手羽中
遠足シーズンである。 子どもたちの弁当作りで慌しい朝が続く。 カミさんでさえ早起きしてしまうほど忙しい。
年齢を問わずウチの子たちに人気のおかずがわかってきた。 まずハンバーグ、とりわけケチャップで煮込んだもの。 大豆、昆布、鶏肉をあわせた煮物。 単にプチトマト。 甘めのエビマヨ。 そして一番子どもたちを興奮させるのが、かしわの甘酢あえである。
かしわの甘酢あえは、小麦粉をまぶした鶏肉を揚げ、酢ブタを作るときのような甘酢にからめればすぐできる。 鳥ムネで作るときもあれば手羽中の時もあり、どちらかというと、手羽中ほうが人気だ。 そういえば唐揚げの際も、ムネよりモモより、何故か手羽中の時のほうが減るのは早い。 一体どうしてだろうか。
親からすると、ムネ肉のほうが骨もなくて食べやすかろうと思うのだが、骨付きの肉である手羽中が支持されている。 肉も魚も、骨に近い部分の肉が旨い。 単に手羽中が旨いから人気があるのかもしれない。 そしておそらく、スティック状の骨がついていることによる「手づかみでの持ちやすさ」や「手羽中の手頃な大きさ」も人気の理由に含まれているのだろう。
手羽中を使えばたちまち人気料理になる。
手羽中をネギと一緒にトロリとするまで煮込んでから、みりん、砂糖、醤油で味をつけると手羽中の甘辛煮ができる。 大皿に盛っておくと、いつの間にやら消えてしまう魔法の一皿(我が家では)。