メダカダ!
メダカは水温が上がると産卵をはじめる。
ウチでは毎年五月頃からお腹に卵をくっつけたメダカを見かけるようになる。 でもそのまま出産を見届けて、子メダカが増えていくのをただ喜べばよいのかというとそうでなくて、事もあろうに親メダカは生まれたての子を喰っちまうのだ。
だから、卵を持った母メダカを見つけたら、別のところにやさしくのけて、無事水草に産みつけたのを見計らい親だけ元の水槽に戻す、という作業をしなければならない。
クロメダカが真夏に産卵して、その卵をのけてバケツに移し、ベランダに安置しておいた事をすっかりさっきまで忘れていて、もちろんバケツの水はほとんど蒸発しており、これは大変な事をしてしまったと懺悔していたところ、バケツのスミにスプーン一杯ぐらい残った水の中に動くのが。
それは二匹の、針先ほどの大きさをした子メダカだった。 息子を呼んで喜びを分かち、それからミネラルウォーターを買いに走り、並々と満たしたまさに奇跡。