レッドウイング アイリッシュセッター875
納屋を整理中に見つかったのが懐かしの「アイリッシュセッター875」。 半円犬タグ、と呼ばれているもので買ったのは10代の頃ではなかったか。
随分前に、ヤフオクにて様々な物を売り払ったものだが、今こうしてここに残っていたという事は、それなりに思い入れのあるブーツだったのだろう。
当時靴屋で数か月待ちの上入手したんだったかな。 「ほら、良い革って裏から指を当ててすべらせると、表側からつぶさにその流れる動きが見て取れるでしょ、それが良い革の、ひとつの目安なの」
と説明されて、わかったようなわからんような「ほー」と頷きながら言われるがままウンチクを聞いていた記憶がある。
アイリッシュセッターのボロボロの箱が見つかったので、中には古いフィギュアか何か入っているんだろうと思いきや、ブーツそのものが出てきたもので、かなり驚いた。
ホコリまみれのカサカサくたびれた姿を目にするとさすがにほっとけない。 というわけでミンクオイルを丹念に塗りこんだのだった。 そもそもこの作業自体が懐かしくてつい、念入りに磨いてしまったわけで。
カビはついていない。 シューレースは新しいものに付け替えられているが、そうした記憶がまったくない。 おそらく替えてから一度も履いていないのではなかろうか。
ブラシでホコリを念入りに落としてフキンでサッと拭き、オイルをゴシゴシ塗りこむ。 そのまま一晩おいてから、別途フキンでオイルをふき取り、ストッキングで艶が出るまで磨く。
これが当時の大先輩に教わった方法で、ブーツメンテナンス関しては諸説あるが、このやり方で、こまめにずっと磨いてきた一足。 当時の輝きを戻すには、あと二三度作業を繰り返す必要があるし、そもそもそれ以前にガンガン履く必要がある事は云うまでもないが、それにしてもしみじみ良い姿。
今でも十分に通じる時代を超えた一品ですね。
物を大切にする気持ちはとても重要だと思います。
私
も二十ン年前に買ったバッグを
使っていたら、「ものを大切にする女性って
すてきですね」と20代の男の子に言われ
少し嬉しくなった40代女です(笑)