焼き鳥を焼きながらビール
焼き鳥を焼いた。 写真を撮りながら焼くのは非常に大変だったがとりあえず一仕事終えてよかった。 さて。 冷凍庫で冷やしておいたビールで乾杯としようか。
なんでビールをワイングラスで飲んでいるのか。 それはビールグラスがないからである。 なんでビールグラスがないのか。 それはビールグラスを沢山洗って水気を切っているところに嫁が麦茶の入ったヤカンを落としたからである。 故意にではないが、過失はあった。 だから、ビールをワイングラスで飲んでいるのだ。
昨日タバコをやめた。 赤ちゃんも生まれたことだし、どうせ家の中では吸えないし、最近どこでも吸えなくなってきているし。 そもそもそれほど吸いたいから吸っているのではなくて、ただなんとなく吸っていただけでもあるし、別に吸わなけりゃ吸わないでなんともないし。 と、試しに朝起きてからタバコに手をつけなかった。 全然吸いたいとも思わなかった。 今日も全然吸おうと思わない。 もうやーめたー。 そういやワイン中毒の女がいて、彼女は酔っ払うとワインがとまらなくなり、ついには記憶が喪失してしまうという困った人なのだが、ある日反省の念からワインを水に替えてみたところ、別段なんの支障もなかったのだそうな。 惰性でワインを飲んでいたのだ。 だから彼女は最近ワインをボトル一本飲んだ後は、高いテンションを維持しつつ、水をワイングラスでガブガブ飲んでいる。
昨日嫁が運転する車に左足を踏まれた。 生まれて初めて車に足を踏まれた。 しかも妻が運転する車に足を踏まれた。 幸い大したことなかった。
というように、独り夜中にベランダで焼き鳥を焼きながら一杯やってると、色んな事柄が頭をめぐってきた。 大昔、祖先はほら穴の中、焚き火の前でくつろぎながらさて明日はどうやって猪を狩ろうか、と考えていたのかもしんない。 じつは炎と煙には、人を思わず考え込ませてしまうというそんな驚くべき効果があるというNASAの実験結果があるのだという話はない。
カフェ新規オープンに行く
女友達がカフェをオープンしたらしい。
家に招待状を送ったが届いたかという電話が本人からあった。 届いているのかどうかわからない。郵便受けにはおびただしい数のダイレクトメールやらなにやらがあふれかえっていてここ数日整理をしていない。 もしかするとその山の中に埋もれているのかもしれない。
一頃近所周辺に自宅の一部を改装してこしらえた風のカフェをよくみかけたがその類なのか。 とにかく出向かねばならない。
お祝いの品を持ちカフェに向かう。 やはり自宅一部をアレした風の、レンガレンガしたカフェだった。「あーきてくれたのーアリガトウ!」いやオマエが来いと連絡してきたのだ。 「うーんとねー、アイスコーヒーをちょうだい。 あと何か食い物あんの? お、ハンバーグとかもやってんだ。 ガンバッテルネ、じゃ、ハンバーグを焼いてもってこい」
別に腹は減っていなかったわけだが、とりあえず何か注文しなければと考え、ハンバーグを注文してみるも、すでにランチタイムは終わっていて作ることはできないのだという。 じゃ、とにかくアイスコーヒーをもらおうか。
「あのね、アイスコーヒーはさておき紅茶をかなり勉強しているから紅茶を飲んでみてちょうだい」と、アイスコーヒーを注文したにも関わらず、勝手にそれを却下され、紅茶を飲まされる。 うん、確かに美味しいような気がしないでもないといっても過言ではないかと考えられる。
「もー、大変!」
と多分63回ぐらい会話の端々にはさみながら、カフェオープンに至るまでの道のりと苦難を聞かされる。 「うんうん、うんうん、うーん、へーえ」と相槌をうちながら、紅茶を飲み干す。
「じゃ、また今度家族と一緒にランチでも食べにきますよ」と、忙しいので早く逃げようとすると、今度はオレンジジュースも自慢なのだという話になる。 簡単にいうと、オレンジジュースも飲めということらしい。 「あーも、じゃ、それもちょうだい」
なんでもオレンジをその場で絞りだして作っているとかで、ウマイ。 ゴクゴクゴク・・・一気に飲みほす。 「うーん紅茶もオレンジジュースもうまかったね。 じゃ、この辺で」と席を立とうとしたところ、隣のテーブルに座っていたヒッチコックによく似た外人の青年が声をかけてくる。 「アノ、チョット、イイデスカ、シイヤシンイチマイドウゾ」
「はぁ、はぁ・・・・」どうやら写真を一枚とらせてくれと言っているらしい。 ヒッチコックがIXYデジタルを構え、今まさにオイを撮ろうとしたその瞬間、こっそり白目をむいておいた。 「アリガトウゴザイマス。 ブログニノセマス」という。
後で聞いた話によると、このヒッチコックは、来店早々写真を撮らせろといい、カフェの外中いたるところを撮りまくったのだそうな。 一枚撮る度に「ブログニノセマス」というらしい。 一体どんなブログを運営しているのだろうか気になって仕方がない。
一枚撮られてオイがスキを見せた瞬間に、カフェの主人はメロンとモモのミックスジュースとやらを勝手にもってきて飲めという。 最早注文すらしていないのにジュースを押し売りする気なのである。 それじゃ、客こなくなるよ。 さらにその後サンドイッチもスゲーウマイのだとか、パスタの試作品を食ってみろだとか、およそ2時間にわたりオイを拘束した。 おそるべき女である。
ビリーのなんたらかんたらを買って頑張ってみようかと考えてやってみたが、つらくてとても続けることができない。 どうしたらイーのなんてまた長話をはじめようとしているスキを見計らって、タルトを買って帰った。 なんと、タルトも売ってるのだこのカフェは。 やけに元気な女がやってるカフェである。
ナチュラルチーズ:ミモレット
ハウステンボスをウロウロしていたらチーズ売り場を発見。 というか、チーズをあちこちで売ってる。 酒肴によさそうだな、とミモレットの切れ端を買って帰る。
薄く切ると、色姿が上等のカラスミとよく似ている。 食感は乾燥しすぎたからすみとよく似る。 なかなかよいつまみである。 もう少し大き目のを買えばよかった。
ウマいものを食べていると、必ずといってよいほど娘がトコトコと近づいてくる。 「動物的感」なのだろうか、オイが旨がっているのをいち早く察知するわけである。 「それなーに? からすみー?」
このミモレットは、娘にもからすみに見えるらしい。 ひとつまみ食べさせると、すごく嬉しそうな顔をした。 コストを考えると、カラスミをバクバク食われるよりも全然イイ。 ミモレット、常備しておこうか。