沐浴楽しいトタンたらい
生まれて間もない赤ちゃんはしばらくの間、我々と同じ風呂に入ってはいけないらしい。 なのでベビーバスで沐浴をする。
前回ベビーバスを使ったのが次男の時で、もう2年近く経つからどこにしまったのかを忘れてしまった。 物置を探し回り、ようやく見つける。
ほこりまみれのベビーバスを丹念に洗い清め、陰干しにしておくも雨に降られて洗い直した。 ようやく晴れて、ベビーバスはきれいになった。 いつ赤ちゃんが帰ってきても大丈夫。
ベビーバスを部屋に入れようと持ち上げると、フチがバキリと折れてしまった。 しかも深いところまで亀裂が入ってしまったからこれではもう風呂としての機能を果たせない。 せっかく洗ったのにもう捨ててしまうしかない状態だった。
それもそうだ、これまでに3人の子供を沐浴させてきたベビーバスは劣化してしまったのだろう。 買いなおす。
ホームセンターでベビーバスを探してみると、かなりの種類がある。 赤ちゃんが浸かりやすいように湾曲しているものが大半のようだ。
だがこの形がそもそもあまり好きではなく、もっと普通になんちゅうかこう、箱型の風呂のほうが入れやすいのではなかろうかと以前から考えていた。 シンプルな箱型のものを手に取る。
レジに歩いていると、掃除器具売り場があり、トタンで作られた昔風の背の高いちりとりが目に付いた。 このちりとりで表を掃除すると楽そうだし格好よいかもしれん。 買うことにした。
そもそもトタンっていう言葉自体、何年ぶりに聞いたのだろうか? トタンねぇー。 ベビーバスとトタンちりとりを両手に抱え、レジに歩いていると、ゴミ箱売り場の横に大きなトタン製のたらいがあることに気付いてしまった。
ベビーバスとちりとりをおろし、たらいを引っ張り出してみた。 風情がある。
「買っていって水草でも浮かべて金魚でも泳がせると面白いのではなかろうか? しかしやけに大きいなぁ、これなら子供のひとりやふたり、水遊びができるのではなかろうか? あっ!」
「このたらいをベビーバスにすればいいんだ!」
丸かし深さもちょうどよい、極個人的に今トタンが熱いし、第一そのたたずまいが素晴らしい。 ベビーバスを元の場所に戻し、トタンタライとチリトリを買って帰った。
早速たらいにお湯を張ってみる。 赤ちゃんを洗うシミュレーションをしてみる。 洗いやすいように思える。 楽しい沐浴生活が思い浮かぶ。
うれしかったのでトタンタライに至るまでの経緯をカミさんに電話するとカミナリが落ちた。 ベビーバスにはベビーバスを使えと。 ちりとりは置いといて、たらいとか頭大丈夫かと・・・。
あまりにもひどい反発だったので、ベビーバスを買いなおしてきた。 このトタンたらいを何に使うのかは目下検討中。