これもウェブページです。

私がウェブサイト(サイト)を作るようになり、今にいたるまでの経緯を話します。
無限の世界を知る
今から十数年前のことです。 インターネットの世界に足を踏み入れた私は、知りたい情報へ瞬時にアクセスできるこの世界に強く魅了されました。
当時は今と違い、インターネットに接続し放題なわけではなく一定の時間を過ぎたら追加請求が来るというものでした。
チマチマ時間を計りながらネットサーフィンするも、つい時を忘れ、ひと月に数万円の超過料を請求され、真っ青になった事も少なくありません。
夢
「オレもホームページ(サイト)を作って発信したい!」と思うようになるまでそう時間はかかりませんでした。 そこで、ホームページ作成ソフトを買いに走ります。 その当時、ソフトがなければウェブサイトは作れないものだと思っていたのです。
ソフトの使い心地はワープロソフトのようであり、わりあいすんなりと操作にも慣れ、紆余曲折の末、ついにインターネット上に自らのサイトを開設することができました。
思い返せば、極めて内容の乏しい、ムチャなデザインのサイトでしたが、その時の嬉しさを今でもよく覚えています。 その後毎日時間を作ってはサイトの充実に励みました。 アクセスカウンターをつけてみたり、掲示板を設置したり・・・なんだか箱庭的楽しみがあるんです。
気づき
ところがある日、自分のサイトの表示が遅くなっている事に気づきました。 画像を用いていない、テキストだけのサイトでしたが、まるで画像を大量に表示しているかのような重たさです。
腕組みして原因を一生懸命考えましたがさっぱりわかりません。 一方、自サイト外を見ると、サクサク表示されるではありませんか。 ここで心が折れ、「俺にサイト作りは無理なんだ」とあきらめてしまいました。
再燃
ところが半年が過ぎた頃フと「また作りたい」という欲求が起きまして。 ソフトをアレコレいじっていたところ、ソースコードの表示という項目を見つけました。
押してみると、意味不明な文字の羅列が現れて、目まいがしました。 自分のサイトがこんなにも複雑な記号の羅列で表示されているだなんて衝撃です。 記号の中には、所々自分が打ち込んだ文字が見えます。
「はじめまして!」この、たった一行を表示するだけに、こんなに記述が必要なんだ・・・とあっけにとられてしまいました。
やがて「意味不明な文字の羅列」について検索しはじめます。 そして「タグ」というものの集まりでこの世の全てのサイトは構成されているものだということがわかりました。 たとえばソフトでワープロ感覚で改行をすると、改行を指示する<br>タグが自動で打ち込まれます。 それをコピーアンド、ペーストしているうちに、思わぬ重複タグが積み重なり、内容以上に重たいサイトになっていたのです。
そこでまずは、意にしない、不要なタグを削除する事に着手しました。 それを繰り返すうち、htmlの文法が自然と身についていきました。
ブログ
テキストエディタで難なくサイトを構築できるようになった頃、ブログブームが起こりました。 あらかじめテンプレートが用意されているので、自分の書きたい文章や画像を用意するだけで、htmlの知識がなくてもサイトを作ることができます。
こうして爆発的にブログがネット上に生み出されました。 ちなみに私もその時、ブログに着手しました(このブログです)。 ブログを扱うようになってからも、htmlの知識にはずいぶん助けられています。 自分の意図するようにページをカスタマイズしてみたりだとか。
ホームページの良さ
ブログに触れるほどに、テキストエディタで作ったホームページの良さに気付きます。 ページも軽く、表示に柔軟性もあり、システムアップデートやセキュリティホールの心配がありません。 自分にはどうやら、手打ち(テキストエディタを使って)のサイト構築が合うようです。
そうしてブログと付き合いながらのサイト運営を続けたのです。
モチベーション
よく「更新が続かない」という声を耳にしたものでしたが、それはともすると、自分の表現したいものではない事に手を付けているからではないでしょうか。 好きな事なら、だまっていてもやりたくなってくるはずです、たとえ一度挫折しても。 上で書きましたが、ちなみに私もサイト作りを一度あきらめています。
でもこうして十年以上も続けていられるという事は、客観的に見ても、それが好きだから続けられているという他ありません。 つまり私は、サイト構築と、サイトのテーマが好きでたまらないのです。
ぷちぐる
私がコツコツ更新し続けているのがレシピサイトぷちぐるです。 はじめたキッカケは、食べるのが好きだというのはもちろんながら、子供ができたことが大きかったです。 できるだけ安全かつ味の良い食べ物こそが、栄養にもあふれ、子供の成長には必要だと思ったのです。
母から、祖母から教わった味。 これまで集めた膨大な食に関する資料や飲食店の方々、そして料理好きな文壇の偉人の著作から様々なアイデアを得、それを少しずつまとめていきました。 知れば知るほど底が見えない食の世界は、終わる事のない人生をかけて取り組む一大テーマとなりました。
サイト更新のモチベーションはつまり自分自身の知的好奇心のみなので、他を気にすることはありません。 アクセスが伸びようが落ちようが、黙々と自分の満足するまで情報をまとめていくだけです。 サイト更新中は、とても安らかな気持ちでおります。
メリット
サイトを続けていてよかった事は、多くの方々との出会いです。 普通に暮らしているだけでは会えないような人々と一緒にイベントを開催したり、呑んだり。 出版社の方の目にとまり、本になったり。 本当に感謝しています。
デメリット
あえて挙げるならば、おちおちゆっくり食べていられない事ですかね(笑)。 あらゆる食に関する事柄を研究対象と見なしてしまいます。
これから
おそらく命あるかぎり、サイトの更新を続けていく事でしょう。 昔読んだ本に「サイトは誰かに見てもらうというよりもまず、自分の為に作るのだ」というような内容が書かれており、大変衝撃を受けました。
でも今思い返してみれば、まさにその通りだなあと強く同感します。 自分の為に作ったものが結果、人の為にもなるというのは素晴らしい事です。
最後まで読んでくださったあなたもぜひ、SNSでの情報発信だけにとどまらず、自らのサイトを「自分の為に」作ってみてください。 わからない事がありましたら、気軽に私まで連絡ください。
この国には鶏もも肉の開きが売っていないので、唐揚げを食べたいときにはどうしても鳥の骨が余ってしまい捨てていたのですが、たまたま余力と時間があったので鶏ガラスープでも作ってみようと思いたった時に、たまたまぷちぐるにたどり着きました。
文章の書き方が本当に面白く、鶏ガラスープを放置してついつい読みいってしまいましたが、この記事をみるとなんだか自分がHTML, CGIからprogramingコードをいじるようになったのと重なるところもあり、これらの知識が今の職とは全く関係ないのですが何処かで基盤になっているような気がして、普段はコメントなどしないのですが、つい書き込ませていただきました。
「モチベーション」と「これから」という文章、サイト運営のみならずとても大事だなと思いました。これからもちょこちょこ見に来たいと思います。
だてさん
こんなページにコメントくださるなんて嬉しいです(汗)。 別サイトで自己満足的にまとめようと考えていた草稿がこれなんですよ。
今後ともよろしくおねがいします!