私の食物誌 池田弥三郎
気がつけば今年もあとわずか。 愛読している池田弥三郎の『私の食物誌』も残ページがほとんど無くなっている。
この本はまさにタイトル通りの内容で、池田氏の食にまつわるコラムが一年365日、その時期に合ったテーマで記されている。
毎日一ページに目を通していけば、暮れにはちょうど、本を読み終わるという寸法だ。 ちなみに今年で二巡目となる。
この本の存在は、ぷちぐるを見てくださっている方より教えていただいたもので、長年「すでに読んだ」と勘違いしていたのは、本の名前がまったく同じ『私の食物誌』が存在しているからだ。 ちなみにこちらの著者は吉田健一である。
さて。 繰り返し読んでいるからお気に入りの部分も赤線引いて覚えており、そのいくつかを記してみると、
- 吉野葛の事を久助葛と言い、略して久助という。 転じて菓子の葛を久助という。
- 氷をカンナで削ったものに砂糖のみつをかけたものが「すい」で、氷にはレモンやイチゴもあるが、やっぱりすいが一番だ。
- 味覚には、視覚も伴うのだ。
等。
また来年も手許に置いて、一月一日から読み進むのだろう延々と。