素泊まり一泊三千円の所だった(爆)。
七十代のお母さんが一人で切り盛りしており、連泊だったので随分色んな話もした。
「最近お湯の出が悪い」というので別に専門家でもないが世話になっているから何かの助けにでもなればと宿の裏に回った所、
パナソニックのエコキュートがデンと据えてあった。
操作パネルを見ると「F46」というエラーコードが。 検索してみると、CT異常だという。 そしてそのCTとは何かが分からないので再検索してみると、
CT = キャブタイヤケーブル だという事が判明した。 そしてそのキャブタイヤケーブルとは何かを検索すると、「固定配線を必要としない移動用電力供給ケーブル」とある。 何のこっちゃ。
しかるに、お湯が出ないとなれば宿の運営に関わる。 そこで電気屋さんに電話をして来てもらう事に。
F46の件を話すと「ああそれですね。 たぶんホースを交換するだけなので3万円程度修理代金が必要です」との事だった。
それをお母さんに伝えて電気屋さんを待つ事に。 三万円はすでに握りしめられている。
電気屋さんが到着し、いざエコキュートの場所へ。
工具箱を開くやいなやドライバーを取り出して即分解にかかったのは長方形の大きなタンクではなく隣に設置されているヒートポンプユニット( エアコンの室外機的なモノ)だった。
テキパキパネルを取り外すと、現れたのはTwitterのブランドカラーのように淡い水色をした配管だった。
金属が腐食してそのような色に変色しているとの事。
とたんに電気屋さんは納棺師のような厳かな表情となりこう我々に告げた。
「思った以上に深刻な状況です」
と。
なんでも冷媒(水を温めるもの)が漏れておりさらに、その水自体も漏れている、つまりダダ漏れ状態なのだという。
こうなると修理するにはかなり高額となり、それならいっそ、買い替えた方が安くつくかもしれない、という驚愕の事実が発覚してしまったのだった。
岩のように黙っていたお母さんは「高額っていくらなんだい!」と、まるで電気屋さんがエコキュートを壊したかのように詰め寄った。
後ずさりしながら電気屋さんは「た、たぶん30万ぐらいです」と答えた。
しばらく腕組みをして青空を見上げていたお母さんは「もう10年になるのか」とボソリつぶやいた。
なんでもこの給湯システムを取り入れてから10年になるのだという。
そしてその時設置した業者が「寿命は10年ぐらい」とたしか言ってたとお母さん。
次の瞬間、三万円を財布にしまったお母さんはすぐにその電気屋さんに新しいエコキュートの設置を命じたのだった。
「安くしなさい、ウチに泊まらせてあげるから!」と。
追記:KVK サーモスタット シャワー切替弁ユニットの交換 PZ669
お母さんからラインが来た。 お湯は出るよう復旧したそうだが、こんどはシャワーから水漏れがするようになったらしい。 大体こういうのは一挙に連鎖的に不具合がでるものだ。
シャワーのメーカーを聞いて、写真を送ってもらい、それを検索すると、「KVK サーモスタットシャワー切替弁ユニット PZ669 」という部品を交換すれば治る事が分かったのでそれを伝えてまた電気屋さんにお願いして交換してもらうよう伝えた。
何日かして「治った」と連絡が来たものの、ユニットを取り外す前についているナットが異様に固くて電気屋さんも苦労したそうで。