台風第16号 ：サンバ

「最大瞬間風速80メートルだってああ怖い、避難しよう」といつものように反射的に娘たちを連れそそくさと実家に帰ってしまった嫁。

「80メートルってこたないだろう」と予報を見ると、確かにその文字が。　普段「最大風速」は気にしても「最大瞬間風速」は気にしないもので、これがいったいいつもの大型台風とどれぐらい規模的に違うものなんだろう・・・と悩んでいたところ「今度の進路は長崎的に最悪コースばい」と語る町の長老のひきつった顔を見て、急いで雨戸を閉めて回った。

いざ台風が近づいてみると、周辺はどうやら大した事なかったようで、夜中ゴトゴト音がする程度だった、と思いきや、昔ベランダにDIYで設置した水道のパイプが割れて水が滝並に噴き出していた。　もしやこれって夜通しあふれていたのかな・・・と思うと、しみじみ嫁がこの場に居合わせなくてよかったと胸をなでおろした。

さておき修繕せねば。

一旦水道栓を閉めにゃどうにもならん。　となると家中の水が出なくなるわけで、これはもしかすると今日はご飯を作れないかもしれない。　急いでコメリへ向かう。

海岸沿いの道路はさっきまで冠水していたのだろう、漂流物だったゴミが散乱している。　海はあふれんばかりに波打ち、それが突風に流されて車の窓を叩きつける。　道路の真ん中に真っ裸のマネキンが転がっていた。

※被害に遭われた方々の一刻も早いご回復を心よりお祈りしております。