むかん:単なる冷凍みかんにこのネーミングセンスは神
「むかん?」
その存在をまったく知らないでいた。 室温でほんのり解凍し、2・30分を目安に食べろと指示がある。
小ぶりな皮むき冷凍みかんである。
かじればサクリとキメ細かいシャーベットは崩れて舌の上に豊かな甘味が広がる。 この冷たさでこれほど甘さ感じられるという事は、冷凍する前はさぞ美味しいみかんだったのだろうと想像できる。
否もしかすると冷凍により導き出された旨味なのかもしれない、と考えさせられたのはパッケージに「特許取得済」と明記されているからだ。
メーカーの八ちゃん堂は元々冷凍たこ焼きで知られる会社だ。 その冷凍技術をふんだんに活用してこの「むかん」も作られているのだろう。
第一冷凍してあるにもかかわらず、果肉のほどけ方がまるでたった今冷凍されたかのように自然で瑞々しいのだ。
冷凍みかんというジャンルは、はるか昔から存在した。
そのみかんの皮をむいて冷凍し、パッケージングしたのがこの商品。 なので食べる際皮をむく必要がない → だからむかない、すなわち「むかん(九州言葉)」と。
「みかん」と「むかん」で韻を踏んでいるところがまたニクい。 一度聞いたら忘れられないフレーズだ。
仮にこの商品がそのまんま「皮むき冷凍みかんちゃん」とかいう名称だったらここまで親しまれるスイーツとはなっていないハズ。
むかんを黙々かじりながら考えたことは、かわはぎの皮をはいで商品化し「はがん」という名前で売り出す夢だった。
個人的には10分室温に置いた後かじりつくのが一番具合が良い。