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2011/04/21 飯物

巨大な握り

先日東京に行った折、銀座で江戸前寿司を堪能してきた。 小ぶりで、あらかじめ煮きりを塗ってだされる寿司、まったく甘くない寿司めし、コハダの旨さ、どれをとっても普段長崎ではなかなか味わうことのできない味覚だった。

同席した人に、明石の鮨を絶賛する人がいて、「明石の鯛の握りを食やぁ、よそのモンは食えねえよまったく」とその美味しさを誇らしげに長々と語られた。 まだ未経験なので、そちらも是非つまみにいってみようと計画中。

「長崎の鮨は、甘めぇんだよな、メシも醤油も」と急に話をふられた。 「まったくそのとおり」と答えた。 中には有名で旨い寿司屋もあるにはあるが、醤油に関してはどこも大体甘口が多いようだ。

江戸前寿司に満足したあと、ひとりで日本酒を飲みに行った。 東京に来たときは必ず立ち寄る店で、気心の知れた店主が色んな銘柄の酒、肴を供してくれる。

「そういやオイくんって長崎だったよね。 この人も長崎出身なんだよ」と紹介されたのは、カウンターの隅で蕎麦をすすっている女性だった。 「はじめまして」と会釈したら、「ここの蕎麦はすごい旨いよ」とモグモグしながら勧められた。 「はい、よく知っています」と答えたら「私○○といいます49歳ですよろしく!」と自己紹介され、そこから話がはずんでいった。

酒のこと、食べ物のこと、ことに海外のこと、色んなことに詳しい方で、会話していて大変勉強になった。 長崎の話をしたらやはり懐かしんで、「あの店ってまだある?」とか「□□さんって知ってる?」など超ローカルな話題で盛り上がっていった。

長崎の寿司の話になり、タネが新鮮でゴリゴリだとか、やはり醤油が甘いとか、よく言われる話の展開になってきたところで、ある店のことを思い出した。 オイ:「一個が、超デカい寿司を出す店っていうのも長崎にはありますよ」 ○○さん:「え、それって長崎のどの辺?」

オイ:「浜口ってわかりますか?」

○ ○さん:「わかるわかる、よく飲みに行ってたし、長崎に帰った時には今でもよく行くし・・・ていうか、寿司のデカい店ってもしかして・・・」

オイ&○○さん「すし善!!」

すし善は、長崎市浜口町にある寿司屋である。 特徴は、なによりも「握りひとつの巨大さ」である。 以前東京の友人を招待したところ、あまりのデカさに絶句して、一口ではつまめないというのでひとつを半分に切ってもらったこともある。 飲みながらつまむ、というタイプの寿司ではない。 一人前食っただけで腹がふくれてしまう。

デカいといっても、シャリだけがデカいのではない。 シャリにかぶせられたネタはブ厚く長く、極めて新鮮である。 ヒラスの握りは小学生ぐらいならば噛み切れず、飲み込めないかもしれない。

大将は強面でブッキラボウな話し方ではあるが、細やかな気遣いが垣間見える。 長崎ですし善並みに巨大な握りを出す店を他に知らない。 値段も安いし話のタネになると思うので、ご興味のある方は是非。

東京に来てまさかすし善の話をするとは思わなかった。 この日は大盛り上がりをし、朝方まで延々と呑んだ。

長崎に帰り、今晩の肴「鯛の昆布〆」を切り分けているときにフとこの話を思い出した。 とっさに寿司飯を仕込んで煮きり醤油をこしらえ、昆布〆をタネにしたすし善並に巨大な握りを作ってみた。 そして江戸前寿司風に煮きりを塗ってからつまんでみると・・・やはり少々大きすぎたようだ。

鯛の握り

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