お年玉付年賀はがき2等当選毛ガニだカニ

「オイオイ、あたったよ!」
なんて興奮しながら近寄るヨメが言うには、お年玉付き年賀はがきで、2等に当選したのだという。
「2等って、何がもらえるんですかっ!」と、少し興奮してヨメに聞くと、地域特産品小包なのだという。 詳しい内容は、郵便局にいってみないとわからないのだとか。

郵便局から2等特産品一覧の載っているパンフレットを借りてきて、吟味する。 イロイロ美味しそうなものが載っているけど、どれにしようかな。 『そうめん』はいつも家に置いてあるしね。 『ステーキ』はなんだかサシの入り具合があやしいような気がする。 それほどでもないような気がする。 やっぱりカニかな。 毛ガニなんてなかなか自分で買って食ったりしないしさ。 松葉ガニよりも、やぱり毛のついている分だけ毛がににしようか。
待つこと10日ほどで、待望の毛がに到着。 ズッシリとしている割には小柄なカニである。 人間に例えると、タンクアボットのような短い手足。 柔らかい殻をはさみで切り進み、身を出して小皿にうつし、子供2人とヨメが食べる。 ナカナカ旨いのだとか。 アッというまにカニの身を食べつくし「早くちょうだいよ」とせかされる。 急いでカニをほじくる。
またたく間に毛ガニは食べつくされた。 オイは身を一口も食べなかったけれど、別に構わない。 殻にこびりついているカニミソを、あとでゆっくりとナメる魂胆なのだ。
この毛ガニ、実は2杯セットであり、残る1杯の毛ガニは、オイ家に2等当選の年賀状を送ってくれた張本人に送ることにした。