最強の生物
先週、NASAが「宇宙生物学的発見について発表する」という報道を聞いたときは思わず息をのんだ。 「まさか・・・」
いざふたを開けてみれば、新たな微生物を発見した、という内容だった。 ガッカリしたが、生物学的には重要な事らしい。 なんでも「リン」の代わりに「ヒ素」を用いるとかで、これまでの生物の定義やDNAの基礎概念を覆したそうだ。
そりゃあ、すごい。
すごいといえば、先日大掃除中に見つけた古い本に記されていたクマムシがハンパではない。 思わず「ウソォ!」と口に出したくなるほど、すごい。
クマムシの驚くべき力
- 体長1ミリ程度。
- 5億年前から存在。
- 昆虫の祖先「カギムシ」の近縁。
- 道端のコケから南極まで、幅広く生息。
- 人の致死量の1000倍の放射能を浴びても平気。
- マイナス250度もなんのその、生き抜く。
- 150度の高温もなんのその、生き抜く。
- レンジでチンしてもビクともしない。
- 75000気圧という超高圧をかけても余裕で生き延びる。
- 宇宙に野ざらしにしてみても、一部はちゃんと生きていた。
バケモノである。 これをバケモノと言わずして、何がバケモノであろうか。 知れば知るほどクマムシはすごい。 放射線を浴びてDNAが損傷しても、これを修復する機能を持つ。
周囲が乾燥してくると、体内の水分を通常の85パーセントから0.05パーセントになるまで放出する。 そして、体を樽のように縮めて仮眠状態に入る。 この時このモンスターは、新陳代謝の速度を10000分の1にまで落として、水分消費量を通常の1パーセントに抑える。
このまま10年間眠ったままでも、水を得ると、たったの5分ほどで動き出すことが可能。
こんな強えヤツぁ、他にいねえ。
※75000気圧=1平方センチあたり75トンの重さがのしかかる計算になる。