麺面々
日曜日の昼下がり、洗い物をしながら小鍋に湯を沸かす。
沸騰したところで戸棚からサッポロ一番味噌ラーメンを取り出し封を開け、フライ麺を投入。
すると突然電話のベルが鳴った。
見慣れぬ登録外の番号だ。 出るか出ないか一瞬悩んだ後、取る事にした。
もしもーし。
あ、あのねえ、アタシこないだのホラ、お稽古のアノ
あー、そのせつはどうも。
まったく必要のない電話とまではいかないが、さしてわざわざ会話するほどの内容でもない、できればメールで済ませたいような件で、軽く10分である。
もちろん火にかけていた麺はグズグズの悲劇的な様相となっているから細密描写はしない。
気を取り直してもう一度湯を沸かして今度は『うまかっちゃん』を少し固めで引き上げて、黙々ススりこんだのだった。
あと100文字書きたいから続けると、麺には黒胡椒を散らし、卵を落として半熟に仕上げ、湯量は少なめで味濃いめに仕上げ、麺は断然固めが好みだ。 丼は口の狭い「くらわんか丼」がいつもの定番である。