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2017/05/01 雑記

書を捨てよ、庭を見よう

ネギ

ミクロの世界では無から有が生まれ出る事は何も不思議ではないらしい。 でもその世界は、太陽系と自分の大きさを比較するのと同じくらい、かけ離れた世界での話だ。

ネギを買って刻んだ際、気が向いたら庭の土ん中へ根っこの部分を植えておく。 するといつの間にやら切り落とした「ネギ部」が復活している。 いささか生命力の強さを感じる瞬間である。

刻んで、うどんにでも散らしてからしばらくすると、またニョキ出て、見事な槍が生まれている。

洗濯物を干していたら、春の陽気があまりにも心地よかったのでいっそ、イスを持ってきて読書をする事にした。 小一時間経った頃だろうか、目が疲れたので日に向かって大きく背伸びを10秒間し、また椅子に腰かけたところで件のネギが目に入った。 「ん?」

ところどころ、ネギの先端部がふくらんでいる。 これはもしや、「ネギボウズ」というモノではなかろうか。 すぐさまカメラを引っ張り出し、本は放っぽらかし、一心不乱に撮影をはじめた。 スルドクとがったもの、ややふくらみはじめたもの、薄い膜が破れ、花が見えているもの、もはや満開のもの。

一体あの鋭くとがった先端に、どのような作用が起きればこのように花が生まれるのだろうか。 しかもネギは中空なのである。

サナギが蝶になるように、劇的な生物の営みをたった5坪の庭で観た。 だから春は好きなのだ。

※追記:ランニング中、道脇の雑草から同じようなネギボウズが顔を見せていたが、どうやらネギのものではない様子(ではネギボウズではないでしょう、でも呼び名がワカランのデス)。 極端にひょろ長いネギ、といった草だった。 こっち系はみんなネギボウズを作るものなのだろうか?

ネギボウズ発生過程

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