とろろとおぼろ
「モシャモシャ」
というのはウチでのとろろ昆布の呼び方で、言い出したのは一番の消費者、次女である。 ガチャポンカプセル大のおにぎりをこしらえ、皿に乗せて差し出したら自らモシャモシャをまぶしはじめる。
慣れた手つきでまんべんなく球に、モシャモシャをまぶす。 そしてしばし出来栄えを眺めた後、満足げにかぶりつくのだ。 とろろ昆布には「おぼろ昆布」という帯状に長い種類もあるが、彼女が好むのは糸状であるとろろの方。 ちなみに画像左がおぼろで右がとろろ。
オイはおぼろのが好みで、うどんに乗せる際はこちらを使う。 白身の刺身をつまむ際、巻きつけたりするのも旨い。 昆布の薄い板が舌の上に張り付いて、旨味を発しながら、次第に溶けていくところがたまんない。
納豆昆布という、水気を加えて混ぜるとやたら粘る昆布もありこれも皆に好評。 かごめ昆布から作られており、魯山人が書いていた昆布とろは、ともするとこの昆布を用いるという事なのかもしれない。
粘らせずにそのままつまんでも良。
いずれも余計なものは一切使われていない純粋な品で、福井は奥井海生堂謹製。