マインドマッパー
昼飯に、パスタをススっていたら前のテーブルに座る男二人の会話が耳に入ってきた。 何やらA4紙へ、せっせとメモ書きしながら話し込んでいる。
A氏:「ココとココは仲が良くて、でもこの方とはあまり仲良くなくて・・・一緒にいる姿を想像しただけでも合わなさそうでしょ?」
Z氏:「そう言われたらそうですね」
A氏:「たとえばこの業界、先輩に奢られるというシーンが多々ありましてね、その際「いえいえ自分で払います」とか口が裂けても言っちゃダメなんですここ大事です」
Z氏:「はぁわかりました」
A氏:「で、その際は店の中でなく外で待つ事が重要です。 何故ならば領収書もらったり、支払代金を見られたりすると、先輩も気持ち良いものではないからです」
Z氏:「なるほど」
A氏:「なんでも質問する事が重要です。 自分の知っている事は皆教えたがるものだからです。 なので覚えたいコト、疑問な部分はドンドン聞いてみてください、丁寧に教えてくれます」
はじめは人事部の人間同士の会話かなと思っていたところ実は、中堅マジシャンがその見習いにイロハを叩きこんでいる最中に出くわしたのだった。 そういえばA氏は黒シャツ黒ベストでいかにもそれっぽい。 ところでシンペー師匠という単語が聞こえてきたがもしや。