BROOKLYN MUSEUM Drake S 藍染め マチナシ長札入れ
この間購入した長札入れ、愛用からひと月半したところで思わぬ変化が。
角っこがむけてきたのだった。 折り曲げ口と、
開口の角がむけて、中から白いキャンパス地みたいなのが見えている・・・。
そこでよくよく全体を眺めまわすと、どうやら財布のフチ全体がポロポロはがれそうな予兆を見せているのだった。
各種革製品を愛用し始めてもうずいぶん長いことになるが、こんな経験は初めてだった。 観察すると、財布のフチは塗料のようなもので固められていて、それがはがれている様子。
普通革物は使用するにつれて味が出てきて渋みが増すもの。 上の写真は財布と同時期に新調した名刺入れ。 角に艶がでてきていい感じになってきている。
とにかく突如現れたこの白地には我慢ならん。 恥ずかしくて持ち歩けたものではない。 愛用ひと月半で、こんな有様になるなんて脆すぎるのではなかろうか。
別にぞんざいな扱いをしていたわけではなく、ジャケットの内ポケットに入れて愛用していたのだが。
とにかくこのままでは気持ちがおさまらないので、購入先に問い合わせた。
電話で症状を伝えにくかったので写真を撮り、それをメールに添付して見てもらった。 すると次のように回答が来た。
本財布は、4枚の革を張りつけて裁断し、コバ(切り目)に穴が開かないよう裁断したコバを染料で染めています。
ですので白いのが見えた部分は皮の断面になります。
染料がはがれたので、断面が露出してしまっています。
こうなった原因は、染料を間違えてしまったからだと思われます。 お客様の財布は藍染のものですが、おそらく他の財布に用いる染料を使ってしまったのだと思います。
つきましては、恐れ入りますが、財布をこちらに着払いで送っていただき、修理後元払いにてお送りさせていただきたいと思います。
※ちなみに資料として頂いた名刺入れの画像ですが、今回の財布とは製法が異なり、一枚の革を薄く漉いて、それをへり返して造られています。 なのでコバは剥がれませんが、使うにつれて、コバがすり切れて穴が開き、修理不能の状態になります。 結果永く愛用する事ができなくなるので、当社では、切り目コバ磨きでお造りしております。
という事だった。 なーんだ間違ったのかと仕方ないので早速財布を送り、待つこと一週間。 わが財布のコバは正しい染料で染められ戻ってきたのだった。
新品時よりもフチが厚めに染料でフチ取られているように見える。
さて正しい染料は、一体どれ程耐久性があるのかが見ものである。
エイジング記(2015/02/08追記)
現在こんな感じに。 相変わらずコバがダメになりやすく、
いっその事自分で修理しちゃえ、と入手したのがコバスーパー。
これを楊枝の先にとり、チョンチョンとはげたコバへ塗り、しばし置けば固まる。 塗った部分だけ妙なテカリになるが、白い革が露出しているよりもましだ。
各色あるので革の色にあわせて選ぶ。