のびる
小学三年生に進級した長男は、担任が代わってしまい不服な様子。 今度の担任は男で、見るからに怖くて、なんだか緊張するという話。 個人的には怖いくらいがいいんじゃないかと思っているのだが。
その先生は野外学習が好きなようで、よく教室を飛び出しては学校周辺を探検してみたり、野山で好きなように遊ばせたりするそうだ。 先日、長男は新聞紙の束をかかえて帰ってきた。
手渡された束を開いてみると、中にはネギ?のような細長い草が横たわっていた。
オイ:「どうしたのこれ?」
息子:「のびる!先生がビールのつまみになるからお父さんのお土産にしろだって」
のびる(野蒜)。 子ネギのようでいて、根っこは小さなタマネギのように膨らんでいる。 はじめて見る姿だ。 土を落としてそのまま根っこにかじりついてみると、ラッキョウのような味がした。
塩湯で湯がいて流水で洗い、酢ぬたで食べてみるとこれがまたけっこうイケる。 ネギの代わりとしてイカと酢味噌和えにしてもよさそうだ。 まったく食感の違う、ぷっくりとした根がついているところがなんか得した気分。 摘んできた本人も「うんなかなかだね」とまんざらでもない様子。 辞書を引いてみると、すりつぶして打撲の薬にすることもできるらしい。
翌日、息子はまたのびるをドッサリ摘んできた。 今度は刻んで豚バラと一緒に炒めて食べた。 これも旨い。 休日車で走っていると、息子が「ちょっとストップ!」と言う。 一体どうしたのかと思えば、道路脇の草むらに走ってゆき、ガサゴゾしたあと野蒜を持って帰ってきた。 それにしてもよく気づいたな、ていうか、野蒜っていたるところに生えているものなんだ。
もはやノビラーである。 この調子だと、熱が冷めるまではとことん野蒜を持ち帰ってくるだろう。 ノビルのおひたし、ノビル根のピクルス、ノビ油・・・・・・野蒜料理のレパートリーを増やすしかない。
息子さん ええ担任に会いましたね、お父さん
授業参観 学校行事 出席する楽しみができましたね!
はい、先日お会いしたところ、こだわりのあるとてもいい先生でした。