サラダパン:マスサキ乃パン
前回書いたとおり、化学調味料だらけの食品群にボー然としながら帰り際、パン屋で買った化学調味料だらけのパンをかじりつつ運転しながら家に帰る。
「添加物だらけなのにこのパンうまいよね?」という意見に嫁も同感。 以前人に聞いた話では、化学調味料には常習性があるのだとか。 彼女曰く、仕事が忙しくて残業続きでテンパりまくり状態になったときは、なぜか一軒の中華料理屋に足を運びたくなるのだとか。 そこで大量の化学調味料を使用して作られたラーメンや中華丼(未確認らしい)を食いながら舌をビリビリさせつつ「あーこれこれ、これよーっ」となるのがクセになっているのだとか……。
「そういえばさ、昔サラダパン?ってあっよね?」と突如ひらめく。 嫁に聞いてみるが知らないという。 うーんなんかさ、緑の文字で袋にサラダパンって書いてあってさ、ポテトサラダがはさんであるヤツ。 あったあった、確かにあったぞ。 うーんそのパンをどうしても食いたい。 しかし近頃売られているのを見かけたこともないし、そもそも存在自体忘れていたわけだからしかし…。 と、この話は終わった。
数日後、嫁が買い物から帰ってきてニンマリとする。 気味が悪いのでオマエがニヤついている訳を述べよ、と聞いてみたところあったらしい、その、サラダパンが。
嫁がセールだからとくだらない衣類を買いにいった店の近くのたまに行くパン屋に、それはあったらしい。 今回初めてそのサラダパンに気づいたのだが前から売られていたのか、それとも最近なのかは定かではないらしい。
「これでしょう」嫁が紙袋から取り出す。 「そう!これこれこれサー」と喜ぶ。 古い記憶どおりの、やけに薄手の袋には緑のサラダパンという文字。 中身のパンもイメージ通りのようだ。 さっそくパン本体を取り出して、かぶりつく。
なんかこう、昔はもっとこう、ポテト系サラダがあふれ出るほど沢山はいっていたような気がしたのだが…という気がすると同時に、こういう赤耳系安ハムがベロンと入ってたっけな? と疑問を感じつつも、一気に食べ終える。 食べ終えた後、そういや赤耳系ハムは昔、そのポテト系サラダに千切りにされて混ぜ込まれていなかったっけ? という新たな、不確かな疑問が浮かんだのだった。